スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

56. Eve of Destruction 明日なき世界

Eve of Destruction 明日なき世界 : Barry McGuire バリー・マクガイア


Eve of Destruction
Alubm : Eve of Destruction
Eve of Destruction
  明日なき世界
明日なき世界
 (試聴可)
Released: 1965
Written by: P. F. Sloan (P.F.スローン)
Produced by: Lou Adler (ルー・アドラー)
Drums - Hal Blaine , Guitar - P.F. Sloan , Tommy Tedesco ,
Bass - Larry Knechtel
     Barry McGuire について :
Barry McGuire
 Wikipedia, the free encyclopedia  

 バリー・マクガイアは元「ニュー・クリスティ・ミンストレルズ」のメンバーとして、1963年に初のビッグ・ヒットとなった「グリーングリーン」という曲を書いて歌った人です。
 1965年に登場したザ・バーズや、ロックに移行し始めたボブ・ディランを見て、『これからはフォーク・ロックが流行(はや)りそうだ』―と直感したルー・アドラーは、ボブ・ディラン以上にダミ声のバリー・マクガイアをスカウトし、自ら立ち上げたダンヒル・レコードからこの曲でバリーをソロ・デビューさせました。

 P.F.スローンによって書かれたプロテスト・ソングであるこの曲は、最初 ザ・バーズ に提供されました。 けれど彼らはそれを拒絶し、前出の タートルズ がこの曲をレコーディングしていますが、大きなヒットにはなりませんでした。
 この曲がヒットした1965年はアメリカが北ベトナムへの空爆を開始した年であり、過激な内容がラジオ局で放送禁止になったことで逆に注目を集め、全米1位になっています。 この曲は他愛の無い恋の歌などが主流だった当時の音楽業界に衝撃を与え、過激な歌詞のさきがけともなったものでした。

 「ママス&パパス」のところでもちょっと触れましたが、バリー・マクガイアは「ニュージャーニーメン」時代のジョン・フィリップスと親交があり、彼らがヒッピーのような放浪生活を続けながらバリーの所に転がり込んできた時にはしばらく泊めてあげただけでなく、ダンヒル・レコードに彼らを紹介しています。 そして契約できたお礼にと提供された「California Dreamin'」(夢のカリフォルニア)も、最初はバリーのリード・ヴォーカルで録音されたものでした。

 この曲は日本ではRCサクセションが「カバーズ」(1988年)というアルバムのオープニングでカヴァー(取り上げ)しています。 そういえばこのアルバムも発売中止や放送自粛などで物議を醸したことがありました。 いつの時代にもそうした圧力や目に見えない壁のようなものは存在しますが、逆を言えば40年以上前の歌が今でも充分通用するということにもなるでしょう。


  ●歌詞と訳詩●

The eastern world it is explodin',   東側の世界は 爆発してる ※
Violence flarin',   暴力で燃え上がっている
bullets loadin',   銃弾が装填されている
You're old enough to kill   あんたは人を殺すには充分な年齢だろうが
but not for votin',   でも(まだ)投票権は持っていない
You don't believe in war,   あんたは戦争中だと 思ってないが
but what's that gun you're totin',   でも あんたは銃を携えて
And even the Jordan river has bodies floatin',   ヨルダン川には死体さえも浮かんでいる

But you tell me -   でも俺に言ってくれ
over and over and over again, my friend,   何度も何度も何度でも繰り返して、我が友よ
Ah, you don't believe -   あぁ、あんたは思ってないと(言ってくれ)
we're on the eve of destruction.   俺たちは 滅亡が目の前だなんて ※

Don't you understand,   あんたには判らないか?
What I'm trying to say?   俺が言おうとしていることが
Can't you feel the fears   あんたは不安を感じないか?
that I'm feeling today?   俺が今日 感じていることが
If the button is pushed,   もし その(核兵器の)ボタンが押されたなら
there's no running away,   逃げることなんて できないんだ
There'll be no one to save   救える者は 誰もいないだろう
with the world in a grave,   墓の中の世界と一緒に
Take a look around you, boy,   あんたの周りを 見回してみろよ ※
it's bound to scare you, boy,   それは あんたを怖がらせるに違いないんだ

And you tell me -   でも言ってくれよ、
over and over and over again my friend,   何度も何度も何度でも繰り返して、我が友よ
Ah, you don't believe -   あぁ、あんたは思ってないと(言ってくれ)
we're on the eve of destruction.   俺たちは 破滅が目の前だなんて

Yeah, my blood's so mad,   そうさ、俺の血は怒り狂っている
feels like coagulatin',   まるで凝固しちまったみたいだ
I'm sittin' here,   俺はここに座って
just contemplatin',   ただ熟考している
I can't twist the truth,   おれは真実をねじ曲げることはできないし
it knows no regulation,   (戦争に)規則なんて無いことは知っている
Handful of Senators don't pass legislation,   一握りの上院議員が法律を通過させず
And marches alone can't bring integration,   (デモ)行進したって差別待遇は廃止されない
When human respect is disintegratin',   人間の尊厳が崩壊している時に
This whole crazy world -   この狂った世界全体は
is just too frustratin',   あまりにも不満に満ちている

