35. Luka ルカ

Luka ルカ : Suzanne Vega スザンヌ・ヴェガ


Luka / ルカ
Alubm : Solitude Standing
Solitude Standing
  孤独(ひとり)
孤独(ひとり)

Released: 1987
Written by: Suzanne Vega
Produced by: Steve Addabbo & Lenny Kaye

スザンヌ・ヴェガについて:
Suzanne Vega
 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』  

 生ギター1本の弾き語りで登場したスザンヌ・ヴェガは、60年代であればフォーク・ブームの中に埋もれていたでしょうが、1885年という時代に出てきた時には新鮮に聴こえました。 当時はMTVが全盛でヴィジュアル的に「観て」面白いヴィデオ・クリップが氾濫していて、身の回りの出来事や自分の内面的なことを歌う人は少なかったからです。

 この曲は1987年に出たセカンド・アルバムからのシングル・カットで、軽快でポップな曲調で歌われていますが、歌詞は児童虐待という社会問題がテーマとなっています。 あの頃はアメリカではこうしたことが行われているのかと思っていましたが、アメリカで問題となっていることは何年か経つと日本でも同じことが起こるようになります。 戦後の日本はアメリカを真似して様々な文化を輸入しましたが、その結果としてドラッグでもエイズでもしばらくすると日本にも入って来るようになってしまいました。

 この翌年には同じく生ギター1本で歌うトレイシー・チャップマンのような人も出てきています。 
 スザンヌ・ヴェガは1990年に出たサード・アルバムから Book of Dreams という曲がシングル・ヒットしていますが、曲もアルバム・ジャケットも随分とポップになり私はあまり聴かなくなってしまいました。


Grooveshark で、● Luka 「ルカ」を聴く: (3:55)

●歌詞と訳詩●

My name is Luka   ぼくの名前はルカ
I live on the second floor   ぼくは二階に住んでるんだ
I live upstairs from you   きみの部屋の 上の階に
Yes I think you've seen me before   うん、きみとは前に会ったと思うよ

If you hear something late at night   もし きみが夜遅くに何か物音を聞いて
Some kind of trouble.   それが何かのトラブルとか
some kind of fight   喧嘩か何かだとしても
Just don't ask me what it was   それが何かって ぼくに聞かないで
Just don't ask me what it was   それが何かって ぼくに聞かないで
Just don't ask me what it was   それが何かって ぼくに聞かないで

I think it's because I'm clumsy   それは ぼくが不器用だからだろう
I try not to talk too loud   ぼくは大声で話さないようにしてる
Maybe it's because I'm crazy   たぶん ぼくの頭がおかしいせいさ
I try not to act too proud   ぼくは あまり得意げに見えないようにしてる

They only hit until you cry   あの人たちは 泣きだすまで叩くんだ
And after that you don't ask why   その後も「なぜ」って聞いちゃいけないんだ
You just don't argue anymore   議論なんてしちゃいけないんだ
You just don't argue anymore   主張なんてしちゃいけないんだ   
You just don't argue anymore   議論なんてしちゃいけないんだ

(間奏)

Yes I think I'm okay   うん、ぼくは大丈夫だと思うよ
I walked into the door again   またドアの向こう側に戻るよ
Well, if you ask that's what I'll say   もしきみが ぼくのことをたずねても
And it's not your business anyway   それは きみとは関係無いことだから
I guess I'd like to be alone   ぼくは一人でいたいんだ
With nothing broken,   物が壊れたり、
nothing thrown   物が投げられたりしない所で
Just don't ask me how I am   だから、ぼくに「どうしたの?」って たずねないで
Just don't ask me how I am   ぼくに「どうしたの?」って たずねないで
Just don't ask me how I am   ぼくに「どうしたの?」って たずねないで

(※ここから繰り返し)
My name is Luka   ぼくの名前はルカ
I live on the second floor   ぼくは二階に住んでるんだ
I live upstairs from you   きみの部屋の 上の階に
Yes I think you've seen me before   うん、きみとは前に会ったと思うよ

