413. Happy ハッピー

Happy ハッピー : The Rolling Stones ローリング・ストーンズ

ローリング・ストーンズ1972年のアルバムから、めずらしくキース・リチャーズの歌うこの曲を選んでみました。 アメリカではセカンド・シングルとしてリリースされて最高22位、フランスでは5位のヒットになっています。


Japanese EP.
Album : Exile on Main Street
  メイン・ストリートの・・

Released: July 1972 (Album: May 1972)
Written by: Jagger / Richards
Produced by: Jimmy Miller (ジミー・ミラー)
 ローリング・ストーンズについて:
Mick Jagger (L) & Keith Richards (R)
 フリー百科事典『ウィキペディア』

当時二枚組みのレコードとしてリリースされたアルバムの中で、この曲は二枚目の最初に収められていました。 まるでデモ・テープでも聴いているみたいに荒削りなサウンドですが、そこが逆に魅力とも言えるし、今ではキース・リチャーズを代表する曲の一つとなっています。 
ちなみに当時のキースは父親に反発して苗字を変え、Richard(リチャード)と名乗っていました。(18歳で家出をして、20年後に仲直りしてます)

制約の多かったデッカ・レコードを離れ、自らのレーベルを立ち上げて自由な音作りができるようになった彼らは、南フランスにあるキース・リチャーズの家の地下室に機材を持ち込んで、このアルバムの最初の録音が始まりました。
当時の彼らはいわゆる問題児でスタジオを貸してくれるところがあまりなく、あったとしても長く借りるにはレンタル料がかかり過ぎるということで、「どこかのガレージに機材を持ち込んで・・・」という話になったら、「なぜか皆んな俺の方を見るんだ」―と、のちにキースは語っていました。

ところでこの曲はキース・リチャーズ以外のメンバーが居ない時に録音され、わずか4時間ほどで最初のテイクが終了したそうです。 ストーンズの約束事として「ジャガー/リチャーズ」作となっていますが、キースがギターとベースを弾いて一人で歌っていますから、ほとんどキースの作品と言って良いでしょう。

その日の正午、キースが突然ギターを手にしてあのリフを弾き始め、その場に居たプロデューサーのジミー・ミラーがドラムを叩き、ニッキー・ポプキンスが電子ピアノを弾いて、ボビー・キースがバリトン・サックスとマラカスを担当し、午後の4時頃には録音が終わっていたとか。
そしてミック・ジャガーが後からバック・ヴォーカルを被せ、ミック・テイラーが後からスライド・ギターを弾いているようです。 デモ・テープのような荒々しさは、そうした録音方法から来ているのでしょう。

当時ヘロイン中毒だったキース・リチャーズの歌詞らしく、あちこちに薬物を匂わせるような隠語が出てきます。 良い子の皆さんは真似をしないで下さいね。


Keith Richards (キース・リチャーズ): lead vocals, guitar, bass
Mick Jagger (ミック・ジャガー): back vocals
Mick Taylor (ミック・テイラー): slide guitar

Jimmy Miller: drums
Bobby Keys: saxophone, maracas
Jim Price: trumpet, trombone
Nicky Hopkins: electric piano

Grooveshark で、Happy 『ハッピー』を聴く: (3:05)

  ●歌詞と対訳●

[1]
Well, I never kept a dollar past sunset
  一日が終わる頃には 1ドルだって残っちゃいない

It always burned a hole in my pants
  いつも ズボンを焦がして穴でも開いたみたいに (金が出て行ってしまうんだ)

Never made a school mama happy
  教育ママを喜ばせたことなんて 一度も無い

Never blew a second chance, oh no
  二度目のチャンスを 逃がしたくないんだ

(Chorus)
I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 恋人が欲しいんだ

I need a love to keep me happy
  ずっとハッピーでいられる 恋人が必要なのさ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーでいさせてくれ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーにしておくれ

[2]
Always took candy from strangers
  いつも 見知らぬ奴らから キャンディ(薬物)を手に入れる

Didn't wanna get me no trade
  俺は手に職が無いなんてことには なりたくなかったから

Never want to be like papa
  親父みたいになりたいなんて 決して思わなかった

Working for the boss every night and day
  昼も夜もずっと ボス(上役)のために働くなんて (嫌なこった)

(Chorus)
I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 恋人が欲しいのさ  

I need a love, baby won't you keep me happy?
  そんな相手が欲しいんだ、 ベイビィ、俺をハッピーにしてくれるかい?

