379. Winter Song ウィンター・ソング

Winter Song ウィンター・ソング : Chris Rea クリス・レア

冬らしい曲ということで、クリス・レアのこの曲を選んでみました。 間奏では得意のギター・ソロも楽しめます。


Winter Song (EP)
Alubm : Auberge
  ベスト・オブ・クリス・レア
(試聴可)
Released: October, 1991
Written by: Chris Rea
Produced by: Jon Kelly
  クリス・レアについて:
Chris Rea
 フリー百科事典『ウィキペディア』

この曲は最初シングル・レコードとして10月にリリースされ、英国で27位、アイルランドのチャートで30位のヒットとなっています。
後になってから、それより先に発売されていたアルバム「Auberge」に追加する形で収められました。(いわゆるボーナス・トラックではなく、6曲目に入っています)
日本では、1994年に発売されたベスト版で初お目見えとなりました。

シンプルな歌詞なので特に説明の必要はありませんが、流麗なギター・プレイをお楽しみ下さい。



Chris Rea - guitar, slide guitar, classical guitar, Hammond organ
Anthony Drennan - guitar, dobro
Robert Ahwai - bass
Max Middleton - piano, string arrangements
Martin Ditcham - percussion, drums

Grooveshark で Winter Song 『ウィンター・ソング』を聴く: (4:38)

  ●歌詞と対訳●

It's a cold, cold feeling  寒い、あの寒さの感覚が
On a real lazy wind  実にもの憂げな 風に乗ってやって来る
That blows all the way trough you  はるか遠くから 人々の間を吹き抜けて行く
And the Autumn begins  そうして 秋が始まった

How it cuts like a sabre  (身を)切るような痛みは まるでサーベルのようで
How it chills to the bone   骨の髄まで 凍(こご)えさせる  
You've got cold feet and fingers  人々は 冷え切った手足を抱えながら
And you're thinking of home   (暖かな)我が家のことを思う

If I put my arms around you  もしぼくの両腕で きみを包んであげられるなら 
Turn you in from the storm  きみをその吹雪から ぼくの方へと抱き寄せて
From your Autumn through Winter  秋から 冬が通り過ぎるまで
Darling, I'll keep you warm  ダーリン、きみを温めてあげるだろう

My overcoat's empty  ぼくの外套(コート)には 空きがあって
Deep, wide and long  深くて、広くて、そして長いから
I got room for you, darling  きみの入るスペースはあるよ、ダーリン
'Till your winter ..    きみの冬が、
'Till your winter has gone  きみの冬が 終わる時まで

I got room for you, darling  きみのための スペースはとってあるよ、ダーリン

(間奏)

If I put my arms around you  もしぼくの両腕で きみを包んであげられるなら 
Turn you in from the storm  きみをその吹雪から ぼくの方へと抱き寄せて
From your Autumn through Winter  秋から 冬が通り過ぎるまで
Darling, I'll keep you warm  ダーリン、きみを温めてあげるだろう

My overcoat's empty  ぼくの外套(コート)には 空きがあって
Deep, wide and long  深くて、広くて、そして長いから
I got room for you, darling  きみの入るスペースはあるよ、ダーリン
'Till your winter ..    きみの冬が、
'Till your winter has gone  きみの冬が 終わる時まで

I got room for you, darling  きみのための スペースはとってあるよ、ダーリン
'Till your winter has gone  きみの冬が 終わる時まで



※ it's cold: 寒い(ね)。
※ lazy wind: 気だるい(もの憂い)風。
※ all the way: (遠路)はるばる。 (遠いところを)わざわざ。
※ cut like a (knife): (ナイフ)のように切れる。 (ナイフ)で身を切るように(痛い)。
※ chill to the bone: 骨(の髄)まで凍(こご)えさせる。 寒さが骨身にしみる。  

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

378. 25th December 12月25日

25th December 12月25日 : Everything But The Girl

エブリシング・バット・ザ・ガール1994年のアルバムから、今の季節にふさわしい曲を選んでみました。 めずらしくベン・ワットがリード・ヴォーカルで、この曲にだけゲスト参加したリチャード・トンプソンのギター・プレイも楽しめます。


