285. San Francisco 花のサンフランシスコ

San Francisco (Be Sure to Wear Flowers in Your Hair) 花のサンフランシスコ 
    : Scott McKenzie スコット・マッケンジー

 1967年6月に行われたモントレー・ポップ・フェスティバルをプロモート(宣伝、促進)するため、その一月前にリリースされたこの曲は全米4位のヒットとなり、多くの若者たちをカリフォルニアへと集めることになりました。 この曲は英国を始め、アイルランド、ドイツ、フィンランドなどのチャートで1位となっています。


Alubm : San Francisco
  花のサンフランシスコ
(試聴可)
Released: 13 May 1967
Written by: John Phillips (ジョン・フィリップス)
Produced by: John Phillips & Lou Adler (ルー・アドラー)

  Scott McKenzie について:
Scott McKenzie
 フリー百科事典『ウィキペディア』  

 Monterey Pop Festivalモントレー・ポップ・フェスティバル)のアイディアはその前年に行われた「モントレー・ジャズ・フェスティバル」を観て思いついたということで、ジョン・フィリップス(ママス&パパス)と、プロデューサーでダンヒル・レコードのオーナーでもあった(過去形)ルー・アドラーが中心になって開催されました。 この曲はその二人がプロデュースしたもので、歌っているスコット・マッケンジーはジョン・フィリップスの友人ということです。
 "Be Sure to Wear Flowers in Your Hair" (きみの髪に花を飾るべきだ)という長い副題が付いているのは、同名の別の曲と区別するためとか。

●この曲の時代背景: ベトナム戦争とフラワー・ムーブメント
 当時あれほどヒットしながら現在ではほとんど聴かれなくなっているこの曲は、「髪に花を飾る」とか「love-in」という言葉が出てきますが、現代の若い人には何のことか分からないでしょうから少し解説しておきます。
 1965年にアメリカが北ベトナムを爆撃して以来泥沼化していた「ベトナム戦争」に対し、アメリカ国内では『武器ではなく、花を』―をスローガンに掲げた若者たちの反戦運動が各地で起り、「Love and Peace」(愛と平和)の象徴として髪や体に花を飾る ヒッピー と呼ばれる若者たちが様々な形の集会を開いていました。

 モントレー・ポップ・フェスティバルはその年 「Summer of Love」 と呼ばれたヒッピー・ムーブメントの一つとなり、三日間で延べ20万人を動員する一大イベントとなりました。 コンサートの最終日には主催者の一人であるジョン・フィリップス率いるママス・アンド・パパスがトリを務め、終わりの方でスコット・マッケンジーが加わってこの曲を歌っています。 そしてこの曲はヨーロッパの反戦集会などでも歌われるようになり、翌年チェコスロヴァキアで起こった「プラハの春」における若者たちの集会でも広く歌われたそうです。
 
 ベトナム戦争が終結してからヒッピー文化やフラワー・ムーブメントも衰退し、その理想は幻影に終わったように見えるかもしれませんが、武器を持たない若者たちが武器の代わりに花で髪を飾り、愛と歌の力だけで世界を変えようとしていた時代が確かにありました。 今から44年も前のことです。 

  John Phillips (ジョン・フィリップス): guitar
  Joe Osborn (ジョー・オズボーン): bass
  Hal Blaine (ハル・ブレイン): drums
  Gary L Coleman (ゲーリー・L・コールマン) : orchestra bells and chimes

※この曲にはモノラル・ヴァージョンと、右からギター、左からドラムの音が聴こえるステレオ・ヴァージョンがあり、当時のシングル・レコードはモノラルでした。

San Francisco 『花のサンフランシスコ』を聴く: (3:00 Stereo Version)
(※開くまでに時間がかかりますが、のんびりお待ち下さい。 しばらくすると、自動的に再生が始まります)

  ●歌詞と対訳●

If you're going to San Francisco  もしきみが サンフランシスコへ行くなら
Be sure to wear some flowers in your hair  花を少し 髪に飾るといい ※
If you're going to San Francisco  もしきみが サンフランシスコへ行くなら
You're gonna meet some gentle people there  そこで平和を望む人たちと出会うだろう ※

For those who come to San Francisco  サンフランシスコに来る人たちのために
Summertime will be a love-in there  夏には「ラヴ・イン」(愛と平和)の集会がある ※
In the streets of San Francisco  サンフランシスコの通りでは   
Gentle people with flowers in their hair  髪に花を飾った 平和主義の人たちがいるから

(Bridge)
All across the nation   この国 全体に渡って
such a strange vibration  なんて不思議な 感情が ※
People in motion   人々は (愛と平和の)運動をしている ※
There's a whole generation   それは あらゆる世代を通じて
with a new explanation   新しい意味のあること
People in motion   みんな (愛と平和の)運動をしている
people in motion   みんな (愛と平和の)活動をしている 

For those who come to San Francisco  サンフランシスコに来る人たちのために
Be sure to wear some flowers in your hair  きみの髪に 花を少し飾るといい
If you come to San Francisco   もしきみが サンフランシスコへ来るなら
Summertime will be a love-in there  夏には「ラヴ・イン」の集会がある

If you come to San Francisco   もしきみが サンフランシスコへ来るなら
Summertime will be a love-in there  夏には「ラヴ・イン」の集会があるから


※ be sure to..: 必ず(きっと)~しなさい、~するように気を付けなさい。
※ gentle people: 非暴力主義の人たち。 (「優しい人びと」ではありません)
※ love-in: 「ラヴ・イン」。ヒッピーの集会(be-in)で、すべてのものを愛することをテーマにしたもの。この年の6月に行われたモントレー・ポップ・フェスティバルは "Summer of Love" とよばれた若者文化のムーブメントの一つとなった。
※ vibration: [米俗] (雰囲気などから起きる)感情、気持ち。 この部分、全て語尾が"-tion" で終わる単語を続けて韻を踏んでいる。
※ in motion: 運動中である、運動をしている。 「Love and Peace」(日本では「ラヴ・ピース」)運動のことでしょう。


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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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No title

何気なく口ずさんだ歌がこの花のサンフランフランシスコでした。いや~なつかし~
ですねえ~あの頃は良かった

鈴木恵子さん、こんにちは

音楽はその頃の記憶と結びついていることが多いので、昔の曲を聴くと懐かしく感じたりしますね。
でも「あの頃は良かった」というのは当時の苦しみや悩みを忘れているからで、私が若い頃はいつも悩んだり迷ったりしていて、若さを楽しむ余裕がなかったような気がします。
 
もっとも今でも悩みは尽きないし、老母の介護をしていると生活を楽しむ余裕もないのですが・・・
コメント、ありがとうございました。

San Francisco

留学生していた頃、彼女とSFへドライブしているとき車のラジオからから流れていた曲・・・・過去は美しい・・・・・。

Re: San Francisco

46年前は現在と違ってアメリカに留学できる人は限られていたと思います。
当時の私にとってアメリカは遠い憧れの地でした。

私がサンフランシスコへ行ったのはそれから20年後で、それも仕事がらみで途中に立ち寄っただけなので、観光地の風景くらいしか覚えていません。
コメント、ありがとうございました。
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Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
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