444. The Pretender ザ・プリテンダー

The Pretender ザ・プリテンダー : Foo Fighters フー・ファイターズ

フー・ファイターズ2007年の6th.アルバムから、そのオープニングを飾り、ファースト・シングルとなったこの曲を選んでみました。


The Pretender
Album : Echoes Silence ..
  エコーズ、サイレンス・・

Released: August, 2007 (Album: September, 2007)
Written by: Foo Fighters
Produced by: Gil Norton (ギル・ノートン)
 フー・ファイターズについて:
Chris (G), Dave (V,G), Taylor (Dr), Nate (B)
 フリー百科事典『ウィキペディア』

フー・ファイターズは元ニルヴァーナのドラマーだったデイヴ・グロールを中心とするグループです。

1994年4月にカート・コバーンの突然の死によってバンド活動を続けられなくなったデイヴ・グロールが、同年秋にそれまで作り溜めていた曲をほぼ一人で録音してデモ・テープを作り、翌1995年にフー・ファイターズ名義でリリースしたのがこのグループの始まりですが、あれから21年、もう「元ニルヴァーナ」という肩書きは不要でしょう。

このシングルはフー・ファイターズとしては最もヒットした曲の一つです。 本国アメリカではビルボードで最高37位でしたが、英国で8位、ニュージーランドで9位、オーストラリアでは10位のヒットとなっています。
これはアルバムの最初に収められているアップ・テンポなハードロック・ナンバーですが、それまでレコーディングされた楽曲に物足りなさを感じたデイヴ・グロールが休みを利用して後から書き加えた曲らしく、英語版の「ウィキペディア」にそのことが書かれているので、ちょっと訳してみました。

Dave Grohl first showcased the song, which had the working title "Silver Heart", during pre-production of Echoes, Silence, Patience & Grace, but the song did not see much development.
デイヴ・グロールが「シルバー・ハート」という仮のタイトルを付けた曲を最初に提示したのは、アルバム「エコーズ、サイレンス、ペイシェンス・アンド・グレイス」の試作サンプルを手がけていた頃のことだが、その曲は作品として完成されているとは言えないものだった。

According to producer Gil Norton, "The chorus was there, but the verse and the middle hadn't been written. Not to mention the song was much slower."
プロデューサーのギル・ノートンによると、「コーラスの部分は出来ていたが、ヴァース(序奏部)や中間部は未だ書かれていなかった。 それはともかくとして、その曲はとても(テンポの)ゆっくりしたものだったよ。」

During a ten day break from recordings in April 2007, Grohl listened to the monitor mixes and thought that the record needed another uptempo song, so he spent his time developing "Silver Heart".
2007年4月のレコーディングで十日間の休みを利用して、グロールはミックスされた楽曲をモニターで聴きながら、「そのレコードには他にアップテンポのナンバーが必要だ」と思い、それで彼は「シルバー・ハート」を完成させるのに(休みの)時間を費やした。

The band then recorded a demo for "The Pretender", which Norton approved, leading to the song getting a proper recording the following day.
その後バンドは(プロデューサーの)ノートンの承認を得て「ザ・プリテンダー」のデモ(試用版)を録音し、翌日にはその曲の正式なレコーディングへとつなげていったのである。

―ということです。 これはやたらと元気のいいシングル曲ですが、アルバムの中にはアコースティックな曲やインストゥルメンタル(楽曲のみ)やピアノをバックに歌う静かな曲もありバラエティに富んだ作りとなっていますから、この曲のイメージだけで聴くと肩透かしを食うかもしれません。

この曲の歌詞の始めの方に "skeletons" (骨格/骸骨)や "bones" (骨)といった言葉が出てきますが、最初はその意味するところが良く分かりませんでした。 
でも YouTube の動画に警察の機動隊員が出てくるを観て、 "skeleton crew" なら「最小限の要員」 という意味になるので、"skeletons" は「少人数の部隊」、"bones" は(倒れた)その連中の「死体/屍(しかばね)」―という風に当てはめて訳してみました。

第50回グラミー賞において、このアルバムは "Best Rock Album" を獲得し、この曲も "Best Hard Rock Performance" に撰ばれています。

こうしたアップテンポのナンバーは、一緒に歌うには早過ぎるので普段は採り上げることがあまり無いのですが、たまにはこうした曲も良いでしょう。 めったにやりませんが・・・


Dave Grohl (デイヴ・グロール) – Lead vocals, Rhythm guitar
Chris Shiflett (クリス・シフレット) – Lead guitar
Taylor Hawkins (テイラー・ホーキンス) – Drums, Back vocals on "The Pretender"
Nate Mendel (ネイト・メンデル) – Bass

Grooveshark で、The Pretender 『ザ・プリテンダー』を聴く: (4:29)

  ●歌詞と対訳●
Keep you in the dark, you know they all pretend
  暗闇の中に居続けるがいい、 みんながフリをしてることは分かってるんだろ

Keep you in the dark, and so it all began
  その闇の中にずっと居るがいい、 それが全ての始まりなのだから

Send in your skeletons  お前らのスケルトンズ(小人数の部隊)を送り込むがいい
Sing as their bones go marching in... again
  そいつらの死体の(葬送)行進を 歌ってやるから・・・もう一度

The need you buried deep   お前の奥深くに埋もれていたものが必要なんだ
The secrets that you keep are ever ready お前が大切に守ってきた秘めたる力が
Are you ready?     用意はいいか?

