327. Disarm 武装解除

Disarm 武装解除 : The Smashing Pumpkins スマッシング・パンプキンズ

 スマッシング・パンプキンズ二枚目のアルバムから、サード・シングルとして翌年にリリースされました。 英国ではBBCで一部放送禁止となったにもかかわらず、シングル・チャートで11位となっています。


Alternative Version
Alubm : Siamese Dream
  サイアミーズ・ドリーム
(試聴可)
Released: March 22, 1994 (Alubm : July 27, 1993 )
Written by: Billy Corgan (ビリー・コーガン)
Produced by: Butch Vig (ブッチ・ヴィグ) & Billy Corgan

  スマッシング・パンプキンズについて:
(L to R) Jimmy, Billy, James, D'arcy
 フリー百科事典『ウィキペディア』 

 この曲は歌詞の中にある "cut that little child" (小さな子供を切り離す)といった部分が妊娠中絶を連想させるとして、イギリスのBBCの番組 "Top of the Pops" での放送が禁止となりました。 他にも論争の元となるような "the killer in me is the killer in you" (ぼくの中の殺人者は、君の中の殺人者)―といった不可解な歌詞が並んでいますが、ビリー・コーガン自身はそうした解釈を否定して、これは親との間の当てにならない関係を歌ったものだと断言しています。 彼の書く歌詞は分かりにくいものが多いのでそうした解釈をされるのでしょうが、ビリー・コーガンは両親が離婚して父親に引き取られ、継母(ままはは)や異母弟と暮すという家庭環境にあったので、そうしたことがこの歌詞には反映されているようです。

 この曲を含むセカンド・アルバムからは以前に "Today" (トゥデイ・250回目)を採り上げていますが、このアルバムはニルヴァーナの「ネヴァーマインド」と同じブッチ・ヴィグのプロデュースによるものです(ファースト・アルバムも同じ)。 そうしたことからも、何かとニルヴァーナと比較されるようになりました。
 曲の構成はストリングスを大胆に導入したドラマティックな展開となっていますが、逆にバンドとしての音はほとんど聴こえないので、ビリー・コーガンのソロ的な色合いが強いものとなっています。

 余談ですが、アルバム・ジャケット左側に写っている天使役の少女は、のちに2010年から新生パンプキンズの女性ベーシストとして参加することになるニコール・フィオレンティノだとか。 このセカンド・アルバムも当初は二枚組みにしたかったらしいのですが、まだ売れない頃の彼らにはそれもかなわぬことで、1994年の10月にアウト・テイク集といった形で "Pisces Iscariot" (パイシーズ・イスカリオット)というコンピレーション・アルバムをリリースしています。

The Smashing Pumpkins スマッシング・パンプキンズ:
  Billy Corgan (ビリー・コーガン) – vocals, guitar
  Jimmy Chamberlin (ジミー・チェンバレン) – drums
  James Iha (ジェームス・イハ) – guitar, vocals
  D'arcy Wretzky (ダーシー・レッキー) – bass guitar, vocals

  Eric Remschneider – string arrangements and cello on "Disarm"
  David Ragsdale – string arrangements and violin on "Disarm"
  Butch Vig – producer, engineer, mixer, string arrangements

YouTube で聴く
※音楽共有サイトのGrooveshark が有料になってしまったので、YouTube へのリンクを貼っておきます。

Disarm 『武装解除』を聴く: (3:23)

  ●歌詞と対訳●

Disarm you with a smile   微笑みで きみの警戒心を解きほぐしてから ※
And cut you like you want me to   きみを きみがして欲しいように切り取ろう
Cut that little child     小さな子供を 切り離すんだ 
Inside of me and such a part of you   ぼくの中の そしてきみの一部分を
Ooh, the years burn    あぁ、年月(としつき)が燃える
Ooh, the years burn    あぁ、年月が燃えあがる

I used to be a little boy   ぼくもかつては 幼い少年だった
So old in my shoes   自分としては かなり大人のつもりだったけど ※
And what I choose is my choice   そしてぼくが選んだものが ぼくの選択したものだった
What's a boy supposed to do?   幼い子供に(ほかに) どうしろっていうんだ? ※  
The killer in me is the killer in you   ぼくの中にいる殺人者は 君の中の殺人者
My love     ぼくの愛しい人
I send this smile over to you   この微笑みを きみのところへと送ろう

(間奏)

Disarm you with a smile   微笑みで きみの武装を解除してから
And leave you like they left me here  彼らがぼくにしたように きみをここに置き去りにする
To wither in denial   弱らされ、 否定されて ※ 
The bitterness of one who's left alone  たった独り とり残された者だけが知る苦しさ
Ooh, the years burn   あぁ、歳月が燃える
Ooh, the years burn, burn, burn   あぁ、歳月が燃える、燃える、燃え上がる

