127. Holding Back the Years ホールディング・バック・ジ・イヤーズ

Holding Back the Years ホールディング・バック・ジ・イヤーズ : 
                                      Simply Red シンプリー・レッド


Alubm : Picture Book
  ピクチャー・ブック

Released: 1985 (original release) , 1986 (re-release)
Written by: Mick Hucknall (ミック・ハックネル), Neil Moss
Produced by: Stewart Levine
Mixed by: Femi Jiya
  シンプリー・レッドについて:
Simply Red:手前 Mick Hucknall ミック・ハックネル
 フリー百科事典『ウィキペディア』  

 シンプリー・レッド最初のビッグ・ヒットとなったのがこの曲です。

 この曲は、ミック・ハックネルがやっていた「The Frantic Elevators」(フランティック・エレヴェイターズ)というバンドが1984年にリリースした最後のシングルでした。
 1985年にシンプリー・レッドとして再リリースしたシングルは最高でも51位(英国内)までしか上がらず、翌年再編集したシングルで見事全米1位、全英でも2位の大ヒットとなっています。 つまり三度目のヴァージョンということで、この曲にはかなりの思い入れがあるのでしょう。

 この曲の歌詞ですが、抽象的な表現に終始して具体的なことが書かれていないので、意味がつかみにくいものになっています。 こうした歌詞を翻訳すると大抵ケチが付くのですが、誰も訳していないようなのでともかくやってみました。 (文句あるなら自分でやれって・・・)
 この歌詞はミック・ハックネルが17歳の時、父親の家で書かれたということで、母親はミックが三歳の時に家を出たということになっています。 それ以外の詳しいことは判りませんが、そうした大きな環境の変化が幼い少年の心にどれくらいの傷跡を残したかは、歌詞をたどりながら汲み取るしかありません。

 ミック・ハックネルに限らず、音楽で自分を表現している人の中には両親が離婚したり、片親に育てられたり、あるいは親がいても虐待や抑圧に苦しんだ過去を持っている人が数多くいます。 むしろそうしたことが大きくなっても癒えない傷となり、傷口から血が噴出すように言葉となってほとばしり出るのでしょう。

 この曲はシンプリー・レッドのファースト・アルバム Picture Book
(ピクチャー・ブック)に収められていましたが、最初にアルバムを聴いた時は随分と「黒っぽい」サウンドだと思ったものです。 いわゆる「ブルー・アイド・ソウル」(青い目のソウル)―というより、シンプリー・レッドの場合は「赤毛のソウル」でしょうか・・・
 彼らはその後1989年に If You Don't Know Me by Now のカヴァーが大ヒットして、一般の人にも名前が知られるようになりました。

 1991年にはベースとドラムスのメンバーを入れ替え、ポップなアルバム Stars(邦題:スターズ)をリリースし、本国イギリスでは1位になっています。 ドイツやフランスでも4位とヨーロッパでは売れたようですが、アメリカでは76位とサッパリでした。 (私にはあまりにポップすぎて、2~3回聴いたら飽きて聴かなくなりましたけど・・・)
 このアルバムからはタイトル・チューンの Stars」(スターズ)が全英8位のヒットとなっています(全米では44位)。 ファースト・アルバムと比べると、全く別のバンドみたいですけどね・・・

Holding Back the Years 『ホールディング・バック・ジ・イヤーズ』を聴く:
(※自動的に再生が始まらない時は、上にある「PLAY」をクリックして下さい)

●歌詞と訳詞●

Holding back the years   秘密にしていた 歳月 ※
Thinking of the fear   怖れの 思考
I've had so long   ぼくが ずっと長いこと(心に)抱えてきたものを
When somebody hears   誰かが 聞く時
Listen to the fear that's gone   その怖れが消え去るのを 聞くだろう

Strangled by the wishes of pater   父の願いによって (ぼくは)抑圧され ※
Hoping for the arms of mater   (去って行った)母の両腕を 求めたことが ※
Get to me the sooner or later   遅かれ早かれ ぼくに影響を与えた ※ 

Holding back the years   隠し続けてきた 年月
Chance for me to escape   逃げるための チャンスは
from all I've known   ぼくの知っている すべてのものから(逃れようとして)
Holding back the tears   抑えてきた 涙の数々 ※
Cause nothing here has grown   ここでは 何も育たなかった理由(わけ)は

I've wasted all my tears   ぼくは すべての涙を 浪費したから
Wasted all those years   それまでの すべての歳月を 浪費したから
And nothing had the chance to be good  そして良くするために何のチャンスも持てなかった   
Nothing ever could   今まで 何もできなかった
(yeah)   そうさ

I'll keep holding on   ぼくは 持ち続けるだろう
I'll keep holding on    ぼくは 保持し続ける
I'll keep holding on   ぼくは 持ち続けるだろう
I'll keep holding on    ぼくは 保持し続ける
So tight   しっかりと

(Alright, oh now)   オーライ、今も

Well, I've wasted all my tears   そう、ぼくは すべての涙を 浪費した
Wasted all of those years   それまでの すべての年月を 浪費した
And nothing had the chance to be good   そして良くするために何のチャンスも持てなかった
Cause nothing ever could   そして何も今までに できなかった
(oh yeah)   そうさ

I'll keep holding on   ぼくは 持ち続けるだろう
I'll keep holding on    ぼくは 保持し続ける
I'll keep holding on   ぼくは 持ち続けるだろう
I'll keep holding on    ぼくは 保持し続ける
Holding, holding, holding   保持して、抱(いだ)いて、放さずに、持ち続けて・・・

That's all I have today   それはぼくが 今日することの全て
It's all I have to say   それはぼくが 言わなければならないことの全てだ


※ Hold back :「引き止める」、「控える」、「隠しておく」、「秘密にしておく」、「(感情を)抑える」
※ Strangle :「絞め殺す」、「窒息させる」、「抑圧する」、「握りつぶす」
※ the arms of mater :母の両腕 (ミックの母は、3歳の時に家を出ている)
※ Get to :「~を始める」、「着手する」、(影響や感銘を)与える。
※ years と上のフレーズの tears は一文字違うだけで、言葉のあそびみたいに見える。

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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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