39. Night Train ナイト・トレイン

Night Train ナイト・トレイン : Rickie Lee Jones リッキー・リー・ジョーンズ


Rickie Lee Jones
Alubm : Rickie Lee Jones
Rickie Lee Jones
  浪漫
浪漫
(試聴可)
Released: 1979
Written by: Rickie Lee Jones
Produced by: Lenny Waronker; Russ Titelman

  Rickie Lee Jones
Rickie Lee Jones
 Wikipedia, the free encyclopedia  

 リッキー・リー・ジョーンズのファースト・アルバムとの出会いは、色々な意味で新鮮な驚きに満ちていました。 こうした歌い方をする人はそれまで聴いたことがなかったし、新人のデビュー・アルバムとは思えないほどの完成度だったからです。
 リッキー・リーがこのアルバムを出したのは25歳の頃なのでデビューとしては遅い方でしたが、この時点で既に完成されていたと言って良いでしょう。 プロデューサーと参加ミュージシャンは一流揃いでバックアップは完璧ですが、リッキー・リーの歌声はそうしたものの中を自由に泳ぎまわっているかのようです。

 このアルバムからはオープニングを飾る Chuck E.'s in Love(恋するチャック)が全米4位のヒットを記録しました。 ボーイ・フレンドの様子が近頃どうもおかしく、「♪Chuck E's in love」(♪チャックは恋してる)―と繰り返し歌った最後に、「with me」(私に)―で、その原因が自分であることに気付くという、洒落(しゃれ)たオチが入ります。
 でもこのアルバムはそれだけでは終わらず、二曲目はガラリと趣きを変えたピアノ曲になりますし、全体を通して非常にバラエティに富んだ作りとなっています。

 今回ピックアップしたのは3曲目に入っている「ナイト・トレイン」という曲ですが、何と言っても演奏が素晴らしい。 私はこのアルバムで始めて「Buzzy Feiten」(バジー・フェイトン)というギタリストの名前を知りました。 既に30年も前のアルバムですが、現在でもこれだけの演奏が聴けるアルバムがどれくらいあるでしょうか。
 リッキー・リーの歌詞はその歌い方と同じく自由奔放で、およそ一緒に歌うには適していません。 内容は赤ん坊を抱いて夜行列車で逃避を図る女性の話ですが、アドリブあり、スラング(俗語)あり、「黒の8玉」といったビリヤード用語まで飛び出して来ますから翻訳するのも大変でした。 一応対訳を付けてはみましたが、日本語では意味の半分も表現できなかったというのが正直なところです。

 このアルバムには他にも Company(カンパニー)という名曲も収録されているのですが、それはまた別の機会に採り上げることにいたしましょう。 一番に紹介したかったのは、やはりこの曲ですから。


Grooveshark で、● Night Train 「ナイト・トレイン」を聴く: (3:19)
(※自動的に再生が始まらない時は、上にある「PLAY」をクリックして下さい)

  ●歌詞と訳詩●

Here I'm going   さあ、私は行くの ※
Walking with my baby in my arms   この腕に私の赤ちゃんを抱いて歩きながら
Cuz I am in the   なぜって私は今 ※ 
wrong end of this eight ball black   とても窮地に立たされているから(※)

And the devil, see,   そして悪魔が、見て、
he's right behind us   彼が私たちのすぐ背後に迫っているのを
And this worker said   そして そのワーカー(労働者?)は言う 
she's gonna take my little baby   彼女は私の小さな子を 奪おうとしている
My little angel black   私の小さな 黒い天使を(※)

But they won't getcha (get you)   でも彼らは あなたをつかまえられない
Cuz I'm right here witcha (with you)   なぜって 私があなたと一緒にいるから
On the Night Train   この夜行列車の中に

(間奏)

Swing low, Saint Cadillac   優しく揺れてよ、聖なるキャデラック(※)
Tearin' down the alley   裏通りを 切り裂いて
And I'm reaching so high for ya (you)   私はこんなに あなたに手を差し延べている
Don't let 'em take me back   彼らに私を 連れ戻させないで
Broken like valiums and chumps   ヴァリウムや肉片みたいにバラバラにされそうだから(※)
in the rain   この雨の中で 
That cry and quiver   泣いて そして震えながら

When a Blue Horizon   地平線が青に染まって行く時
is sleeping in the station   駅で眠りながら
With a ticket for a train   列車のチケット(切符)を持って
Surely mine will deliver me there   そこなら私は確かに救われるはず

Here she comes...   彼女が来た・・・(列車のことか)

I'm safe here with you   私はここなら あなたと一緒に安全なの
On the Night Train   この夜行列車の中なら
Oh mamma, mamma   オォ、ママ、ママ・・・

Concrete is wheeling by   コンクリート(の街)が 通り過ぎて行く
Down at the end of a lullaby   子守唄の終りが止む時 
On the Night Train   この夜行列車の中で


※ Here :文章の頭に付けて「ほら」とか「さあ」とか「はい」といった呼びかけに使う。
※ Cuz : Because を詰めた形。
※ wrong end of this eight ball black: ビリヤードで「エイトボール」という黒の8玉を中心にした遊びがあり、それより下の番号をロー・ボール、8番より上の番号をハイボールとして自分がローボール側だとすると、ローボールを全て落とした後で先に8番をポケットに沈めた方が勝ちとするルール。
でもまだ沈めていないボールが残っているのに、自分の打ち球が8番のすぐ後ろに行ってしまった時は大変で、打ち球を打とうとすると8番に触ってしまうかもしれないから、正に窮地という状態。

※ little angel black: 前出の "eight ball black" と対比させて韻を踏んでいる。 たぶん mulatto(白人と黒人の混血児)ということでしょう。
※ Cadillac: アメリカのかつての高級車。 列車を車にたとえている。
※ valium: 精神安定剤にそうした名前があるが、これもやはりスラングで別の意味がありそう。
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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
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