If you hear something late at night   もし きみが夜遅くに何か物音を聞いて
Some kind of trouble.   それが何かのトラブルとか
some kind of fight   喧嘩か何かだとしても
Just don't ask me what it was   それが何かって ぼくに聞かないで
Just don't ask me what it was   それが何かって ぼくに聞かないで
Just don't ask me what it was   それが何かって ぼくに聞かないで

They only hit until you cry   あの人たち、泣くまで叩くんだ
And after that you don't ask why   その後で、なぜって聞いちゃいけないんだ
You just don't argue anymore   議論なんてしちゃいけないんだ
You just don't argue anymore   主張なんてしちゃいけないんだ
You just don't argue anymore   議論なんてしちゃいけないんだ


『これは近所に住んでいる少年のこと。子供の虐待が社会問題になっているアメリカ、特にニューヨークにはルカのような少年が本当にいるの』S.V.
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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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スザンヌ・ヴェガ・・・お洒落で響きの綺麗な名前ですね。
はじめてこの名前を聞いたときには、憧れました。
名前にぴったりの優しい声とメロディーにうっとりしました。
でもこの曲は、、、悲しくてやりきれないメッセージだったのですね。

最近特にこのような児童虐待が頻繁にニュースになっていて、
どうしようもなく怒りを感じます。何も出来ない自分に悲しくなります。
人類にとってかけがえの無い大切な小さな命が、その親によって奪われるなんて・・・

明るく軽い曲調がよけいに泣けてきます。

この曲がヒットしていた頃、日本ではまだ「児童虐待」という言葉は一般的ではありませんでした。
当時はアメリカの社会問題として聴いていたのですが、現在では日本でも同じことがニュースで報道されるようになってしまいました。

ヒット曲にはラヴ・ソングが多いのですが、こうした社会問題を採り上げて歌う人ももっといて欲しいと思います。 つまり、厳しい現実に目を向けている人ということですね。

No title

僕は中学の頃この歌が大好きで、初めて買ったコンサートチケットはこのアルバムの来日公演でした。
対訳でひとつ疑問なのですが、"I walked into the door again."
は、過去形なので、「僕はまたドアにぶつかったんだ」
が正しいのではないのでしょうか?
今度英語のネイティブに聞いてみたいです。

Re: No title

> "I walked into the door again." は、過去形なので
>「僕はまたドアにぶつかったんだ」が正しいのではないのでしょうか?

"I walked into the door again." はそこだけ直訳すると、
「私は再びドアの内側へと(部屋の中へと)歩いて行った」となりますが、それだと前後の関係がおかしくなるのでこんな風に訳しておきました。
でも少なくとも「ドアにぶつかった」にはならないと思います。

これはあくまでも私個人の解釈ですので、ネイティブの方が近くにいてその方が日本語にも堪能なら、その方に聞いてみて下さい。

No title

初めまして。
自分も、この曲が好きで今まで何度も聴きました。
初めて聴いたときと、曲の歌詞を解釈したときとでは、曲のイメージが変わりすぎてショックを受けたのを憶えています。
さて、すでに話題になっている「I walked into the door again.」については、何度も考えてきたのですが、なかなかしっくりくることが出来ません。
以下は個人的な意見です。
虐待されている子が、周りの友達や学校の先生に「何でケガしてるの?」などと聞かれたとき、本当のことを言えずに敢えて明るく振舞ってしまい「しょっちゅうドアにぶつかっちゃうんだよねぇ~、おっちょこちょいだから...」のような感じで発言しているのかなぁ、と思っています。
ちょっと強引すぎる解釈な気もしていますが(^_^)

Re: No title

こんにちは。 初めまして。

この曲がヒットしていた頃は「そんなことがアメリカでは起こっているのか」という他人事みたいな感じで、当時知り合った日本語が堪能なアメリカの人に「実際にそうしたことがあるの?」とたずねたことがありました。
歌詞についても色々な解釈がなされているので、今にして思えばそうした質問もしておけば良かったと思っています。

"I walked into the door again." は色々な解釈が可能ですが、熟語の用例集をしらべてみても、
walked into a restaurant レストランに入る
walked into my house 家の中に入る
walked into a coffee shop コーヒーショップに立ち寄る
walked into the crowd 人ごみの中へと歩いて行った
walked into the bar バーに入ってきた
―といった普通の使い方しか出てきませんから、私は素直に「またドアの中(つまり、部屋の中)へと戻って行く」と訳しておきました。
それは "indoor" (室内)、 "outdoor" (屋外)といった使い方と同じで良いのでは、ということです。

