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402. Rockin' in the Free World ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド

Rockin' in the Free World ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド : Neil Young 

ニール・ヤング1989年のアルバムから、ファースト・シングルになったこの曲を採り上げてみました。


Album : Freedom
  フリーダム
(試聴可)
Released: November, '89 (Single), October, '89 (Album)
Written by: Neil Young
Produced by: Neil Young, Niko Bolas
  ニール・ヤングについて:
Neil Young
 フリー百科事典『ウィキペディア』

ニール・ヤングというと大きく分けて、アコースティック・ギターやハーモニカで歌うフォークやカントリー的な曲と、エレクトリック・ギターを手にバック・バンドと一緒に演奏するロック的な曲とがありますが、このアルバムには二通りのヴァージョンが収められています。

このアルバムの10年前にリリースされた "Rust Never Sleeps" (ラスト・ネヴァー・スリープス) では、1曲目に「My My, Hay Hay (Out Of The Blue)」、ラストに「Hey Hey, My My (Into The Black)」 という二通りの曲が入っていました。

このアルバムでも最初に"Rockin' in the Free World(Live Acoustic 3:38)" 、最後が "Rockin' in the Free World (Electric 4:41)" ―という構成になっていて、短いライヴ・ヴァージョンは3番の歌詞が省略されています。 これはYouTube のPV(プロモーション・ヴィデオ)も同様でした。
今ではどちらの曲も、ニール・ヤングを代表する歌の一つとなっています。

この曲のタイトルとなっている "Free World" は「自由(主義)世界」、つまりアメリカのような貧富の格差が激しい資本主義国家を指しており、ニール・ヤングらしい皮肉や暗喩に満ちた歌詞が並んでいます。
この曲がリリースされた25年前はジョージ・H・W・ブッシュ(親父の方)が大統領になって1年目で、その言葉を皮肉った歌詞が色々と出てきます。 記事があるのでちょっと訳してみると、
The lyrics criticize the George H. W. Bush administration,
その歌詞は、(当時の)ジョージ・ブッシュ政権を批判したものだ。

then in its first month, and the social problems of contemporary American life,directly referencing Bush's famous "thousand points of light" remark from his 1989 inaugural address,
それはその最初の月、現代アメリカ生活の社会問題について、1989年の大統領就任演説でのブッシュの有名な「千の光の点」という言葉が直接引用され、

and his 1988 presidential campaign promise for America to become a "kinder, gentler nation."
そして1988年の大統領選挙戦での「アメリカは、優しく、穏やかな国になるだろう」という(彼の言葉も引用されている)。

Despite this, the song became the de facto anthem of the collapse of communism,
それにもかかわらず、事実上その歌は共産主義崩壊のアンセム(讃歌)となった、

because of its repeated chorus of 'Keep on Rockin' in the Free World'.
というのもコーラスで「自由主義の世界でロックし続けろ」と繰り返していたからだ。

ニール・ヤングは代表曲の一つ「パウダー・フィンガー」の中で、「赤(共産主義者)を見たら逃げろ」―と言っているくらいだから左翼というほどではありませんが、かなり資本主義社会を皮肉った内容となっているのは事実です。 この翌年には湾岸戦争が起きました。

YouTube の映像では自らホームレスに扮(ふん)して一人二役を演じていますが、薄くなった髪の毛も含めてあまり違和感がありません。
「鮮血が滴(したた)るような」と形容された激しいギター・プレイは上手いとか下手といった領域を超えており、弦の切れたギターを振り回し、髪の毛を振り乱して歌う姿は正にロックそのものといえるでしょう。

「ロックは死んだ」という捨て台詞(ぜりふ)を残して解散した若造に対し、"Rock'n Roll can never die" (ロックン・ロールは決して死にやしない)―と歌っていたタフなオヤジはここでも健在です。
このアルバムからは以前 "Someday" (サムデイ:355回目)を採り上げているので、興味があれば併(あわ)せて聴いてみて下さい。


サングラスがニール・ヤング  Neil Young – guitar, vocals
  Frank "Poncho" Sampedro – guitar, vocals
  Chad Cromwell – drums
  Rick "The Bass Player" Rosas – bass
  Ben Keith – keyboards