Alubm : Amplified Heart
  アンプリファイド・ハート

Released: 17 June 1994 (Album)
Written by: Ben Watt
Produced by: Tracey Thorn, Ben Watt

  エブリシング・バット・ザ・ガールについて:
Tracey Thorn & Ben Watt
 フリー百科事典『ウィキペディア』 

ベン・ワットが難病から復帰後に作られたこのアルバムからは、"Missing"(ミッシング)がシングル・カットされましたが、この曲はシングルにはなっていません。 
("Missing" はのちに [Todd Terry Club mix] のミックス・ヴァージョンが英国3位、アメリカ2位、ドイツで1位と彼らにとって最大のヒットとなり、そのヴァージョンは2007年発売のCDにボーナス・トラックとして収められました)

この曲の歌詞は現在形で書かれていますが、1番の歌詞は子供の頃の思い出を歌っているようです。 3番の歌詞がどうも意味不明で、最近のことなのか遠い過去の記憶なのか良く分からないし、"You" も誰を指しているのかによって解釈の仕方が違ってきます。 
一応対訳を載せておきますが、あくまでも参考程度に考えて、ご自分の中でイメージを膨らませて下さい。 分かっているのは、12月25日のクリスマス当日のことだということだけです。


Tinsel & LightsTinsel & Lights / ティンセル・アンド・ライツ

2012年に発売されたトレイシー・ソーンのクリスマス・アルバムです。
彼女のソロですが、ベン・ワットも参加しており、このアルバムのアナログ版(LPレコード)Tinsel & Lights [Analog]にのみ、ボーナス・トラックとしてトレイシーの歌うこの曲が入っているようです。 

うちはレコード・プレーヤーが昨年に壊れて既に無いから、レコードだけ買っても聴けないし、何でCDにも入れてくれないのでしょうか? 発売当初は期間限定でこの曲の 「無料ダウンロード」 をやっていたたのですけどね。 60秒だけの「試聴」で良ければ、こちらで出来ます。




  Ben Watt – Lead vocals, Keyboards, Programming rhythm tracks
  Tracey Thorn – Backing vocals

  Richard Thompson – Lead guitar
  Danny Thompson – Double bass
  Dave Mattacks – Drums

Grooveshark で、25th December 『12月25日』を聴く: (4:04)

  ●歌詞と対訳●

[1]
And I see forests and it's the 25th of December
  森を見つめていた それは12月25日のこと

And my old man plays the piano for Christmas.
  父さんがクリスマスの曲を ピアノで弾いていた

He plays the piano for Christmas.
  クリスマスの曲を ピアノでプレイ(演奏)していた


And we're all there, all the aunties and uncles,
  みんながそこにいた、叔父(おじ)さんも 叔母(おば)たちも みんなが

And the angle's on the top of the tree.
 (クリスマス)ツリーの上には 天使(の飾り)が

Up there on the top of the tree.
  ツリーの上に 飾られていた

(Chorus)
And I never, no I never ever realised.
  もう、決して実現しないこと

And I never, no I never ever realised.
  もう、二度と実現しないこと


[2]
Have I enough time, have I just some time,
  (あの頃)時間は充分にあった、 (今)時間はほんの少しある

To revisit, to go back, to return, to open my mouth again
 考え直すため、立ち返るため、返答するため、再び話し始めるために
 
And say something different this time.
  そして今回は これまでと違う何かを話す


And I see bags of newspaper and a car in the carport,
  新聞紙の袋と 車庫の中の車を見つめてる

And you're a grown up and still unsure,
  人は大きくなっても まだ迷いの中にある

And I'm thirty and I don't know nothing no more.
  ぼくは(今)30歳だけど それ以上のことは何も分からない 

(Chorus)
And I never, no I never ever realised.
  もう、決して実現しないこと

And I never, no I never ever realised.
  もう、二度と実現しないこと

(間奏 Richard Thompson – Lead guitar )


[3]
And I'm sitting, sitting on the top of the stairs,
  ぼくは座ってた、 (玄関の)階段の一番上に座ってた

