119. We Could Send Letters ウィ・クッド・センド・レターズ

We Could Send Letters ウィ・クッド・センド・レターズ : Aztec Camera アズテック・カメラ

 アズテック・カメラの記念すべきファースト・アルバム「ハイ・ランド、ハード・レイン」からの選曲です。


Alubm : High Land, Hard Rain
  ハイ・ランド、ハード・レイン

Released: 1983
Written by: Roddy Frame (ロディ・フレイム)
Produced by: John Brand, Bernie Clarke

  アズテック・カメラについて:
 Aztec Camera
 フリー百科事典『ウィキペディア』  

 アズテック・カメラは1980年に、中心的存在である ロディ・フレイム
が16歳の時に結成されました。 そしてその年の暮れにはインディー・レーベルと契約して二枚のシングルをリリースしています。
 1982年にはスコットランドのグラスゴーからロンドンに進出し、新たにラフ・トレードと契約を結びました。 そして翌年にはこのアルバムをリリースしています。 その時点でロディ・フレイムは19歳でしたが、歌詞を読んでみても判る通り、既に世の中のことを見抜いている早熟な若者でした。

 「アズテック」というのは「アステカ」(文明)のことで、グループ名についての質問を受けたロディ・フレイムは、「意味なんて無いんだよ。 ただ古いものとモダーン(近代的)なものを組み合わせたかっただけさ」―と答えています。 インタビューで大人たちを煙(けむ)に巻くような発言をするのも、彼の得意技の一つでした。
 ちなみにアルバム・タイトルにある「ハイ・ランド」とはスコットランドの別名で、スコットランドの山岳地帯に住む人たちは「ハイ・ランダー」と呼ばれていました。

 このアルバムからはOblivious(邦題:「思い出のサニー・ビート」)やWalk Out to Winter(邦題:「ウォーク・アウト・トゥ・ウィンター」)などがシングル・カットされ、ネオ・アコースティック・サウンドなどと呼ばれていましたが、単に爽やかなだけの音だけではありません。

 この曲は5分40秒と長いこともありシングルにはなっていませんが、曲も演奏も素晴らしいので取り上げてみました。 特に後半のインストゥルメンタル部分の盛り上がり方は、とても十代の新人グループのものとは思えません。 26年くらい前のアルバムですが、今聴いても古さを感じさせないサウンドが息づいています。

Personnel :
* Roddy Frame vocals, guitar, harmonica
* Bernie Clark piano, organ
* Campbell Owens bass
* Dave Ruffy drums, percussion

We Could Send Letters 『ウィ・クッド・センド・レターズ』を聴く:
(※自動的に再生が始まらない時は、上にある「PLAY」をクリックして下さい)

  ●歌詞と訳詞●

You said you're free,   きみは自分のことを 自由だと言ってたけど
for me that says it all.   それはぼくにとって すべてを言ったようなものだった
You're free to push me   きみはぼくを 突き動かす自由だってあるし
and I'm free to fall.   そしてぼくには 倒れる自由だってあるはずだ

So if we weaken   だからもしぼくらに 弱音を吐かせるものがあれば
we can call it stress,   ぼくらはそれを 「ストレス」と呼ぶこともできる
You've got my trust   きみはぼくの 信頼を得ているし
I've got your home address.   ぼくは きみの家の住所も受け取った
And now the only chance    そして今は 唯一のチャンスだ
that we could take,   ぼくらが それを手にするための
Is the chance    そのチャンスとは
that someone else won't make it all come true   誰にもできなかったことを 全て実現すること

We're making tracks,   ぼくらは 足跡を残してきた
they show our touch and go,   ぼくらが ギリギリな状態で ※
And now it's touch and come   そして今は それに手が届くところまで来てるのを 
and you should know.   きみも 知っておくべきだろう
But then four years   でも その4年の歳月なんて
won't mean that much to me,   ぼくにとっては 大して意味がなかったこと
When I've been smothered   ぼくが 浴びせかけられていた時 ※
by the sympathy you bleed.   同情という きみの「血」(悲しみ)を

(Chorus)
Just close your eyes, again   ただ きみの目を閉じてごらん、再び
Until these things get better   ものごとが もっと良くなる時まで
You're never far away   きみはまだ そんなに遠く離れたって訳じゃないし
But we could send letters.   それにぼくらは 手紙を送ることだってできるさ


While you were gone    きみが行ってしまったあいだに
I reached another town,   ぼくは 別の町に着いた
They couldn't help me   町の人々は ぼくの助けにはならなかったけど
but they showed me round,   でも彼らはぼくを (町を)めぐって見せてくれた
And now I've seen   そして今 ぼくには見えてきた
what you can't understand,   きみに理解できなかったことが
I'd try to lead you   ぼくは きみをリードして(導いて)あげたいけど
but I'd crush your hand.   でもぼくは きみの手を(握っても)握り潰してしまうだろう

