260. The Weight ザ・ウェイト

The Weight ザ・ウェイト : The Band ザ・バンド

 ザ・バンドの記念すべきファースト・アルバムから唯一シングル・カットされた曲で、彼らの代表曲でもありますが、当時はイギリスで21位になったくらいで大してヒットしませんでした。 でもこの曲を含むアルバムは多くの人たちに影響を与えています。
 

Alubm : Music from Big Pink
Music from Big Pink
  ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク
ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク

Released: 1968
Written by: Robbie Robertson (ロビー・ロバートソン)
Produced by: John Simon

  ザ・バンドについて:
(L to R) Richard , Robbie , Levon , Garth , Rick
 フリー百科事典『ウィキペディア』  

 「ザ・バンド」は50回目に採り上げた "I Shall Be Released"(アイ・シャル・ビー・リリースト)がこのシングルではB面に収められていて、今思うと両A面のようなシングルでした。 この曲は本人たちのヴァージョンより他の人たちのカヴァーがヒットしていて、ジャッキー・デシャノンやアリサ・フランクリン、ダイアナ・ロス&スプリームス&テンプテーションズ(すごい組み合わせ)らのカヴァーがあります。

 この曲はロビー・ロバートソンによるものですが、聖書中の地名や人名やらが色々と出てきて、それもどちらかというと聖書を「おちょくる」ような内容となっています。 彼らがバックを務めていたボブ・ディランも難解な歌詞を書きますが、この歌詞もはっきり言って支離滅裂で、あまり真面目に考えない方が良いかもしれません。 

 「ナザルス(ナザレ)」というのはキリストが育った町ですが、作者のロビー・ロバートソンはマーティンのギター工場がある町だとか言ってはぐらかしており、はっきりしたことは本人以外不明です。 リード・ヴォーカルはドラムのリヴォン・ヘルムで、リックとリチャードがバック・ヴォーカルを務め、四番目(気違いチェスターの段)の情けない男をリック・ダンコが歌っています。 この曲はラスト・コンサートを収録した「ラスト・ワルツ」ではスタジオ・ライヴとしてスティプルズと一緒に歌っていました。

The Band:
* Levon Helm(リヴォン・ヘルム) : Drums, lead vocals
* Rick Danko(リック・ダンコ) : Bass guitar, backing vocal, (lead vocal on fourth verse)
* Richard Manuel(リチャード・マニュエル) : Hammond organ , backing vocal
* Robbie Robertson(ロビー・ロバートソン) : Acoustic guitar, Song writting
* Garth Hudson(ガース・ハドソン) : Piano

The Weight 『ザ・ウェイト』を聴く:
(※開くまでに時間がかかりますが、のんびりお待ち下さい。 しばらくすると、自動的に再生が始まります)

  ●歌詞と対訳●

I pulled into Nazareth,   ナザレの町へと やって来たけど ※
was feelin' about half past dead;   俺は半分 既に死んだような気分で
I just need some place where I can lay my head.  どこか横になって休める場所を探してたんだ
"Hey, mister, can you tell me    「よぉ、そこの旦那、 ※
where a man might find a bed ?"   どこか 休めるとこがあったら教えてくれないか?」
He just grinned and shook my hand,   奴はただにっこり笑って 握手をすると、
and "No!", was all he said.   一言、「ねぇよ」とだけ 言ったのさ

(Chorus:)
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろせよ、ファニー ※
take a load for free;   重荷を降ろして 気楽になりな
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろしてくつろげよ、ファニー
And (and) (and)    そして (そして)
you can put the load right on me.   あんたの荷物を 俺に担がせな


I picked up my bag,   俺は バッグを手に取ると、
I went lookin' for a place to hide;   どこか 隠れる場所を探しに行ったんだ
When I saw Carmen and the Devil   するとカルメンとデビルの奴が
walkin' side by side.    並んで歩いているのが見えたんで、
I said, "Hey, Carmen,   俺は、「ヘィ、カルメン、
come on, let's go downtown."    来いよ、ダウンタウンに行こうぜ」って言ったら
She said,"I gotta go,         彼女が言うには、「行きたいけど、
but my friend can stick around."    この人がくっついて そばを離れないのよ」 ※

(Chorus)
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろせよ、ファニー
take a load for free;   重荷を降ろして 自由になりな
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろしてくつろげよ、ファニー
And (and) (and)    そして (そして)
you can put the load right on me.   お前のの荷物を 俺に背負わせな


Go down, Miss Moses,    さがれ、ミス・モーゼス ※
there's nothin' you can say   お前には 話す余地なんて何もないんだ
It's just old Luke,   そこにいるのは 老いぼれルークじゃないか ※   
and Luke's waitin' on the Judgement Day.   ルークは 最後の審判の日を待ってるんだろ
"Well, Luke, my friend,    「なあ、ルーク、俺の友だち、
what about young Anna Lee?"   娘のアン・リーはどうしてる?」
He said, "Do me a favor, son,  奴の言うには、「お願いだから、息子よ、※
woncha stay and keep Anna Lee company?"  ここにいて アンナ・リーの連れあいになってくれないか?」 ※