Baby, won't you keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーにしてくれないか

Baby, please keep me ..
  ベイビィ、 どうか俺をずっと・・・にしておくれ

(間奏)  Keith Richards (キース・リチャーズ): guitar solo

I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 恋人が欲しいのさ

I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 相手が必要なんだ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーでいさせておくれ

Baby  ベイビィ

[3]
Never got a flash out of cocktails
  カクテル(混合/併用)じゃ フラッシュ(ハイな気分)になれやしない   

When I got some flesh off the bone
  骨からフレッシュ(肉)を 少しばかり引きちぎる時には

Never got a lift out of learjets
  小型の(自家用)ジェット機なんかで 運ばれたこともない

When I can fly way back home
  自分の国へ帰ろうと フライト(飛行)する時に

(Chorus)
I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 恋人が欲しいんだ

I need a love to keep me happy
  ずっとハッピーでいられる 恋人が必要なのさ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーでいさせてくれ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーにしておくれ

Baby  ベイビィ

(間奏)  Mick Taylor (ミック・テイラー): guitar solo

Happy,   ハッピーに

Baby, won't you keep me happy? ベイビィ、俺をハッピーにしてくれるかい?

Baby, won't you keep me happy?  ベイビィ、俺をハッピーにしてくれないか?

Baby, won't you keep me happy? ベイビィ、俺をハッピーにしてくれるかい?

Baby, won't you keep me happy?  ベイビィ、俺をハッピーにしてくれないか?

Baby, won't you keep me happy? ベイビィ、俺をハッピーにしてくれるかい?

Oh, keep on dancing, keep me happy  踊り続けて、 俺をハッピーにしてくれ

Now, baby won't you keep me happy? さぁ、ベイビィ 俺をハッピーにしてくれるかい?

Oh, baby don't you feel happy?  ベイビィ、ハッピーな気分じゃないか?

now, now, now ...

C'mon now, keep me happy  さあ、俺をハッピーにしてくれ

Keep on dancing, keep me happy  踊り続けて、 俺をハッピーにしてくれ

Keep on dancing, keep me happy  踊り続けて、 俺をハッピーにしてくれ

C'mon now, keep me happy  さあ、俺をハッピーにしておくれ



※ sunset: 夕方、夕暮れ時。 比喩的な使い方ということで、「一日の終わり」としておきました。 要するに、「宵越しの銭は持たない」ということでしょう。
※ burn a hole in one's pocket: (服を焦がしてポケットに穴が開いていることから)「金がすぐ出て行ってしまう」
 burn a hole in one's wallet: (財布を焦がして穴が開いていることから)「大金をつぎ込む」
この場合は"pants"「ズボン」(のポケット)に穴が開いているということで、同じような意味でしょう。

※ make someone happy: ~を幸せにする、~を喜ばせる、~を満足させる。
※ blow the chance: せっかくのチャンスを逃がす(台無しにする)。
※ second chance: 第二のチャンス。 二度目のチャンス。

※ candy: (米俗)candy man で「麻薬の売人」となり、当時ヘロイン中毒だったキースであれば、当然「飴」を買うのではないはず。
※ get no trade: 手に職が無い。
※ flash: 【俗】麻薬による快感を得る。 (麻薬で)幻覚を見る。 その次の"flesh"(肉)と並べて韻(いん)を踏んでいます。
※ out of: 1.~によって、~から。 2.~から生まれて。 3.~が無くなって、~が切れて。 
※ cocktail: 1.(酒の)カクテル。 2.【俗】大麻入りタバコ。 3.カクテル療法(多剤併用療法)。
※ Learjet: 【商標】リアジェット(小型ジェット機の名前)
※ way back home: 家に帰る、家まで戻る。

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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さすがです

すっきりした対訳です。
参考になります。
ありがとうございます。

Re: さすがです

このブログは更新しても滅多にコメントが付くことはないので、ほとんど独りよがりでやっている様な感じです。
ましてや、こんなに早くコメントが付いたことは無かったので、びっくりしました。

記事を読んで下さる方がいると思うと、またやる気も出るというものです。
コメント、ありがとうございました。
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Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

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