And you tell me -   でも言ってくれよ、
over and over and over again my friend,   何度も何度も何度でも繰り返して、我が友よ
Ah, you don't believe -   あぁ、あんたは思ってないと(言ってくれ)
we're on the eve of destruction.   俺たちは 破滅が目の前だなんて

Think of all the hate -   全ての憎しみについて考えよう
there is in Red China!   赤(共産主義)の中国がある! ※
Then take a look around to Selma, Alabama!   それからアラバマ州のセルマを見渡してみろ※
Ah, you may leave here,   あぁ、あんたはここを出て行った方がいい
for four days in space,   四日のあいだ 宇宙空間にでも
But when your return,   でも あんたが戻ってきた時には
it's the same old place,   またいつもの同じ場所って訳だ
The poundin' of the drums,   ドラム(心臓)が高鳴っている
the pride and disgrace,   誇りと不名誉に
You can bury your dead,   あんたは自分の死を埋めることができるけど
but don't leave a trace,   でも足跡一つ残せない
Hate your next-door-neighbour,   あんたは隣に住む隣人を憎みながら
but don't forget to say grace,   感謝の祈りを捧げることは忘れずにいる

And you tell me -   でも言ってくれよ、
over and over and over and over again my friend,   何度も何度も何度も繰り返して我が友よ
you don't believe -   あんたは思ってないと(言ってくれ)
we're on the eve of destruction. mmm, no, no.      俺たちは 破滅が目の前だなんて
you don't believe -   あんたは信じてないと(言ってくれ)
we're on the eve of destruction.   俺たちは 滅亡の前夜にいるなんて


※ explodin'(exploding) 「爆発する」、flarin'(flaring) 「燃え上がる」、loadin'(loading) 「(弾を)装填する」、votin'(voting) 「投票する」、totin'(toting) 「携える」、floatin'(floating) 「浮かぶ」、―と "ing" で終わる単語を並べて韻を踏んでいる。
※ eve :クリスマス・イヴと同じで、「前夜」とか「直前」といった意味。 destruction は「破壊」とか「滅亡」。
※ boy は "man" などと同じ単なる呼びかけである
※ Red China :当時の中国は文化大革命の頃。
※ アラバマ州のセルマ で1965年に黒人と白人との間で争いが起こっている。キング牧師は両者の間に立たされていた。 
記事編集

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

すごく、時代を感じるいいサウンドですねえ。
こうして訳をあらためて読むと、キヨシローがいかにうまくカバーしたのかもよくわかります。
元の歌もいいし、カバーもいいんだな。

apakaba さん、こんにちは。

この曲はフォーク・ロックが流行り始めた頃のもので日本ではあまり知られていませんが、RCサクセションがカヴァーしたことで結構知られるようになりました。
あの日本語の歌詞は確か高石ともや&忌野清志郎の共作だったと思いますが、判りやすい良い訳詩でしたね。

遅ればせながら、追悼の意味も込めて取り上げてみました。
昨日は音楽共有サイトが一時的に開けなくなっていましたが、直ったみたいで良かったです。

No title

発表当時、リアルタイムで聴いていた世代です。
楽曲から恐怖を感じた数少ない例です。
P.F.スローン自身も歌ってましたね。
孤独の世界のB面だったと記憶してます。
今なら両サイドA面になってたかもしれませんね。
AB面テーマは似通ってても、片や激しさを感じさせ、もう一方では切なさを感じさせる、作者のP.F.スローン見事だと思います。

Re: No title

随分と古い曲にコメントが付いたので、ちょっと意外な感じがしました。
今から50年も前の曲だし、記事としても6年前に書いたものなので、自分でも採り上げたことをすっかり忘れていたからです。

あの頃はこうした社会的なことを歌った曲が多かったような気がしますが、自分もまだ若かったから真剣にそうした曲に耳を傾けていました。
曲のリンクが切れていたので代りにYouTubeを貼っておきましたが、久しぶりにこの曲を聴いて時の流れを感じると同時に、自分がすっかり年をとったことも実感しています。

コメント、ありがとうございました。

No title

ニュースで、国会前でデモをする若者を見ましてこの曲を思い出しました。
初めて聞いたのはRCサクセションで清志郎がカバーした方ですが。
原曲も雰囲気あっていいですね。

Re: No title

社会に対する危機感や不満を歌ったメッセージ・ソングは最近少なくなりましたが、特に現代の日本では皆無と言っていいでしょう。
RCのカバーしたアルバムは確か上からの圧力によって発売中止になったと記憶していますが、それだけ広められては困るメッセージが含まれていたと言う訳ですね。
コメント、ありがとうございました。

解説ありがとうございます。
シェアさせて頂きます。
プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

全記事タイトル表示リンク

全記事タイトルを表示

カテゴリ
最新記事
最新コメント
検索フォーム
FC2カウンター
フリーエリア


累計: 検索エンジン登録
本日: SEO対策
昨日: メール配信

アクセスアップ

Mail Form:メールフォーム

天気予報

-天気予報コム- -FC2-
リンク
電子書籍
Amazonから電子書籍を出版しました
QRコード
QR
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。