And you're crying out on the towpath by the river
  あなたは川沿いの道の上で 大きな声を上げていた

With all the swans and all the people walking by.
  その道を通り過ぎる 多くの歌い手や 他の人々と共に 


And all of a sudden I'm stuck with an urge to unlock a door
  ぼくは不意に 扉の錠(かぎ)を開けたいという衝動にかられた

With a key that's too big for my hands
  ぼくの両手には大き過ぎる 一本のキー(鍵)を手にして

And I drop it, and it falls at your feet.
  でもそれはぼくの手から滑り落ち、あなたの足元に落ちたんだ

Come on, come on, it's there at your feet.
  何てこと、それ(鍵)が落ちたのは あなたの足元だった

(Chorus)
And I never, no I never ever realised.
  ぼくはまだ、 全然気付かなかった

See I never, no I never ever realised.
  そう、ぼくは とても実感できなかった

(Come on, come on, it's there at your feet.)
  (まさか、それがあなたの足元だったなんて)

(以下、くり返し)
And I never, no I never ever realised.
(Come on, come on, it's there at your feet.)

See I never, no I never ever realised.
(Come on, come on, it's there at your feet...)



※ my old man: うちの親父、父さん。
※ never ever: もう二度と~しない。 絶対に~しない。
※ realise (=realize): 1.気が付く、実感する、理解する。 2.実現する、実行する。

※ revisit: 再訪する。 再考する、再検討する。
※ go back: 元に戻る、立ち返る。
※ return: 返答、応答、回答。
※ open one's mouth: 口を開ける、発言する、話し始める。
※ this time: 今回は、今度こそは、今となっては。
※ unsure: 不確かな、確信の無い。 迷っている、不安な。

※ cry out: 叫ぶ、大声をあげる。
※ towpath: 引き船道。(家畜に船を引かせるための)川に沿って作られた道。
※ swan: 1.白鳥。 2.歌手、詩人、すごい美人。
※ all of a sudden: 突然、不意に、前触れも無しに。
※ stick with: ~にこだわる、固執する。
※ urge to: ~したいという衝動(にかられる)。
※ come on: 1.さあ(来なさい)、さーさー(早く、急いで) 2.頑張れ、しっかりしろ、元気を出せ。 3.冗談じゃない、嘘だろ、まさか。 4.(反語的に)いいかげんにしろ、よせ。
 

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

377. Building a Mystery ビルディング・ア・ミステリー

Building a Mystery ビルディング・ア・ミステリー : 
         Sarah McLachlan サラ・マクラクラン

サラ・マクラクラン1997年のヒット・アルバムから、アルバムのオープニングを飾り、ファースト・シングルにもなったこの曲を選んでみました。


Building a Mystery
Alubm : Surfacing
  サーフィシング
(試聴可)
Released: August 19, 1997
Written by: Sarah McLachlan, Pierre Marchand
Produced by: Pierre Marchand (ピエール・マルシャン)
  サラ・マクラクランについて:
Sarah McLachlan
 フリー百科事典『ウィキペディア』  

この曲を含むアルバムからは4曲がシングル・カットされ、いずれもヒットしています。 特に地元カナダでは4曲ともトップ10に入り、アメリカでも"Adia"(エディア)が3位、"Angel"(エンジェル)が9位となり、この曲も13位に入っています。 カナダでは元々人気のあった人ですが、このアルバムの成功で広く世界に知られるようになりました。
このブログではずっと以前に"Angel"(エンジェル:31回目)を採り上げています。

その美しい歌声で人を惹きつけるサラ・マクラクランですが、歌詞の内容は "Angel" 同様に人間の dark side (暗黒面)を歌っているようです。 抽象的で意味の分かりにくい歌詞はかなり悪魔的で、"You" というのも悪魔そのものを指しているようにも思われますが、書いた本人でないので真意のほどは分かりません。

この曲は翌年(1998年)の第40回グラミー賞で、"Best Female Pop Vocal Performance" (最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス)を受賞しています。



  Sarah McLachlan — vocals, acoustic and electric guitars, piano
  Pierre Marchand — bass, drum machine, background vocals, keyboards
  Yves Desrosiers — electric guitars, lapsteel, slide bass
  Brian Minato — bass, electric guitar
  Michel Pepin — electric guitars
  Jim Creeggan — upright bass
  Ashwin Sood — drums, percussion, piano, background vocals

