117. Little Red Corvette リトル・レッド・コルヴェット

Little Red Corvette リトル・レッド・コルヴェット : Prince プリンス


Little Red Corvette
Alubm : 1999 [Import]
1999
  1999 [国内版]
1999
(試聴可)
Released: 1983
Written by: Prince
Produced by: Prince
Guitar solo by: Dez Dickerson, Backing vocals by: Lisa C. & Dez D.
  プリンス について:
 Prince
 フリー百科事典『ウィキペディア』  

 この曲はプリンスにとって初のビルボード・トップ10入り(6位)となったヒット曲です。

 1882年に発売された5枚目のアルバム 1999
はレコード二枚組みのヴォリュームながら全米で400万枚を売り上げ、そこからオープニング・ナンバーでタイトル・チューンの 「1999」 (12位)や、2番目に収められていたこの曲や、3曲目の 「Delirious」(ディリリアス:8位)がシングル・カットされてヒットし、やっとブレイクします。 プリンスは当時24歳くらいでした。 (あの頃は3歳くらいサバを読んで若く言っていましたが・・・)

 そして二年後の1984年にリリースした Purple Rain
(邦題:パープル・レイン
) によってプリンスは大ブレイクし、そこから数多くのヒット曲が生まれました。 適度なポップさと高い音楽性を兼ね備えている点はかつてのビートルズと同じですが、プリンスは一人でそれを成し遂げただけでなく、それ以降も年に一作のペースでアルバムを作り続けて行きました。 大抵の人ならあれほどのメガヒット・アルバムを作ってしまうと後が続かなくなるものですが、そこが天才と言われる所以(ゆえん)なのでしょう。

●役にも立たない 「プリンス語辞典」●
「2U」 = 「To You」  「4U」 = 「For You」  「2」 = 「to」 、 「too」 、「two」
※他にも「目玉マーク」=「I」(eye)とか、色々あります。

 意味不明の単語を使うことで翻訳者泣かせのプリンスの歌詞ですが、概(おおむ)ねセックスに関することを歌っていると考えればまず間違いありません。 ポップスの世界にあからさまな性表現を持ち込んだのはプリンスが最初でしょうが、たとえて言えば少年マンガの世界に裸やセックスの描写を持ち込んだ様なものです。

 この曲のタイトルにある「コルヴェット」はシボレーのコルヴェット(スティングレイ)というスポーツ・カーから来ていますが、セクシーだけど誰とでも寝る娼婦の様な女性の体を車(セックス・マシーン)にたとえている訳です。
  これは1983年の曲ですが、60年代に「Little Red Rooster」(リトル・レッド・ルースター)というブルースの名曲があり、ハウリン・ウルフやサム・クックらが歌い、ローリング・ストーンズがカヴァーした曲は英国でブルースとしては最初にナンバー1となっています。
  その歌詞の内容は 「I am the little red rooster, Too lazy to crow for day」 (俺は小さな赤い雄鶏、昼間鳴くにはあまりに怠け者なのさ)といったフレーズを繰り返していて、朝は元気な男性のシンボルを連想させますが、この曲はたぶんそれに引っ掛けて「あまりに速すぎる」女性の体をスポーツ・カーにたとえているのでしょう。

歌詞の中に「pocket full of horses」というフレーズが出てきて、このままだと「ポケットいっぱいのヘロイン」みたいに聞こえますが(horse はヘロインの俗語)、続いて「Trojan and some of them used」と歌われるので、「Trojan house」(「トロイの木馬」)に掛けて「Trojan」というコンドームの商品名のことだと判る―といった具合です。 その女性にまたがる男たちは馬とかジョッキー(騎手)といった具合ですね。

 これは誰とでも寝る女性に対し、「ずっとそばにいれくれる(キチンとした)恋人を見つけなよ」―と繰り返し言いながら、結局は自分もそれらの男の中の一人になってしまうという男の話です。 途中に入るあえぎ声や奇声がプリンスらしいところですが、良くも悪くもこれがプリンスの個性であって、それで好き・嫌いが大きく分かれるのでしょう。
 この曲の収められているアルバム「1999」には 「Lady Cab Driver」(レディ・キャブ・ドライヴァー:女性タクシー運転手)という曲があって、これは歌詞が判らず音だけ聴いてもプリンスのいやらしさが良く判ります。



  ●歌詞と訳詞●

I guess I should've known   ぼくは 知っとくべきだった
By the way U parked your car sideways   きみが車を 横に停めた時に
That it wouldn't last   それが おしまいではないことを。
U're the kinda person   きみは たった人間の一人だけど ※
that believes in makin' out once   それを 以前からうまくやっていた
Love 'em and leave 'em fast   彼らを愛した後で、すぐに彼らを去らせることを ※

I guess I must be dumb   ぼくは 黙っているべきだった
Cuz U had a pocket full of horses   なぜってきみは ポケット一杯にコンドームを入れてたから※
Trojan and some of them used   何人もの連中(を相手にした後)の 使用済みのやつを
But it was Saturday night   でも それは土曜日の夜のことで
I guess that makes it all right   それが(そのことを) 問題がないように思わせたんだ
And U say -   きみは言う
"What have I got 2 lose?"   「あたしが失くすものなんて 何もないでしょ?」

