440. Misfits and Lovers ミスフィッツ・アンド・ラヴァーズ

Misfits and Lovers (feat. Mick Jones)  ミスフィッツ・アンド・ラヴァーズ :

   The Wallflowers ザ・ウォールフラワーズ七年ぶりの復活アルバムから、行き場の無い社会的弱者たちのことを歌ったこの曲を選んでみました。 ギターには元クラッシュのミック・ジョーンズも参加しています。


Alubm : Glad All Over
  グラッド・オール・オーバー

Released: 2012. 10. 09
Written by: Lyric: Jakob Dylan , Music: The Wallflowers
Produced by: Jay Joyce (ジェイ・ジョイス)
 The Wallflowers について:
Jack (Dr), Stuart (G), Jakob (Vo. G), Rami (Ky), Greg (B)
 フリー百科事典『ウィキペディア』 

この曲を含むアルバムからは、以前に "Love is a Country" (ラヴ・イズ・ア・カントリー:348回目)を採り上げたことがありました。

ウォールフラワーズはジェイコブ・ディランを中心としたグループですが、メンバーが抜けたり、レコード会社との契約が切れたりといった状態の中で、ジェイコブはしばらくソロ活動をしており、その間にソロ・アルバムも二枚出しています。

このアルバムではベースのグレッグとキーボードのラミという古くからのメンバーの他に、サード・アルバムにギターで参加していたスチュアート・メイシスが再加入し、ドラムスには元パール・ジャムのジャック・アイアンズが加わっています。
 「Glad All Over / グラッド・オール・オーバー」(またやり直せてうれしい)というアルバム・タイトルは、あくまでもバンドという形にこだわるジェイコブの素直な気持ちを表したものでしょう。 今回の作曲者名にはメンバー全員の名前がクレジットされているのも、メンバーを大切にしようとするジェイコブの気持ちが表れていると思います。

ジェイコブ・ディランは父親ほどではありませんが、やはり分かりづらい歌詞を書くので訳すのに骨が折れます。 "lovers" や "pills" といった一般的な単語でもちょっとひねっているので、普通に訳すとおかしなことになりますので。 一応訳してみましたが、対訳はあくまでも参考程度に考えて、原文の響きからニュアンスを感じとって下さい。

【※追記】
ウォールフラワーズは2013年になってキーボードのラミが抜け、10年くらい一緒にやってきたベースのグレッグも脱退し、新加入したドラマーのジャックも1年足らずで辞めてしまったみたいです。
オフィシャル・サイト(公式ホームページ)は開けなくなっているし、YouTube や Grooveshark でも曲が聴けなくなっているし、どうしたのでしょうか・・・?


The Wallflowers:
  Jakob Dylan (ジェイコブ・ディラン) : Lead vocals, Guitar
  Rami Jaffee (ラミ・ジャッフェ) : Piano, Organ , Backing vocals
  Greg Richling (グレッグ・リッチリング) : Bass , Backing vocals
  Stuart Mathis (スチュアート・メイシス) : Guitar , Backing vocals
  Jack Irons (ジャック・アイアンズ) : Drums

   Mick Jones: Guitar and Backing vocals on "Misfits and Lovers"
   Jay Joyce: Produce, Guitar, Percussion and Backing vocals


※ この5人のメンバー(+ジェイ・ジョイス)で行われた ニューヨーク・ライヴ の模様のリンクを貼っておきます。(始めに30秒の広告が入りますが、無料で50分もの映像が観られます)

【曲目リスト】
Intro : Misfits and Lovers (Glad All Over) *
  1. Have Mercy On Him Now (Glad All Over)
  2. Three Marlenas (Bringing Down the Horse)
  3. Love Is A Country (Glad All Over) *
  4. 6th Avenue Heartache (Bringing Down the Horse)
  5. Reboot The Mission (Glad All Over)
  6. Sleepwalker (Breach) *
  7. First One In The Car (Glad All Over)
  8. One Headlight (Bringing Down the Horse) *
  9. It Won't Be Long (Glad All Over)
 10. The Difference (Bringing Down the Horse)
  ※ *印はこのブログで前に採り上げた曲で、ヒットしたセカンド・アルバムとこのニュー・アルバムから、ほぼ半分ずつの構成となっています。