I'm finished making sense  俺は「理解しよう」と努力するのは 終りにしたから
Done pleading ignorance  「知らなかった」と言い訳するのも 止めにしたんだ
That whole defense   それが完璧な防御ってもんさ

Spinning infinity, boy  無限に回り続けるもの、そうさ
The wheel is spinning me  その(運命の)糸車が 俺の命を紡(つむ)ぎ出すんだ
It's never-ending, never-ending  そいつは終らない、 決して終ることがない
Same old story   (昔ながらの)いつもの話さ

[Chorus]
What if I say I'm not like the others? もし俺が他の奴らと違うと言ったらどうだい?
What if I say I'm not just another one of your plays?
   俺はお前らが見くびっている様な 他の連中とは違うと言ったら?
You're the pretender   お前らは フリをしてるだけさ
What if I say I will never surrender?  俺が決して降伏しないと言ったらどうする?

What if I say I'm not like the others? もし俺が他の奴らと違うと言ったらどうだい?
What if I say I'm not just another one of your plays?
   俺はお前らが見くびっている様な 他の連中とは違うと言ったら?
You're the pretender   お前らは フリをしてるだけさ
What if I say I will never surrender?  俺が決して降伏しないと言ったらどうする?


In time or so I'm told   そのうち、 あるいは俺も これまで言われてきたように
I'm just another soul for sale...  ただの平凡な 魂を売った腑抜けになって・・・
 oh, well   あぁ、そうだな
The page is out of print  その(運命の書の)ページは 未だ刻まれちゃいないけど
We are not permanent  俺たちは 永遠に続くものじゃない
We're temporary, temporary  俺たちは一時的な、はかない存在だから
Same old story  (昔ながらの)いつもと変わらない話さ

[Chorus]
What if I say I'm not like the others? もし俺が他の奴らと違うと言ったらどうだい?
What if I say I'm not just another one of your plays?
   俺はお前らが見くびっている様な 他の連中とは違うと言ったら?
You're the pretender   お前らは フリをしてるだけさ
What if I say I will never surrender?  俺が決して降伏しないと言ったらどうする?

What if I say I'm not like the others? もし俺が他の奴らと違うと言ったらどうだい?
What if I say I'm not just another one of your plays?
   俺はお前らが見くびっている様な 他の連中とは違うと言ったら?
You're the pretender   お前らは フリをしてるだけさ
What if I say I will never surrender?  俺が決して降伏しないと言ったらどうする?

(間奏)

I'm the voice inside your head  俺は お前の頭の中にある声だけど
You refuse to hear  お前らは(それを) 聞こうともしない
I'm the face that you have to face  俺は お前が直視しなければならないもの
Mirrored in your stare  お前らが(実際に)見ているものを 写し出す鏡なのさ

I'm what's left, I'm what's right  あとは何だっけ、どう言ったらいいのかな
I'm the enemy   (要するに) 俺は敵なのさ
I'm the hand that will take you down  俺はお前らをやっつける手なのさ
Bring you to your knees  お前らを屈服させてやる

So who are you?   それで、 お前は誰だい?
Yeah, who are you?  なぁ、お前は何者だい?
Yeah, who are you?  一体誰なんだい?
Yeah, who are you?  お前は何者なんだ?

Keep you in the dark, you know they all pretend
  暗闇の中に居続けるがいい、 みんながフリをしてることは分かってるんだろ

[Chorus]
What if I say I'm not like the others? もし俺が他の奴らと違うと言ったらどうだい?
What if I say I'm not just another one of your plays? 
   俺はお前らが見くびっている様な 他の連中とは違うと言ったら?
You're the pretender   お前らは フリをしてるだけさ
What if I say I will never surrender?  俺が決して降伏しないと言ったらどうする?

What if I say I'm not like the others? もし俺が他の奴らと違うと言ったらどうだい?
What if I say I'm not just another one of your plays?
   俺はお前らが見くびっている様な 他の連中とは違うと言ったら?
You're the pretender   お前らは フリをしてるだけさ
What if I say I will never surrender?  俺が決して降伏しないと言ったらどうする?