And honey, I say    そして、ぼくは言う
Little Red Corvette   小さな赤いコルヴェット ※
Baby, U're much 2 fast   ねぇ、 きみは速すぎるよ
Little Red Corvette   かわいい赤いコルヴェット
U need a love    きみには (ちゃんとした)恋人が必要なんだ
that's gonna last   ずっと そばにいてくれる(人が) ※

I guess I should've closed my eyes   ぼくは 目を閉じているべきだった
When U drove me 2 the place   きみがぼくを その場所に連れて行った時
Where your horses run free   きみの「馬たち」を 自由にさせてやったところへ ※
Cuz I felt a little ill   なぜって ぼくは少し 気分が悪くなったから
When I saw all the pictures   ぼくが 全ての写真を見た時
Of the jockeys that were there before me   ぼく以前に (きみにまたがった)騎手たちの

Believe it or not   信じようと 信じまいと(勝手だけど)
I started 2 worry   ぼくは 心配し始めた
I wondered if I had enough class   ぼくは 充分な「クラス」(馬の等級)であるかどうかと
But it was Saturday night   でも それは土曜日の夜のことで
I guess that makes it all right   それが 大丈夫なように 思わせたんだ
And U say -    そして きみは言う
"Baby, have U got enough gas?"   「ねぇ、あなた ガソリンはたっぷりある?」
(Oh yeah!)   (オー、イエス!)

Little Red Corvette   小さな赤いコルヴェット
Baby, U're much 2 fast   ねぇ、 きみは速すぎるよ
(Yes U are)   (そう、きみは)
Little Red Corvette   かわいい赤いコルヴェット
U need 2 find a love   きみは 恋人を探す必要があるよ
that's gonna last   ずっと そばにいてくれる
(Oh, oh)

(間奏) [ Guitar solo : Dez Dickerson / Backing vocals : Lisa C. & Dez D. ]

A body like yours oughta be in jail   きみのような体(の持ち主)は 留置所にいるべきだ ※
Cuz it's on the verge of bein' obscene   なぜって 今にもみだらな行為をしそうだから ※
Move over, baby,   (運転)席を譲れよ、ベイビィ ※
gimme the keys   そのキー(鍵)をよこせ ※
I'm gonna try 2 tame   ぼくは 二回試してやる
your little red love machine   きみの小さく赤い ラヴ・マシーンを ※

・・・・・・・・・・・(CD付属の歌詞カードはここまで)・・・・・・・・・・・・・

Little Red Corvette   小さな赤いコルヴェット
Baby, U're much 2 fast   ベイビィ、 きみは速すぎるよ
Little Red Corvette   かわいい赤いコルヴェット
Need 2 find a love    恋人を探す必要があるよ
that's gonna last   ずっと そばにいてくれる(人を)
(hey hey)

Little Red Corvette   小さな赤いコルヴェット
Honey, U got 2 slow down   ハニー、スロー・ダウン(減速)してくれ
(Got 2 slow down)   (スロー・ダウンしてくれ)
Little Red Corvette   かわいい赤いコルヴェット
Cuz if U don't,   なぜって もしきみがしてくれないなら、
U're gonna run   きみは 突っ走ってしまうだろうから
your little red corvette    きみの 小さく赤いコルヴェットが
Run in the ground   やりすぎるから
(Little Red Corvette)   (小さな赤いコルヴェット)
Right down 2 the ground    すっかり
(Honey, U got 2 slow down)   (ハニー、スロー・ダウンしてくれ)
U, U, U got 2 slow down   スロー・ダウンしてくれ
(Little Red Corvette)   (かわいい赤いコルヴェット)
U're movin' much 2 fast   きみは 動きが速すぎるんだ
(2 fast)   (速すぎるよ)   
Need 2 find a love    恋人を探す必要があるよ
that's gonna last!   いつまでも そばにいてくれる 

・・・・・・・・・・・・・(以下、アルバム・ヴァージョンのみ)・・・・・・・・・

Girl, U got an ass like I never seen   きみみたいな 尻の女は見たことない ※
(ow!)
And the ride...   そして またがってみた・・・
I say the ride is so smooth   乗り心地は とってもスムースだ
U must be a limousine   きみは (車で言えば)リムジンに違いない

(Ow!)
Baby, U're much 2 fast   ねぇ、きみは 速すぎるよ
Little Red Corvette   小さな赤いコルヴェット
U need a love,   きみには 恋人が、
U need a love that's,   きみには 恋人が必要だろ
uh, that's gonna last   いつまでも そばにいてくれる(人が)
(Little Red Corvette)   (かわいい赤いコルヴェット)

Babe, U got 2 slow down   ねぇ、スロー・ダウンしてくれよ
(U got 2 slow down)   (減速してくれ)
Little Red Corvette   小さな赤いコルヴェット
Cuz if U don't,   もし きみがしてくれないなら
cuz if U don't   なぜって きみがしてくれずに、
U're gonna run your body   きみはその体を 走らせようとしているから
Run into the ground    やりすぎだよ

