191. Mexican Divorce 恋するメキシカン

Mexican Divorce 恋するメキシカン : Ry Cooder ライ・クーダー

 1962年バート・バカラックによって書かれ、ドリフターズによって歌われたこの曲は当時全然ヒットしませんでしたが、12年後にライ・クーダーがカヴァーすることで新たな空気を吹き込まれてよみがえりました。 もっともこの曲がヒットしたという訳ではありませんが、ともかく演奏が素晴らしいので聴いてみて下さい。


Alubm : Paradise and Lunch
  パラダイス・アンド・ランチ

Released: 1974
Written by: Burt Bacharach, Bob Hilliard
Produced by: Russ Titelman, Lenny Waronker

  ライ・クーダーについて:
Ry Cooder
 フリー百科事典『ウィキペディア』  

 The Drifters (ドリフターズ)は'60年にベン・E・キングが抜け、キングはソロで翌年に Stand by Me(スタンド・バイ・ミー)などのヒットを飛ばしていましたが、この曲はその翌年の1962年になります。 裏話として、そのレコーディングには当時まだ無名のディオンヌ・ワーウィックがバック・コーラスで呼ばれていて、それがバート・バカラックの目にとまりその後のコンビにつながったとか・・・ → その The Drifters の元歌はこちら

 タイトルの Mexican Divorce には 「恋するメキシカン」 という間違った意味の邦題が付けられていますが、「メキシコ離婚」という当時の世相を反映したものです。 現在でも離婚となると面倒な裁判沙汰に発展することが多いものですが、1960年代はメキシコでの離婚はアメリカに比べ弁護士も裁判も要らない簡単なものだったので、メキシコへ行って一日でサッサと別れてしまうというのが多かったそうです。
 この歌はメキシコへ旅行に行ったものゝ、たった一日で別れてしまったカップルのことでしょうか・・・

 1st アルバムから 3rd アルバムにかけてのライ・クーダーは、アメリカ不況時代のトラディショナル・ソングを歌っていて、ジャケットも含め暗い感じの曲が多かったものです。 それはそれで好きでしたが、この4作目になっていきなり南のメキシコやカリブ辺りの明るい雰囲気になり、ジャケットも音も急に明るくなってその変貌ぶりには驚いたものでした。 次のアルバムでは、更に南の島のハワイにまで飛んで行ってしまいますが・・・

 このアルバムからはバック・ヴォーカルの Bobby King (ボビー・キング)も参加しています。 ジャケットの写真とペインティング(絵)は奥さんの Susan Titleman (スーザン・タイトルマン)ですね。
 このアルバムにはもう一曲 Tattler(おしゃべり屋)という同じような雰囲気の佳曲がありますので、この曲が気に入ったら併せて聴いてみて下さい。


●参加ミュージシャン:
* Milt Holland drums, percussion
* Jim Keltner drums
* Russ Titelman, Chris Etheridge electric bass
* Ronnie Barron piano, organ
* Red Callender, John Duke bass
* Plas Johnson alto saxophone

Grooveshark で、 Mexican Divorce 『恋するメキシカン』を聴く: (3:57)

  ●歌詞と訳詞●

It's a sin for you to get a Mexican divorce
  きみが「メキシコ離婚」申請をもらうのは間違いさ ※

Down below El Paso lies Juarez
   エルパソの下方(南)には、(メキシコの)ファレスが広がる ※ 

Mexico is different, like a travel folder says
  メキシコは違うって、旅行パンフレットも言うように

Cross the Rio Grande and you will find
   リオ・グランデ川を渡ってから きみが見るものは

An old adobe house
   古い一軒の 日干し煉瓦の家 ※

Where you leave your past behind
   そこはきみが きみのこれまでの過去を捨て去るところ

One day married, next day free
   一日だけ結婚していて、翌日には自由の身になるなんて

Broken hearts for you and me
   (互いに)傷付いた心の きみとぼくが

Takes no time, for you to get
   時間はかからない、 きみがそれを得るには   

A Mexican divorce
   メキシコでの 離婚申請書を

As I came into this lonely house last night
   昨夜ぼくが 寂しいこの家に入ってきた時

I looked at all my windows
   ぼくは すべての心の窓をのぞいて見たけど ※

but I couldn't find one light
   でも ただ一つの明かり(窓)が 見出せなかった ※ 

I found you on that road to Mexico
   ぼくはきみが メキシコへの道に立っているのを見つけた

And now, my love, I beg
   あぁ、ぼくの愛する人よ、ぼくは乞いねがう

Please, oh, please, don't go
   どうか、お願いだから、行かないでおくれ

One day married, next day free
   一日だけ結婚していて、翌日には自由の身になるなんて

Broken hearts for you and me
   (互いに)傷付いた心の きみとぼくが

It's a sin for you to get a Mexican divorce
  きみが「メキシコ離婚」申請書をもらうのは間違いさ

(間奏)

Finding love takes so long
   愛を見出すには とても時間がかかるんだ

Walking out must be wrong
   立ち去ることは 間違っているよ ※

It's a sin for you to get a Mexican divorce
  きみが「メキシコ離婚」申請書をもらうのは間違いさ

One day married, next day free
   一日だけ結婚していて、翌日には自由の身になるなんて

Broken hearts for you and me
   (互いに)傷付いた心の きみとぼくが

It's a sin for you to get a Mexican divorce
  きみが「メキシコ離婚」申請書をもらうのは過ちだよ


※ Mexican divorce :「メキシコ離婚」。1960年代に、多くのアメリカ人が「メキシコでの離婚申請書」を得るため南に旅行した。メキシコでの離婚が大抵の州より容易で、離婚が速くでき、そして費用がかからなかったことによる。 メキシコでの離婚を得た有名人はジョニー・カーソン、キャサリン・ヘップバーン、リチャード・バートン、マリリン・モンローとドン・ヒューイット夫妻を含む。
両方の配偶者のヒアリングのみで、弁護士はその場に出席していなくてもよい。1970年には連邦法推薦の通りに、多くの法廷が非住民から離婚申立書を受けとるのをやめた。
※ El Paso :テキサス州の一番西端にある町。
※ Juarez :スペイン語風に発音すれば「ファレス」。リオ・グランデ川をはさんでエル・パソと対岸の町。
※ adobe :「アドビ」(メキシコの日干し煉瓦)
※ my windows :これは比喩的に「(自分の)心の窓」ということでしょう。
※ light :「明り取り」や「窓」という意味もあり。 相手の心の窓ということでしょうか。 前の「night」と並べて韻を踏んでいる。
※ wrong :ここも前の「long」と並べて韻を踏んでいます。

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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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