Grooveshark で Building a Mystery 『ビルディング・ア・ミステリー』を聴く: (4:04)

  ●歌詞と対訳●

You come out at night  その人は 夜になると出歩く
That's when the energy comes  夜はエナジー(活力)に満ちているから
And the dark side's light  暗黒面の(邪悪な) 灯り
And the vampires roam  ヴァンパイア(吸血鬼)たちが うろつき回る

You strut your rasta wear ラスタ(カラー)の服を着て 気取って歩く
And your suicide poem  自作の 自滅的な詩を(つぶやきながら)
And a cross from a faith that died  死を信仰することから生まれた(磔の)十字架
Before Jesus came  ジーザス(イエス・キリスト)がこの世に現れる それ以前の

You're building a mystery  その人は 秘跡を創り出す


You live in a church  その人は 教会の中で暮らし
Where you sleep with voodoo dolls  ブードゥー教の人形を抱いて眠る
And you won't give up the search  それでも探すことは あきらめない
For the ghosts in the halls  広間にいる 亡霊たちから

You wear sandals in the snow  雪の中 サンダルを履(は)いて
And a smile that won't wash away  洗っても落とすことのできない 微笑み
Can you look out the window  窓の外を 見てごらんなさい
Without your shadow getting in the way?  自分に影が無いのは 妨げになる?

You're so beautiful  その人は とても美しい
With an edge and charm  刃と魔力でもって
But so careful  でも とても用心しないと
When I'm in your arms  その人の 腕の中にいる時には

[Chorus]
'Cause you're working  だってその人は 従事しているから
Building a mystery  秘跡を創り出すことに
Holding on and holding it in  それを手にして 持ち続けるの

Yeah, you're working  そう、その人は努めている
Building a mystery  秘法を構築することに
And choosing so carefully  (その人を)選ぶなら とても用心しないと


You woke up screaming aloud  その人は 絶叫しながら目覚めた
A prayer from your secret god  その神秘的な神の 祈りによって
You feed off our fears  その人は 私たちの怖れを糧(かて)として
And hold back your tears, oh  涙は隠して 見せずにいる

Give us a tantrum  人々に 癇癪(かんしゃく)を起こさせ
And a know it all grin  全てを見通している様な (不気味な)笑い
Just when we need one  ちょうど 私たちが何かを求めている時みたいな
When the evening's thin  その全てが罪である時のような

You're a beautiful  その人は 美しい
A beautiful fucked up man  (それは)人を駄目にした 美しさ
You're setting up - your  その人は作り上げる、 自身の
Razor wire shrine  レーザー(かみそり)ワイヤーの祭壇を

[Chorus]
'Cause you're working  だってその人は 努めているから
Building a mystery  秘跡を創造することに
Holding on and holding it in  それを手にして 保ち続けるの

Yeah, you're working  そう、その人は従事している
Building a mystery  神秘を構築することを
And choosing so carefully  (その人を)選ぶなら とても用心しなくては

(間奏)

Oh, you're working,  その人は 従事しているから
Building a mystery  秘跡を創り出すことに
Holding on and holding it in  それを手にして 持ち続けるの

Yeah, you're working  そう、その人は努めている
Building a mystery  秘法を構築することに
And choosing so carefully でも(その人を)選ぶなら とても用心しないと

Yeah, you're working,  そう、その人は 従事しているから
Building a mystery,  秘跡を創り出すことに
Holding on and holding it in,  それを手にして 持ち続けるの

Oh yeah, you're working,  そう、その人は努めている
Building a mystery  秘法を構築することに
And choosing so carefully でも(その人を)選ぶなら とても用心しないと