Because the people in the village know,   村の人たちは 知っていることで
it doesn't matter   それは大したことじゃないけど
Where you choose to go    人がどの道を選んで進もうと 
the end's the same.   最後には 同じになってしまうということ

I found some blood   ぼくは(自分の中に) わずかな「血気」(激情)を見出した
I wasn't meant to find   見出すとは 思いもしなかったものを   
I found some feelings   ぼくは(自分の中に) ある感情を見出した
that we'd left behind   それはぼくらが 過去に置き忘れてきたもの
But then some blood   でも そんな「血」なんて
won't mean that much to me   ぼくにとって 大して意味のないもの
When I've been smothered   ぼくが 浴びせかけられていた時
by the sympathy you bleed.   同情という きみの「血」(悲しみ)を

(Chorus)
Just close your eyes, again   ただ きみの目を閉じてごらん、再び
Until these things get better   ものごとが もっと良くなる時まで
You're never far away   きみはまだ そんなに遠く離れたって訳じゃないし
But we could send letters.   それにぼくらは 手紙を送ることだってできるさ

(間奏)

I found some blood   ぼくは(自分の中に) わずかな「血気」(激情)を見出した
I wasn't meant to find   見出すとは 思いもしなかったものを   
I found some feelings   ぼくは(自分の中に) ある感情を見出した
that we'd left behind   それはぼくらが 過去に置き忘れてきたもの
But then some blood   でも そんな「血」なんて
won't mean that much to me   ぼくにとって 大して意味のないもの
When I've been smothered   ぼくが 浴びせかけられていた時
by the sympathy you bleed.   同情という きみの「血」(悲しみ)を

(Chorus)
Just close your eyes, again   ただ きみの目を閉じてごらん、再び
Until these things get better   ものごとが もっと良くなる時まで
You're never far away   きみはまだ そんなに遠く離れたって訳じゃないし
But we could send letters.   それにぼくらは 手紙を送ることだってできるさ


※ touch and go :きわどい(状態)
※ smother :窒息させる、(親切、キスなどを)浴びせかける

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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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非公開コメント

素敵な歌詞ですね

High Land High Rainを聴いていたのは、私が高三から予備校を得て大学に入る頃でした それこそ狂ったサルのように聴いていました
きっかけは、甲斐よしひろのラジオ番組で紹介されていたWalk Out To Winter
とても同年代の人の歌とは思えず、複雑な気分でした
We Could Send Lettersを聴く度に、当時長距離恋愛中で文通をしていた人のことを思い出し、切なくなります
これもとても10代の青年の書く歌詞とは思えませんね

サビのギターは未だに鳥肌が立ちます

Re: 素敵な歌詞ですね

このアルバムが出たのは1983年だから、もう30年も経つのですね。

ロディ・フレームのように十代にして既に世の中を見抜いていた早熟な天才は、同世代の人たちのみならず私のように彼らより年上の者からみても、「すごい新人が出てきたなぁ」と思わせたものです。
もっとも天才と言われる人たちは、大抵そうしたものですが・・・

この曲は歌や歌詞だけでなく演奏も好きなので採り上げてみましたが、今聴いても古さを感じさせないし、この爽やかさは若い人だけが持ち得るものでしょう。
人間はやがて歳をとりますが、このアルバムに込められた若さの結晶は今でも色褪せず、それを聴く度にに当時の気持ちを思い出させてくれます。

コメント、ありがとうございました。

High Land  Hard Rain

コメントありがとうございます
実は拙ブログは積極的に公開していないので、知人以外からのコメントは初めてだったのです
しかも好きな音楽ネタで

High Land Hard Rainで一番お好きな曲は何ですか?
普通だとWalk out to Winterあたりでしょうが、私はWe Could Send Lettersとか
lost Outside the Tunnel が好きです

残念ながら英語の能力に欠けるので、歌詞はイマイチわかりませんがサビのギターが未だに泣かせます

自分が好きな音楽だけを信じて生きています

Re: High Land  Hard Rain

この曲を含むアルバムは好きで良く聴いていましたが、丁度レコードからCDへの過渡期だった頃で、当時はレンタルCDからダビングしたカセット・テープで聴いていました。
どちらの面もこの曲で終わるように録音してあったから、やはり一番気に入っていたようです。

CDだとA面・B面が無くて全部つながってしまうので、同じアルバムを聴いていてもレコードやカセットとは違った感じに聴こえてしまいます。

このブログは英語の苦手な方のために対訳を付けていますが、歌詞の意味が分からなくてもメロディや演奏だけで感動できる曲もあるし、この曲も聴けば分かるから余計な解説は不要かもしれません。