(Run into the ground)   (くたくたに疲れるよ)
Run into the ground    やりすぎだよ
(Run into the ground)   (くたくたに疲れるよ)
Run into the ground    やりすぎだよ
(Run into the ground)   (くたくたに疲れるよ)

Little red corvette   リトル・レッド・コルヴェット


※ horses trojan :「Trojan house」なら「トロイの木馬」だが、「Trojan」というコンドームの商品名らしい。 (「Trojan」には「トロイ人」の他に「精力家」の意味もある) その使用済みのやつをポケットにいっぱい入れていた訳です。 「horses」はその娼婦の様な女にまたがる男たちを馬にたとえているのでしょう。
※ kinda :kind of
※ 'em :them の略
※ Corvette :昔シボレーに「コルヴェット」(スティングレィの愛称)という人気のスポーツ・カーがあった。 ここではそのセックス・マシーンのような女性の体を車にたとえている。
※ gonna last: この場合の "last" は「続く」や「持続する」といった意味で、「ずっとそばにいてくれる(人)」という風に訳してみました。
※ horses run free :以前にやった「名前の無い馬」でも同じフレーズが出てきましたが、普通に訳せば「馬たちを自由に放してやる」となりますが、殿下(プリンス)の歌詞がまともな訳はありません。 この場合の「馬」はその女性が相手をした男たちでしょう。 (horse は俗語で「ヘロイン」の意味にもなります)
※ oughta :ought to の詰めた形
※ on the verge of:「~に瀕(ひん)して」、「今にも~しようとして」
※ obscene :「みだらな」、「穢(けが)れた」、「猥褻(わいせつ)な」
※ Move over :「席を詰める」
※ gimme = give me の略。 
※ your little red love machine :この部分は女性の●●を指しているのでしょう。 
※ down to the ground :すっかり
※ Run into the ground :(米話)やりすぎる、くたくたに疲れさせる 
※ ass :(卑)「尻(しり)」とか「ケツ」とか、かなり卑猥な表現の単語。

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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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素晴らしいです!

プリンスの訳詞を探していたら、ここにたどり着きました。
ここ2年くらいプリンスにはまっているのですが、如何せん歌詞の内容が殆どわからずモヤモヤした状態が続いていたので感激!だって、訳だけでなく解説も詳しくて、一気にモヤモヤが吹き飛びました~。
他にもたくさん素敵な曲がありそうなので、いろいろ拝見します♪
また、プリンスの曲でやる気が出そうなのがあったら、是非お願いします!

けおけお さん、こんにちは

プリンスの歌詞には意味不明のものが多いので、あまり訳す人がいません。(下手に訳すと、大抵ケチが付きます)

プリンスの曲としては、以前に「パープル・レイン」をやったことがあり、他にはシネイド・オコナーがカヴァーした「Nothing Compares 2 U」(愛の哀しみ)を採り上げています。
プリンスには他にも良い曲が沢山ありますが、できるだけ幅広い年代から多くのミュージシャンを紹介したいと思っているので、80年代に戻った時にまた採り上げてみるつもりです。

コメント、ありがとうございました。

No title

このページ管理者の方の英語力に舌を巻く思いです。
解説が非常に分かり易く、やっと曲の意味が分かりました。
いままで、もうちょっと哀しい曲かと思ってたんだけれど・・勘違いだったわけですね(笑)

ぜひ、他のいろんな曲についても教えて頂きたいところです。

irowe4さん、こんにちは

プリンスの書く歌詞は、学校で習った英語で訳そうとしてもほとんど歯が立ちませんが、大抵はセッ●スに関することが多いので、その方面(?)で調べてみると出てくることがあります。
たとえば「トロージャン」という商品名のコ●ド●ムがあることは、私もこの歌詞から学びました。知ってても役には立ちませんが・・・

意味不明の歌詞は、ネイティブの人たちでもそれぞれ違う解釈をしていることが多いので、それを日本語に訳すと大抵ケチが付くのですが、面白いので機会があればまた採り上げてみたいと思っています。
コメント、ありがとうございました。

なるほど!

82年当時はFM番組からエア・チェックして、で、また最近デジタル・データで
頻繁に聴いている曲です。

コルベットのグラマラスなデザインから、女性の唇をイメージしていました。

ギター・ソロがいいなと思って聴いてましたが、Princeではなかったんですね!
残念。

どんなことを歌っているか知りたかったので、よくわかりました。

ありがとうございます。

Re: なるほど!

これは30年ほど前の曲ですが、テンポが今より少し遅く感じるくらいで、あまり古さを感じさせませんね。
私も時々聴きたくなります。
この歌詞は意味不明な点が多いのですが、「大体こんな感じだろう」という私なりの解釈で訳してみました。

プリンスはギター演奏も独自のものがあって、「パープル・レイン」のソロはプリンスが弾いていますが、この曲は1990年の東京公演でも他の人にソロを弾かせていました。 私もこのギター・ソロは好きです。
コメント、ありがとうございました。
プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

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