I used to be a little boy   ぼくもかつては 幼い少年だった
So old in my shoes   自分としては 随分と大人のつもりだったけど
And what I choose is my voice   そしてぼくが選んだものが ぼくの声だった
What's a boy supposed to do?   幼い子供に どうしろっていうんだ?
The killer in me is the killer in you   ぼくの中にいる殺人者は 君の中の殺人者
My love    ぼくの恋人よ
I send this smile over to you   この微笑みを きみのところへと送るよ

The killer in me is the killer in you   ぼくの中にいる殺人者は 君の中の殺人者
Send this smile over to you   この微笑みを きみのところへ送ろう
The killer in me is the killer in you   ぼくの中にいる殺人者は 君の中の殺人者
Send this smile over to you   この微笑みを きみのところへ送ろう
The killer in me is the killer in you   ぼくの中にいる殺人者は 君の中の殺人者
Send this smile over to you   この微笑みを きみのところへと送るよ


※ disarm: 武装を解除する。 敵意(疑い、怒り)を和らげる。
※ in my shoes: 私の立場に立って、私の身にもなって。
※ What am I supposed to do?: どうすればいいの?、どうしたらいいんだ?、何をすればいいんだ?
※ in denial: 1.否定(否認)する。 2.現実を否定して目を背ける、現実から目をそらす。


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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

326. Lumina ルミナ

Lumina ルミナ : Joan Osborne ジョーン・オズボーン

 ジョーン・オズボーンのファースト・アルバムから、アルバムの最後に収められている曲です。


Alubm : Relish (Import)
  レリッシュ +3
(試聴可)
Released: September 8, 1995
Written by: Eric Bazilian, Joan Osborne
Produced by: Rick Chertoff (リック・チャートフ)

  ジョーン・オズボーンについて:
Joan Osborne
 フリー百科事典『ウィキペディア』

 この曲はシングルにはなっていませんが、好きな曲なので採り上げてみました。 このアルバムからはずっと以前に "One of Us"(ワン・オブ・アス:15回目)を紹介していますが、この曲もギタリストのエリック・バジリアンが作曲したもので、やはり宗教の原罪をテーマにした皮肉なものとなっています。 
 歌詞に登場する「イヴ」はもちろん人類最初の女性であり、"the fruit" もエデンの園にあったという「禁断の木の実」でしょうが、"Lumina" が何を指すのかは分かりません。 何となく「光り輝くもの」といった漠然としたイメージが浮ぶだけですが、神に対する賛歌でないことだけは確かでしょう。 静かな歌い方ですが、それがかえって心にしみます。

  Joan Osborne (ジョーン・オズボーン) – vocals, percussion, acoustic guitar
  Eric Bazilian (エリック・バジリアン) – guitar, mandolin, chant, saxophone, harmonica
  Rob Hyman (ロブ・ハイマン) – piano, organ, synthesizer, Mellotron, backing vocals
  Mark Egan – bass
  Andy Kravitz – drums, percussion

Lumina 『ルミナ』を聴く: (3:08)
(※開くまでに時間がかかりますが、のんびりお待ち下さい。 しばらくすると、自動的に再生が始まります)

  ●歌詞と対訳●

(Chorus1)
Oh, Lumina   ルミナ
Come and wrap around me  ここに来て、私を包んで
Oh, Lumina   ルミナ
Take me through the snow  雪の中をすり抜けて、私を連れて行って

Eve take a train,  イヴは 列車に乗って、
Eve took a train   イヴは 列車に乗り込んで
Went to see her man   彼女の恋人に 逢いに行った
Melting inside,   心の中は 溶けてしまいそう
Melting away   すっかり 溶けてしまった
Like butter in the pan  鍋(パン)の中の バターのように

(Chorus1)
Oh, Lumina   ルミナ
Come and wrap around me  ここに来て、私を包んで
Oh, Lumina   ルミナ
Take me through the snow  雪の中をすり抜けて、私を連れて行って

Eve took the fruit,  イヴは (禁断の)果実を採って
Eve bit the fruit  イヴは その果実をかじった
Juice ran down her chin  果汁(ジュース)が 彼女のあごを伝って流れ落ちた
Babies who put things in their mouths  赤ん坊は 何でも口に入れてしまう
Never heard of sin  「罪」ということなど まだ聞いたこともないのに・・・