Rockin' in the Free World 『ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド』を聴く: (4:44)

  ●歌詞と対訳●
[1]
There's colors on the street  街の通りは 色んな種類の人であふれてる
Red, white and blue  赤(共産主義者)や、白(反革命派)や、青服(警官)の人々で
People shufflin' their feet  人々は 足を引きずるようにして歩き
People sleepin' in their shoes  それぞれの 境遇の中で眠るけど

But there's a warnin' sign   でも警告のサイン(しるし)が  
On the road ahead  前方の 行く手に示されている   
There's a lot of people sayin'    多くの人々は こう叫ぶ
We'd be better off dead   「いっそ死んだ方がマシだ」と

Don't feel like Satan,  悪魔みたいな気分ではないにせよ
But I am to them  俺は そんな彼らに対して・・・
So I try to forget it,  それで俺は 何とかそのことを忘れようとしてみる
Any way I can.   何とかして

(Chorus)
Keep on rockin' in the free world,  この自由主義社会で ロックし続けて
Keep on rockin' in the free world  資本主義世界で ロックし続けることで

Keep on rockin' in the free world,  この自由主義社会で ロックし続けろ
Keep on rockin' in the free world.   資本主義の世界で ロックし続けるんだ

[2]
I see a woman in the night   夜中に 一人の女を見かけた
With a baby in her hand   その手に 赤ん坊を抱いている(女を)
Under an old street light   古びた 街路灯の下の
Near a garbage can   ゴミ箱の そばで

Now she puts the kid away,  そして彼女は その子を棄(す)て去ると 
And she's gone to get a hit  (乗り物に)はねられ 死んでしまった
She hates her life,  彼女は自分の人生に 嫌気がさしていたから 
And what she's done to it  それでそんなことを してしまったんだ
    
There's one more kid  それから もう一人の若者がいて ※
That will never go to school  その子は学校には行けず (戦争に派遣された)
Never get to fall in love,  まだ一度も 恋をしたことが無ければ
Never get to be cool.  (そのために)気取ることもなかったんだ

(Chorus)
Keep on rockin' in the free world,  この自由主義社会で ロックし続けろ
Keep on rockin' in the free world  資本主義世界で ロックし続けるんだ
Keep on rockin' in the free world,  この自由主義社会で ロックし続けろ
Keep on rockin' in the free world.   資本主義の世界で ロックし続けるんだ

(間奏)

[3] (省略しているヴァージョンもあり)
We got a thousand points of light (ブッシュが設立した)「千の光の点」は ※
For the homeless man  ホームレスになった人のために(創設された)
We got a kinder, gentler, (ブッシュは)「我々は優しく、穏やかな国になる」と言った
Machine gun hand  マシンガンを手にした (優しく、穏やかな国民に)

We got department stores -  我々(自由の国)にはデパート(百貨店)があるし
And toilet paper  それにトイレット・ペーパーだってある
Got styrofoam boxes -  発泡スチロールの空き箱も出る
For the ozone layer  オゾン層に影響が出るくらいの ※

Got a man of the people, 民衆の味方という 一人の男がいて、
Says keep hope alive  「希望を持ち続けろ」と叫んでる
Got fuel to burn,  (エンジンが)燃焼するための 燃料はあるか?
Got roads to drive.  (車が)道路を 走るための(燃料は)

(Chorus)
Keep on rockin' in the free world,  この自由主義社会で ロックし続けろ
Keep on rockin' in the free world  資本主義世界で ロックし続けるんだ
Keep on rockin' in the free world,  この自由主義社会で ロックし続けろ
Keep on rockin' in the free world.   資本主義の世界で ロックし続けるんだ



※ color: 単に「色」だけでなく、「(人種の)肌の色」や「職種」、「国旗」などの意味もある。
※ red: 「赤」だが、「共産(社会)主義」や、「(旧)ソビエト連邦」を指す。
※ white: 人種なら「白人」だが、俗語で「反革命派」の意味もあり。
※ blue: 青い服を着た人で「警官」。 豪州俗語で「赤毛の人」。青章から「英国」など。
 日本には以前、「ホワイト・カラー」(頭脳労働者)や「ブルー・カラー」(肉体労働者)なる言葉がありましたが、あれは「blue‐collar worker」(「青い襟」の作業服を着た労働者)ということで、色の「color」ではありません。