You're building a mystery.   その人は 神秘を創り出す



※ come out: 1.出かける、外出する。 2.現れる、姿を現す。 3.カムアウト(カミング・アウト:公言)する。同性愛者であることを明らかにする。
※ that's when: その時、それで、それから。
※ energy: エナジー。 元気、活力、精力。 「エネルギー」はドイツ語。
※ dark side: 暗黒面、影の側面、邪悪な側面。 月の影になっている部分。
※ vampire: 吸血鬼(夜間に死体から蘇って墓を出て、眠っている人の生き血を吸うという)。
※ roam: ぶらつく、歩き回る、放浪する。

※ strut: もったいぶって(反りかえって)歩く。 気取った(もったいぶった)歩き方。
※ rasta: ラスタ・カラーなら、レゲエのシンボル・カラーの赤・黄・緑色。 Rastafari(ラスタファリ)ならジャマイカの労働者階級に起こった宗教運動で、レゲエ音楽によって世界に広まった。
※ suicide: 自殺。 自滅。
※ building: 建築、造営、構築(すること)。
※ mystery: ミステリー。 神秘、謎。 奥義、秘法、秘訣。 (カトリックの)秘跡。

※ voodoo: 〔ハイチの〕ブードゥー教。 〔人にブードゥー教の〕呪いをかける。 "voodoo doll" ブードゥー教の人形。
※ wash away: 洗い流す、洗い落とす。
※ get in the way: 邪魔、妨げ、障害になる。
※ charm: 1.魅力。 2.魔力、護符、お守り。

※ hold on: 1.持続する、持ちこたえる。 2.固定する、固定する。 3.(電話を切らずに)待つ。
※ hold .. in: ~を保持する。
※ screaming: 叫び声をあげる、絶叫する。
※ aloud: 声を出して。 大声で。

※ feed off: ~を糧とする。 (他人の不幸などを)食い物にして生きる。
※ hold back: 隠す、秘密にする、しまっておく。 本当のことを言わない。
※ tantrum: 癇癪(かんしゃく)。 (怒りの)爆発。
※ grin: (歯を見せて)ニコッと(ニヤッと)笑う。   
※ fuck up: 〔卑〕台無しにする。 駄目にする。 ※ "fuck" は下品な言葉。

※ set up: 1.セットする、組み立てる。 2.建てる、建築する。
※ razor: レーザー、かみそり(の刃)。
※ shrine: 神社、神殿、祭壇。
 

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

376. Not Dark Yet ノット・ダーク・イェット

Not Dark Yet ノット・ダーク・イェット : Bob Dylan ボブ・ディラン

1997年のアルバムに先がけてリリースされたセカンド・シングルで、病気で生死の境をさまよっていた頃の心情が色濃く反映されているようです。 この曲を聴いていると、なぜか涙がこみ上げてくるのは私だけでしょうか。


Alubm : Time Out of Mind
/ タイム・アウト・オブ・マインド

Released: August 25, '97 (Album: September 30, '97)
Written by: Bob Dylan
Produced by: Daniel Lanois (ダニエル・ラノワ)
  ボブ・ディラン について:
Bob Dylan
 フリー百科事典『ウィキペディア』

この曲を含むアルバムからは、以前"Make You Feel My Love"(メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ:342回目)を採り上げています。 色々な人がカヴァーすることで少しずつ知られているみたいで、このブログではめずらしくコメントの多い記事になりました。

アルバムのレコーディングは1997年の1月から始められましたが、その春にボブ・ディランは真菌による感染症「ヒストプラズマ症」にかかってしまい、それによって予定されていたヨーロッパ・ツアーはキャンセルされ、耐え難いほどの痛みの中、6月の大半を病院で過ごしていたようです。 その後なんとか回復して退院したディランはのちに、
"I really thought I'd be seeing Elvis soon."
俺はもうすぐエルヴィス(プレスリー)に会うんだと、本気で思った。
―と語っています。
そうした病気による死の予感が、この曲のベースとなっているのでしょう。 シンプルだけど味わい深く、6分半という長さを感じさせません。

1998年の第40回グラミー賞では、"Album of the Year"(年間最優秀アルバム)と、
"Best Contemporary Folk Album"(最優秀コンテンポラリー・フォーク・アルバム) 、
それに"Cold Irons Bound"という曲では、"Best Male Rock Vocal Performance"(最優秀男性ロック・ヴォーカル・パフォーマンス)を受賞しています。
もっとも全体的にかなり暗いアルバムで、しかも例のダミ声で歌われているので、決して一般向けではありません。