コメント、ありがとうございました。

Lost Outside The Tunnel

こんにちは 英語の苦手なjmcmyです

High Land Hard Rain では We Could Send Lettersと共に Lost Outside
The Tunnelが好きだったりします Walk Out to Winterもそうですが

Lost Outside The Tunnelの訳詞なんか、していらっしゃいますか?
ラストのギター部分では、未だに鳥肌地獄です

Re: Lost Outside The Tunnel

このブログではできるだけ幅広い年代から様々なミュージシャンを採り上げるようにしているので、同じアルバムから何曲も選ぶことは滅多にありません。
でも「Lost Outside The Tunnel」はいい曲だし、割と短い歌詞なのでちょっと訳してみました。

I laughed until it got too dark.  ぼくはとても暗くなるまで そのことで笑ってたけど
Somewhere else her voice will bark  どこか別のところで 彼女の叫び声がして
Someone else will be involved.   他の誰かが(それに) 巻き込まれるだろう 
Someone stronger still.   未だに力強いままでいる 誰かが

[Chorus]    (コーラス)
I'm lost here by myself,   ぼくはここで 自分自身を見失い
and lost outside myself   自分の外の世界まで 失くしてしまった
But we were not to blame,   でもぼくらは 誰も責めたりはしない
we're not the same.   ぼくらは皆 同じじゃないんだから

I get up to get back down,  ぼくは地に足を(しっかりと)着けるために立ち上がる
People's voices seem to drown me out 人々の声が ぼくを打ちのめそうとしている様に思えて
When I am in two minds.  ぼくの心が(決心が付かず) ぐらついている時に
Who could hide a love so blind?  誰がこれほど盲目の愛を 隠せるだろう?

[Chorus]   (コーラス:同じ)

I cared for you in our one dream,  ぼくらの同じ夢の中で ぼくはきみのことを思ってる
A one way rush to what I'd seen.  これまで見てきたものへと 真っ直ぐに突き進むんだ
A desert free from threats, mundane. 世俗的な脅威から逃れるための デザート(脱走)
A tunnel for our love   ぼくらの愛のための トンネル(地下道、巣穴)へと

[Chorus]  (コーラス:同じ)

似たような発音の単語を並べて韻を踏んでいるので歌いやすいですが、日本語にしてみるとあまり面白くないし、分かりにくい箇所が幾つかあったので誤訳しているかもしれません。 急いで訳したので、参考程度に思って下さい。

遅レスすいません

Sumi様
jmcmyです
訳詞をリクエストしておきながら、遅レスで申し訳ありません
やはりというか、Roddyの詩は一ヒネリも二ヒネリもあるのですね

海外のアーティストは「韻」を踏むことを重要視すると聞いたことがあります
Roddyの歌を歌える位に英語が上達すればいいのですが...

訳詞ありがとうございました

Re: 遅レスすいません

この歌詞は「dark」(暗い)と「bark」(叫び)、「blame」(非難)と「same」(同じ)といった具合に似たような発音の単語が並んでいますが、日本語にすると韻律のリズムが失われてしまうので味気ないですね。

英語は学校の授業で習うと面白くありませんが、好きな曲を一緒に歌ったりしていると自然と発音も学べますから、私は主に洋楽から色々なフレーズを覚えました。
難点はスラング(俗語)が多く、汚い言葉も一緒に覚えてしまうことでしょうか。

コメント、ありがとうございました。

スラング

jmcmyです
Aztec Cameraの1stネタでは、どうしても実体験した大学1年のことを思い出します
切ないですね

英語の訳詞能力は乏しいのですが、Lou Reedの「Walk on the wildside」にある
「Giving Head」というスラングは米国産で、英国の検閲担当者が意味がわからずに
伏せ字なしに英国に紹介したので、スラング好きの英国人は大喜びしたとライナーに書いてありました

敢えて訳語は書きませんが(笑)
このアルバムでは、「Satellite of Love」が好きです

Re: スラング

> 英語の訳詞能力は乏しいのですが、Lou Reedの「Walk on the wildside」にある
> 「Giving Head」というスラングは米国産で、英国の検閲担当者が意味がわからずに
> 伏せ字なしに英国に紹介したので、スラング好きの英国人は大喜びしたとライナーに書いてありました

「Walk on the wildside」なら、このブログの108回目で採り上げたことがありますが、念のため調べてみたら、ちゃんと伏せ字にしてありました。
ネイティブの人でも分からない歌詞があるくらいだから、日本人の我々が意味を分からず誤訳したとしても仕方ないですね。
プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

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