(Chorus2)
Oh, Lumina   ルミナ
Open up the cities  街のように 受け入れて
Oh, Lumina   ルミナ
See me in the dark  暗闇の中で わたしを見つめて

Eve had to ask,   イヴは たずねた
Eve had to ask   イヴは たずねずにはいられなかった
What is wrong with this  「何で これが悪いことなの?」と
Here is the place,    この場所で
Now is the time    今 この時に
Let's invent the kiss  「キス」を発明しましょう

(Chorus)
Oh, Lumina   ルミナ
Come and wrap around me  ここに来て、私を包んで
Oh, Lumina   ルミナ
Come and wrap around me...  ここに来て、私を包み込んで・・・


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ジャンル : 音楽

325. Come as You Are カム・アズ・ユー・アー

Come as You Are カム・アズ・ユー・アー : Nirvana ニルヴァーナ

 大ヒットしたセカンド・アルバムから、翌年にリリースされたセカンド・シングルです。 彼らの代表曲となったファースト・シングル "Smells Like Teen Spirit" (スメルズ・ライク・ティーン・スピリット:24回目)ほどではありませんが、イギリスのシングル・チャートで9位、アメリカのビルボードでは32位となっています。


Alubm : Nevermind (Import)
  ネヴァーマインド
(試聴可)
Released: March 3, 1992 (Alubm : September 24, 1991)
Written by: Kurt Cobain (カート・コバーン)
Produced by: Butch Vig (ブッチ・ヴィグ)

  ニルヴァーナについて:
  Kurt Cobain, Dave Grohl, Chris Novoselic
 フリー百科事典『ウィキペディア』  

 非常に単調な曲ですが、こうした曲を聴いた当時の若者たちが思ったことは、『これなら俺にもできる』―ということでした。 複雑化して肥大化し過ぎた’70年代のロックに風穴を開けたのがパンクだとすれば、グランジ と呼ばれた彼らの音楽もまた、ロックの流れを大きく変えるムーブメントを巻き起こしました。

 歌詞の方は、「時間をかけろ」「急ぐんだ」、「遅れるな」「休みをとれ」―といった矛盾する言葉が並んでいて、まるで若者を迷わす世間の声のようですが、結局それを「選ぶのはお前自身だ」―ということなのでしょう。
 この曲は後半のサビの部分で『俺は銃は持ってない』―というフレーズを繰り返していて、そこが日本人にはピンと来ないかもしれませんが、誰もが銃を持てるアメリカでは大きな社会問題となっていることでした。 カート・コバーンが最終的に自らの頭を銃で撃ち抜いてしまったことを考えると、これは自分自身に必死で言い聞かせていた言葉だったのかもしれません。

 グランジ・ブームはカート・コバーンの死後、急速に衰退してしまいましたが、カートの死についてはニルヴァーナのライバルであったパール・ジャムが "Off He Goes" (オフ・ヒー・ゴーズ:30回目)という曲で歌っていたので、興味があれば併せて聴いてみて下さい。

Nirvana:
  Kurt Cobain (カート・コバーン) – lead vocals, guitar, backing vocals
  Dave Grohl (デイヴ・グロール) – drums, backing vocals
  Chris Novoselic (クリス・ノヴォセリック) – bass

Come as You Are 『カム・アズ・ユー・アー』を聴く: (3:39)
(※開くまでに時間がかかりますが、のんびりお待ち下さい。 しばらくすると、自動的に再生が始まります)

●歌詞と対訳●

Come as you are.    普段着のままで 来いよ ※
As you were.   お前らしい いつもの格好で
As I want you to be.  お前に してもらいたいんだ
As a friend.    友として
As a friend.   友だちとして
As an old enemy.  昔からの 宿敵として ※

Take your time.   時間をかけろ
Hurry up.     急ぐんだ
The choice is yours,  選ぶのはお前自身さ、
Don't be late.   遅れるな
Take a rest.   休みをとれ
As a friend.   友だちとして
As an old memoria,    昔の思い出として ※
Memoria, memoria, memoria, memoria.  記念の、記憶の、思い出の・・・

Come dowsed in mud.   泥まみれになって 来いよ ※ 
Soaked in bleach.   漂白剤で 真っ白になって
As I want you to be.  お前に してもらいたいんだ
As a trend.    トレンド(流行)として
As a friend.    フレンド(友達)として
As an old memoria,   昔の記憶として、
Memoria, memoria, memoria, memoria.  記念の、記憶の、思い出の・・・

(Chorus)
And I swear that I don't have a gun.  でも俺は誓って 銃は持ってないぜ
No I don't have a gun.   銃は持ってない
No I don't have a gun.   銃なんか 持ってないぜ