Bob Dylan – guitar, vocals

Additional musicians:
  Bucky Baxter – acoustic guitar, pedal steel guitar
  Brian Blade – drums
  Robert Britt – Martin acoustic guitar, Fender Stratocaster
  Cindy Cashdollar – slide guitar
  Jim Dickinson – keyboards
  Tony Garnier – bass guitar, upright bass
  Jim Keltner – drums

Grooveshark で Not Dark Yet 『ノット・ダーク・イェット』を聴く: (6:29)

  ●歌詞と対訳●

[1]
Shadows are fallin' and I've been here all day
  夕闇が降りてくるけど 俺は一日中ずっとここにいた

It's too hot to sleep and time is runnin' away
   眠るには暑すぎて 時間だけが過ぎ去って行く

Feel like my soul has turned into steel
   俺の心は段々と 冷たくなっていくような気がする ※

I've still got the scars that the sun didn't heal
  太陽も癒(いや)せなかった 傷跡を残して

There's not even room enough to be anywhere
  どこにいても これで充分といえるスペースがない

It's not dark yet but it's gettin' there.
  まだ暗くはないけど そうなり始めてる ※

[2]
Well, my sense of humanity has gone down the drain
  俺の人間性は 排水溝(どぶ)に流れ落ち ※

Behind every beautiful thing there's been some kind of pain
  どれほど美しいものにも 何らかの痛みが伴っていた

She wrote me a letter and she wrote it so kind
  彼女が俺にくれた手紙は とても優しく書かれていた

She put down in writin' what was in her mind
  彼女は書面の中で その胸のうちを綴(つづ)っていたのに

I just don't see why I should even care
  なぜ気にも留めなかったのか 俺にも全く分からない

It's not dark yet but it's gettin' there.
  まだ暗くはないけど でもそれが迫りかけてる

[3]
Well, I've been to London and I been to gay Paris
  俺はロンドンに行き にぎやかなパリにも行ってみた ※

I've followed the river and I got to the sea
   川の流れに沿って下り そして海まで行き着いた

I've been down on the bottom of the world full of lies
  嘘で満ち溢れた世界の 底まで降りて行ったこともある

I ain't lookin' for nothin' in anyone's eyes
  あらゆる人々の目の中に 何も無いことを探すこともない

Sometimes my burden is more than I can bear
  時々俺の荷物は(重すぎて) 我慢の限界を超える時がある

It's not dark yet but it's gettin' there.
  まだ暗くはないけど でもそれが近づいている

(間奏)

[4]
I was born here and I'll die here against my will
  俺はここで生まれ、俺の意思に反してここで死ぬだろう

I know it looks like I'm movin' but I'm standin' still
 俺は動いてる様に見えて 身動きしていないのは分かってる

Every nerve in my body is so naked and numb
  俺の体の全神経は それほどまでに剥き出しで麻痺しているんだ

I can't even remember what it was I came here to get away from
 逃(のが)れるためここへ来たはずなのに それさえ思い出せず

Don't even hear the murmur of a prayer
   かすかな祈りの声さえ もう聞こえなくなってしまった
   
It's not dark yet but it's gettin' there.
  まだ暗くはないけど でもその闇はすぐそこまで迫っている



※ running away: 逃げ出す。逃亡する。
※ turned into..: ~に変わる。~になる。
※ steel: (鋼のように)硬くなる。(苦難に耐えるよう)人を非情にする。
※ (be) getting there :そのような状態になりつつある。 そっちの方向に進んでいる。

※ sense of humanity: 人間性。
※ gay: 現代では「同性愛者」ですが、古典的表現で「陽気な」とか「派手な」とか「のんきな」といった意味もあります。
※ against one's will: ~の意思に反し。 不承不承に。 嫌々ながら。
※ standing still: 静止状態。 じっと立っている。 何もしていない。
※ get away: 逃げる。 逃亡する。
※ murmur: つぶやき声、ささやき声。

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
訳詞を掲載したい場合は、記事へのリンクを貼るという形にして下さい。

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