※ shuffling: 1.足を引きずって歩く。 2.トランプをシャッフルする。
※ in someone's shoes: ~の立場(境遇)になって。
※ warning sign: 警告標識。 注意の表示。
※ road ahead: 前方の道路、前途。
※ be better off dead: 死んだ方がましだ。 いっそ死んでしまいたい。

※ Satan: サタン。 悪魔。
※ try to: (たぶん駄目だろうけど)とりあえず~してみる。
※ any way I can: 何としても。 どんな方法を使っても。

※ keep on: ~し続ける。
※ rockin' = rocking: 「揺れる」や「カッコいい」という意味もありますが、この場合は「ロックン・ロールする」こと。
※ free world: 自由主義世界。 反共産主義世界。 この場合は貧富の格差が激しい、アメリカのような資本主義社会。

※ street light: 街路灯。
※ garbage can: (米)ゴミ入れ、ゴミ箱。
※ put away: 1.捨て去る。放棄する。 2.(話)殺す、安楽死させる。 3.片付ける、しまう。
※ she's gone to..: ~へ行ってしまった、~へ旅立った。 その後に "kingdom" や "heaven" が付けば、「あの世へ行った(死んだ)」となります。
※ get hit: ~に当たる、~にぶつかる、~にひかれる。

※ hate: ~を憎む、~をひどく嫌う、嫌悪する。
※ one more kid: 戦争に派遣された若い兵士を指しているようです。
※ to be cool: 気取る、かっこ良く見せる。 "school" と "cool" で韻を踏んでいます。

※ a thousand points of light: ブッシュ大統領が立ち上げた非営利団体の名称。
 ブッシュ大統領は1989年の就任演説の中で、そのフレーズを何度か繰り返したそうだが、ここでは皮肉を込めて使っています。
※ kinder, gentler: これもブッシュが大統領選挙演説で使った "America to become a kinder, gentler nation."「アメリカは、優しく、穏やかな国になるだろう」からの引用だが、実際は翌年(1990年)「湾岸戦争」という逆の結果になった。 
 
※ styrofoam: (ダウケミカル社の登録商標)スタイロフォーム。 日本では「発泡スチロール」。ちなみにポリスチレンの主成分は炭素と水素なので、不不完全燃焼で黒い煤(すす)や一酸化炭素が出ても有毒ガスは発生しないとのこと。 もちろん温暖化の原因となる二酸化炭素は出ます。
※ ozone layer: オゾン層。 生物に有害な紫外線を吸収してくれるが、近年はエアコンなどに使われるフロン・ガス等の影響により減少している。        

※ a man of the people = a person of the people: 国民(民衆)の味方。 これも大統領を皮肉っているようです。
※ keep hope alive: 希望を持ち続ける。
※ Got: 前からの流れで "We got .." の略だと「~を持っている(手に入れた)」ですが、言葉通り "Got .." だと「~持ってる?」とか「~はある?」ともなります。

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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こんばんは

突然のコメント失礼します。当方、ニコニコ動画にて時折カヴァー曲をアップロードしている者で、この度ニール・ヤングのこの曲をカヴァーしたので、リンクを張るという形で訳詞を掲載させて頂きました。
もし問題がありましたらリンクは削除しますので、ご連絡くださいm(_ _)m

素晴らしい歌詞解釈、ありがとうございます。私はまだ21歳の若造ですが、同世代の子たちにニール・ヤングを知ってもらえればと思いカヴァーした次第です。

動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm25404276

Re: こんばんは

こんにちは。

訳詞の転載をお断りしているのは、まるで自分で訳したかのようにして、無断で転載する人がいるからです。
この曲を紹介したいというのであれば、断る理由もありませんんで、どうぞ使って下さい。

若い人たちにニール・ヤングの曲がどう響いているのか分かりませんが、この曲に共感している方がいると分かっただけでも、やった甲斐があったというものです。
コメント、ありがとうございました。
プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

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