(Chorus)
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろせよ、ファニー
take a load for free;   重荷を降ろして 気楽になりな
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろしてくつろげよ、ファニー
And (and) (and)    そして (そして)
you can put the load right on me.   あんたの荷物を 俺に担がせな


Crazy Chester followed me,    気違いチェスターが 俺の後からついてきて
and he caught me in the fog.   そして 霧の中で 俺を捕まえたんだ
He said, "I will fix your rack,  奴が言うには、「俺はお前をひどい目にあわせてやる ※
if you'll take Jack, my dog."  お前が俺の愛犬ジャックを 連れて行こうとするなら」
I said, "Wait a minute, Chester,    「ちょっと待ってくれよ、チェスター
you know I'm a peaceful man."   俺が争いを好まない男だってことは 知ってるだろ」
He said, "That's okay, boy,    彼は答えて、「それでいいんだ、坊や、
won't you feed him when you can."   都合のいい時に、あいつに餌でもやってくれ」

(Chorus)
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろせよ、ファニー
take a load for free;   重荷を降ろして 自由になりな
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろしてくつろげよ、ファニー
And (and) (and)    そして (そして)
you can put the load right on me.   あんたの荷物を 俺に背負わせな


Catch a cannon ball, now,   いま、特急列車に飛び乗って ※
to take me down the line   線路に沿って 町の方へと連れて行ってもらうんだ ※
My bag is sinkin' low   俺のバッグは (重荷で)クタクタで ※ 
and I do believe it's time.   今が潮時だって 思ったんだ
To get back to Miss Fanny,    ミス・ファニーのところに帰るのさ
you know she's the only one.   彼女こそ 俺の唯一人の女さ
Who sent me here    俺をこんなとこに送り込んだのは 誰なんだ?
with her regards for everyone?   彼女と一緒に 皆に挨拶させるためにさ

(Chorus)
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろせよ、ファニー
take a load for free;   重荷を降ろして 自由になりな
Take a load off, Fanny,    荷物を降ろしてくつろぎなよ、ファニー
And (and) (and)    そして (そして)
you can put the load right on me.   あんたの荷物を 俺の背中に担がせな



※ pull into:~に入る。(電車が)駅に入る、(車が)~に寄る。
※ Nazareth:ナザルス(ナザレ)はキリストが幼少時代を過ごした町で、キリストは「ナザレ人」と呼ばれている。作者のロビー・ロバートソンはペンシルヴェニアにあるマーティンのギター工場の本社がある町のことだと言っているが、まあ作者が言うのだからそうなのでしょう。
※ mister:名前を知らない男性に対する呼びかけだが、ナザレという場所だけにキリストに向かって話しかけているようにも思われる。
※ Take a load off:直訳すると「荷物を降ろす」。(肩の)荷を降ろすとか、転じて「座る」、「くつろぐ」の意味も。この箇所、新約聖書マタイ伝11章28~30節辺りのもじりと思われます。

28."Come to Me, all who are weary and heavy laden, and I will give you rest." 
「全ての疲れている人、重荷を負っている人は私のところへ来なさい。私があなたがたを休ませてあげよう。」
29."Take My yoke upon you, and learn from Me; and you shall find rest for your souls." 
「私のくびきを負って、私から学びなさい、そうすればあなたの魂に安らぎが訪れます。」
30."For My yoke is easy, and My load is light." 
「私のくびきは負いやすく、私の荷物は軽いからである。」

※ Fanny:1.=Fannie:女性の名。 2.(米俗)尻。 3.(英俗)女性の性器。
※ stick around:近くにいる。周りをうろつく、ブラブラする。
※ Go down:下がる、降りる。 沈む、墜落する。 倒れる、転ぶ。 (卑猥)オーラル・セックスする。
※ Moses:モーゼスは男の名。 聖書中のモーゼはユダヤの建国者で、神から十戒を授かった人物。
※ Luke:ルークも男性名。 新約聖書中のルカはキリストの弟子の一人で、ルカによる福音書がある。
※ the Judgement Day:最後の審判の日。
※ Do me a favor:頼むからさあ、お願いだから。
※ woncha = won't you:~してくれない?

※ I'll fix your rack:"I'll fix your wagon! "だと(母親が子供に)「お尻をぶつわよ!」 になるが、"rack" だと「拷問台に縛り付ける」になるから、「ひどい目にあわせてやる」くらいにしておきました。 しかし、支離滅裂な歌詞です。
※ cannon ball:「大砲の弾」だが、米口語で「特急(弾丸)列車」。
※ down the line:ライン(線路)に沿って。 町の中心へ。
※ sink low:落ちぶれる、沈み込む。


 記事の編集

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

全記事タイトル表示リンク

全記事タイトルを表示

カテゴリ
最新記事
最新コメント
検索フォーム
FC2カウンター
フリーエリア


累計: 検索エンジン登録
本日: SEO対策
昨日: メール配信

アクセスアップ

Mail Form:メールフォーム

リンク
電子書籍
Amazonから電子書籍を出版しました
QRコード
QR
RSSリンクの表示