解釈の仕方は人それぞれですが、対訳の場合はあくまでも原文の補足という立場から、あまり飛躍した訳し方はしないようにしています。

こうした古い記事はコメントでも付かないと自分では開いたりしないものですが、お陰でリンク切れの箇所を訂正することができました。
コメント、ありがとうございます。

No title

日本でも虐待と言う言葉が巷でよく聞かれるようになりました。
悲しい事ではありますが、私も身近でよく見聞きします。

大人たちは、自分が親だということを振りかざして、子どもを自分の思い通りにしていいかのような主張をしますが、それは大きな間違いです。

子どもには親を選ぶ権利はありません。
また、子どもは理不尽なことをされても、その場から逃げることができません。
なぜなら彼らは自力で生きる術がないからです。

そもそも、本来親というものは、子どもが社会の中で一人でも生きていける力が持てるように愛情をもって育てる役割のはずだと認識していましたが、この曲が書かれてから20年以上たった現代において、アメリカのみならず日本でまで、親の暴力にひたすら耐えて、中には無抵抗なまま命を落とす子どもが後を絶たない現状を憂えています。

子どもが子どもらしく過ごせるような社会を希求するとともに、これから自分ができることを微力ながら模索していきたいと思います。

Re: No title

この曲のヒットからもう30年近く経ちますが、あの頃はまだ児童虐待といった言葉があまりピンと来なくて、この曲を熱心に聴いていたアメリカの男性に、「こんなことがアメリカでは実際に起きているの?」とのん気に聞いていたことを思い出します。
当時はまだ「ホームレス」という言葉も日本には無かったけど、そうしたことが現代の日本でも当たり前のようになってしまいました。

こうした社会問題を取り上げて歌にする人が日本には少ないのですが、そうした暗い問題と真剣に向きあっている姿勢が好きでした。
コメント、ありがとうございます。

No title

こんにちは
私も時折この歌を聞いています。
子供の頃同じような境遇だったので、成人した今でもたまに子供の頃の夢を見て夜中に大声で叫びながら飛び起きる事があります。夢の中の自分は既に大人という感覚があるので言い返せる、今ならやめてと大声で言えると声を振り絞って叫ぶ所で目が覚めます。

walked into the door againは訳はやはり「また、ドアにぶつかった」だと思うのです。walked into a glass doorで探せばガラスのドアに気がつかないでぶつかる面白い画像が沢山見つかります。この子供Lucaの場合は本当の事を隣人に言えずにドアにぶつかって出来たアザだから(アザとは書かれていませんが…)と言っているのだと思います。次のif you ask, that's what I will sayで 「もし、君に聞かれても、僕はそう言う」という文につながるのだと思います。
そう、君には関係ないことだから…そう答える…と。

子供の頃につけられた体のアザはちゃんと治ったけど、心の中に出来た傷はなかなか治りません。

叫びたいけど本当の事を誰にも言えずに抱え込み、ひたすら耐えるしかない子供の気持ちを歌にしてくれたスザンヌ・ヴェガさん、そして、その歌を人の心に伝わる和訳にしてくださってsumiさん、本当にありがとうございます。

Re: No title

いつも言っていることですが、短い文章で綴られた歌詞は解釈の仕方が人それぞれで、日本語で書かれた和歌や俳句でも人によって解釈の仕方が違ってきますから、私はあまり意味を固定したり押し付けたりしないようにしています。
対訳はあくまでも英語が苦手な方のための補助として付けているので、原文のニュアンスをそのまま感じとることができる方にはかえって邪魔なだけのものですから、外国映画の字幕程度に考えて下さい。

それよりも重要なことは、当時は対岸の火事のように思っていた家庭内暴力や児童虐待という社会問題が、今では日本でも連日ニュースになるほど一般的になってしまったということでしょう。
こうした社会問題を歌にして表現する人は、日本のミュージシャンには少ないのですが、避けては通れないことでもあるのでこうしてブログで紹介している次第です。
コメント、ありがとうございました。
プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

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