[Chorus2]
What if I say I'm not like the others? もし俺が他の奴らと違うと言ったらどうだい?
(Keep you in the dark)  (暗闇の中に 居続けるがいい)
What if I say I'm not just another one of your plays?
   俺はお前らが見くびっている様な 他の連中とは違うと言ったら?
(You know they all )  (奴らのことは全て分かってるだろ)
You're the pretender   お前らは フリをしてるだけさ
(pretend)   (フリをしてるって)
What if I say I will never surrender?  俺が決して降伏しないと言ったらどうする?

What if I say I'm not like the others? もし俺が他の奴らと違うと言ったらどうだい?
(Keep you in the dark)  (暗闇の中に 居続けるがいい)
What if I say I'm not just another one of your plays?
   俺はお前らが見くびっている様な 他の連中とは違うと言ったら?
(You know they all )  (奴らのことは全て分かってるだろ)
You're the pretender   お前らは フリをしてるだけさ
(pretend)   (フリをしてるって)
What if I say I will never surrender? もし俺が決して降伏しないと言ったらどうする?

So who are you?   それで、 お前は誰だい?
Yeah, who are you?  なぁ、お前は何者だい?
Yeah, who are you?  お前は一体 何者なんだ?


【単語と述語】
pretend: 1.~のふりをする、見せかける。 2.装う、取り繕う。
it all began: それが全ての始まり(出発点)だ。
skeleton: 骨格、骨組み、骸骨。
"skeleton crew" で「最小限度の要員、基幹要員」、"skeleton company" で「基幹のみの中隊」となるので、ここでは「少人数の部隊」としておきました。
bones: (人や動物の)死体、骸骨。
march in: 行進、行軍する。
 ※ "march in mourning" だと「追悼(哀悼)の行進をする」となります。 "bones" (死体)の行進ならこちらでしょう。

buried: "bury" の過去形。 1.埋もれた、埋没した。 2.葬られた。
secret: 1.秘密、機密。 2.秘訣、秘伝。 3.神秘、不思議。
ever ready: 常に準備されている。
are you ready?: 準備はいいか? 準備できた? 用意はいい?

finished: 終えた、済ませた。
make sense (of): 1.理解する、解明する。 2.理にかなう、意味をなす。
plead ignorance: 知らなかったと弁解する。
whole: (話)完全に、全くの。

the wheel: ここでは運命の女神の回す「糸車」と解釈しています。
spinning: 糸紡(つむ)ぎ。 
 ※ギリシャ神話の運命の三女神(モイラたち)は人の命の糸を紡ぎ、それをスピンドル(紡ぎ棒)に巻き取っていましたが、500年ほど前のシェークスピアの時代には、既に(運命の)糸車を回す様になっていたみたいです。
ケント伯:「運命の女神に夜の挨拶を贈る。 時が来たなら、また俺に微笑みかけてくれ。 よいか、その糸車を回し続けるのだぞ」 (「リア王」)

never-ending: 終ることのない、果てしなく続く。
same old story: (昔からの)いつもの話、よくあること。
play: この場合は、「(人を)手玉にとる」とか「いたずらをする」とか「からかう」といった感じです。
never surrender: 決して降伏しない。 "pretender" と並べて韻を踏んでいます。

in time: そのうち、いつかは、やがて、時が経てば。
just another: ただの、ありふれた、ありきたりの、平凡な、月並みな、どこにでもいる。
for sale: 売りに出す、売るための。
permanent: 永続する、不変の。
temporary: 一時的な、はかない。

refuse to: ~することを拒む。
have to face: ~を直視する必要がある、~と向き合わなければならない、~と正面から立ち向かわなければならない。
stare: じっと見る、凝視する。
what's left?: あとは何だっけ?、後は何が残ってる?
what's right?: 何が正しいか? "what's the right word?" だと「どう言ったらいいか?」で、ここは "left" (左)と "right" (右)を並べた言葉の遊びです。

enemy: 敵。
take down: 1.倒す、やっつける。 2.こき下ろす、罵倒する。 3.下に降ろす。 4.書き付ける。
bring someone to one's knees: (人を)屈服させる、ひざまずかせる。
who are you?: あなたは誰? お前は何者?

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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Grooveshark

Groovesharkが終了してしまいましたね。
残念です。
http://jaykogami.com/2015/05/11193.html

Re: Grooveshark

Grooveshark は以前からレコード会社ともめていて、いわゆるグレー・ゾーンの存在でしたが、いきなり閉じてしまったみたいですね。
こんなことになると困るので、かなり前からYouTube も一緒に貼るようにしていたので、とりあえず最近の曲はそちらで聴けると思います。

YouTube の貼ってない古い記事についてはこれから少しずつ修正して行くつもりですが、あまりそうしたことに時間がとれないので時間がかかるでしょう。
Grooveshark は色んな音楽が聴けて割と好きだっただけに、残念に思います。
プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

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