  ●歌詞と対訳●
[1]
We wrote our names on the last day of summer
  夏の日の終わりに ぼくらは名前を書き合った

On the insides of each other hands
  互いの手の 内側(てのひら)に

With empty cans and walls of graffiti
  空き缶が散乱し 落書きされた壁に囲まれた場所で
 
The kind just kids understand  それは若者たちだけに 分かる行為さ

It's not glass or the wires at our feet
  それはガラスじゃなく、ぼくらの脚にからむワイヤーでもなく

That gets us dancing this way
  それはこんな風に ぼくらを踊らせるもの

It's the backbeat of these hearts that don't feel the world
  そいつは 世界を感じられない心が刻む バックビート

That is slipping away  それは 消え去って行くもの

This overpass wasn't made for going down south
  この高架橋は 南下するために作られたものじゃない

For them coming in or us getting out
  それは彼らがそこへ入ったり、ぼくらが出て行ったりするためのもの

A temple of concrete that sits
  そこに(居を)構えるコンクリートの寺院で

With losers and orphans under it
  保護されている社会的弱者や 孤児たちのためのもの
(Chorus)
Full of misfits and lovers that just need the cover that it gives
   かばってあげる必要のある はみ出し者や ●●愛好家たちであふれてる

Be counted on and counted in  頼りにしてるから 仲間に入れてやってくれ

[2]
The well is dry bags are full of grass
  井戸は干上がって バッグ(の中)はガラスでいっぱい

There's bottle caps in the rocks
  それは岩の間に散らばってる ボトル(壜)のキャップ

It's louder than you thought and the best kinds of trouble  
  それはきみの考えよりはるかに雄弁で、 トラブルの中でも最高の部類のものさ

Happen when the gate is locked  門が閉ざされた時に 起きること

This overpass wasn't made for going out west
 この陸橋は 東へ抜けるために作られたものじゃない

For taking a chance or placing your bets
   一か八(ばち)かの 賭けをするためのもの

A temple of concrete that sits
  そこに建つコンクリートの寺院で

With losers and orphans under it
  保護されている社会における負け犬や 孤児たちのためのもの
(Chorus)
Full of misfits and lovers that just need the cover that it gives
  守ってあげる必要のある 社会に適応できない者や ●●愛好家たちであふれてる

Be counted on and counted in  頼りにしてるから 仲間に入れてくれないか

Counted in   (人間の)数に入れてくれないか

[3]
It's not the hustle or the high that doesn't last
  持続しないハッスル(精力)や ハイ(高揚)な気分なんかじゃなくて

The dead leaves or the cheap romance
  枯れ葉とか あるいは安っぽいロマンスさ

It's not the pills or the punches they pack
  それは退屈なことなんかじゃなく、パック詰めのパンチなどでもなくて

It's the magic that brings us back  そいつは ぼくらをよみがえらせる魔法なのさ

This overpass wasn't made for going up north
 この高架橋は 北上するために作られたものじゃない

Taking a seat and going back and forth
  座ったり、行ったり来たりしながら

A temple of concrete that sits
  そこに在るコンクリートの寺院で

With losers and orphans under it
  保護されている社会的弱者や 孤児たちのためのもの
(Chorus)
Full of misfits and lovers that just need the cover that it gives
  かばってあげる必要のある  はみ出し者や ●●愛好家たちであふれてる

Be counted on and counted in  頼りにしてるから 仲間に入れてくれないか

Misfits and lovers...   はみ出し者や 何かにのめり込む者たち・・
Be counted on and counted in  頼りにしてるから 仲間に入れてくれ

Misfits and lovers...   社会に不適格な者や ●●中毒な者たち・・
Be counted on and counted in  頼りにしてるから 仲間に入れてくれ

Misfits and lovers ... Just need the cover that it gives
  社会からはみだした者や何かにのめり込む者たち・・・守ってあげる必要のある者たち

Be counted on and counted in   頼りにしてるから仲間に入れてやってくれないか

【単語と述語】
each other: お互いに。
empty can: 空き缶。
graffiti: 落書き。 グラフィティ。
this way: このように。 こちらの方へ、こっちに。
backbeat: ジャズやロックに特徴的な、弱拍を強調する拍子。
 "backbeat snare" は、バックビートを刻むスネアドラム。
slip away: 1.立去る、逃げ出す、席を外す。 2.死ぬ、息を引き取る。

made for: ~のために作られた。
overpass: 高架交差路、陸橋。
go down: 下る。 降りる。
come in: 中に入る。
get out: 外に出る、出て行く、逃げ出す。

temple: 寺院、神社、神殿、教会。 貧困層の保護施設も兼ねている建物と思われます。
sit: 高い建物の場合一般的には "stand" (建つ)ですが、この寺院はおそらく横に広い形で、「(居を)構える」や「鎮座している」といったニュアンスでしょうか。
loser: 敗者、負け犬。
orphan: 孤児、親のいない(人)。

full of: ~でいっぱいの。 ~に満ちている。
misfit: 1.(周りの状況からの)はみ出し者、不適格者。 2.不釣合いな、ぴったりしない。
lover: 1.恋人。 2.~愛好家。 "Dog lover" で「愛犬家」、"Jazz lover" なら「ジャズ愛好家」ですが、ここでの使い方は保護の必要があるほど重症の患者ということ。
cover: 1.守る、防御する。 2.(人を)かばう、隠す。 3.(敵の攻撃から)援護する。
 ※ "lover" と並べて韻を踏んでいます。
be counted on (you): (あなたを)頼りにしている。
count in: 数に入れる、仲間に入れる。 "count me in" だと「私も仲間(数)に入れて」

the well is dry: 井戸(の水)が枯れる。 井戸が干上がる。
bottle cap: ボトル(壜)のキャップ(ふた)。 壜の王冠。
louder than ..: ~よりも雄弁で、~よりも大声で。
happen when: ~の時に起きる。
take a chance: いちかばちか、やってみる。 当たって砕けろ。
place a bet: 賭けをする。

hustle: ハッスル、精力。
high: ハイ(な気分)、高揚する。
last: この場合は、「持続する」、「長続きする」。
dead leaves: 枯葉、落ち葉。
pill: 1.錠剤、丸薬。 2.(俗)つまらない(退屈な)人、無愛想な人。 3.嫌なこと、不愉快なこと。 4.(pills)【卑俗】きんたま、睾丸。
punch: 1.パンチ、殴打。 2.活力。 3.(ソフト・ドリンクの)パンチ。
bring back: 1.戻す、持ち帰る、連れ戻す。 2.復活させる、回復させる。 3.思い出させる。
take a seat: 席に着く、腰掛ける。
go back and forth: 行ったり来たりする、うろうろする。

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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良い曲ですね!

336回 God Says Nothing Back の時にも解説されていましたが、本当にブルース・スプリングスティーンによく似ていますね。とても聴き心地のよい曲なので、ドライブしながら流したら、さぞ気持ちよいだろうなと思いました。

Re: 良い曲ですね!

ジェイコブ・ディランはおそらく、ブルース・スプリングスティーンやトム・ペティといった80年代のストレートなロックン・ロールを演る人たちの影響を受けているのでしょう。
私のように古い人間には、こうした音の方が懐かしい感じがして聴きやすいです。

ニューヨーク・ライヴの音源も中々良いので、よろしければ併せて聴いてみて下さい。
コメント、ありがとうございました。
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Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
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