(間奏)

Memoria, memoria, memoria, memoria   記念の、記憶の、思い出の・・・
(don't have a gun).    (銃は持ってない)

(Chorus)
And I swear that I don't have a gun.  でも俺は誓って 銃は持ってないぜ
No I don't have a gun.   銃は持ってない
No I don't have a gun.   銃は持ってないぜ
No I don't have a gun.   銃は持ってない
No I don't have a gun.   銃なんか 持ってないぜ

Memoria, memoria...   記念の、記憶の・・・


※ come as you are: 普段着でどうぞ、平服でいらしてください。"Just come as you are." (ほんとに普段着で来てよ)
※ old enemy: 宿敵、旧知の敵。
※ memoria: ラテン語やポルトガル語で「記憶」のこと。 英語なら "Memory"
※ dowse = "wet thoroughly" (完全に濡れる)、"cover with liquid" (液体で覆う)。


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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

324. Sun Comes Up, It's Tuesday Morning ある火曜の朝に

Sun Comes Up, It's Tuesday Morning ある火曜の朝に : 
Cowboy Junkies カウボーイ・ジャンキーズ

 カウボーイ・ジャンキーズ1990年のアルバムのオープニングを飾る曲で、ファースト・シングルとしてリリースされました。 元々ヒット・チャートとは無縁な音楽をやっている彼らですが、地元カナダのシングル・チャートで22位、アメリカのモダン・ロック部門では11位となっています。


Alubm : Caution Horse (Import)
  ザ・コーション・ホーシス

Released: 1990
Written by: Michael Timmins (マイケル・ティミンズ)
Produced by: Peter Moore, Michael Timmins

  Cowboy Junkies
(L to R) Michael, Margo, Peter, Alan
 From Wikipedia, the free encyclopedia 

 メジャー・レーベルからのレコードとしては二枚目となるこのアルバムからは、ずっと以前に "Rock and Bird" (ロック・アンド・バード:25回目)という曲を採り上げたことがあります。 どちらもヒット・チャートを賑わすような曲ではありませんが、独自の世界があって当時はよく聴いていました。

 1990年というと、アメリカでは グランジオルタナティヴ・ロック といったムーブメントが台頭してきた頃でしたが、一方のカナダでこうした音が創り出されていたのは興味深いことです。 轟音をバックに日頃の鬱憤をぶちまけるのがロックだとすれば、感情を抑えたマーゴ・ティミンズの低い歌声は、その対極にある音と言えるでしょう。 「太陽が昇る、火曜日の朝」―というタイトルではありますが、これはどちらかというと夜に聞きたい音楽です。

Cowboy Junkies:
  Michael Timmins (マイケル・ティミンズ) – guitar
  Margo Timmins (マーゴ・ティミンズ) – lead vocals
  Peter Timmins (ピーター・ティミンズ) – drums
  Alan Anton (アラン・アントン) – bass

Additional musicians:
   Jeff Bird(ジェフ・バード) – fiddle, harmonica, mandolin
   Kim Deschamps(キム・デスチャンプス) – pedal steel guitar, dobro, bottleneck slide guitar
   Jaro Czwewinec(ジャロ・クツェウィネック) – accordion
(※アルバムにはこの他に、デヴィッド・ヒュートンという人がパーカッションで参加しているようです)

Sun Comes Up, It's Tuesday Morning 『ある火曜の朝に』を聴く: (3:58)
(※開くまでに時間がかかりますが、のんびりお待ち下さい。 しばらくすると、自動的に再生が始まります)

  ●歌詞と対訳●

Sun comes up, it's Tuesday morning  太陽が昇る、火曜日の朝
Hits me straight in the eye  (光が)直接 目に差し込んでくる ※
Guess you forgot to close the blind last night  あなた 昨夜ブラインドを閉め忘れたでしょ
Oh, that's right, I forgot, it was me  あぁそうね、忘れてた、それは私の方だったわ

I sure do miss the smell of coffee in the morning, 朝のコーヒーの匂いが恋しい
The sound of water splashing all over the bathroom,  バス・ルームから聞こえる水跳ねの音
The kiss that you would give me even though I was sleeping, 寝てる私にあなたからのキス
But I kind of like the feel -   でも私は 何となくこんな感触が好き ※
of this extra few feet in my bed  ベッドの中に 誰か他の人の脚のある (こんな感覚が)
Telephone's ringing, but I don't answer it  電話が鳴ってるけど、でも私は出ない
'cause everybody knows     だって 誰にでも分かるでしょ
that good news always sleeps till noon   いい知らせなんて 正午まで無いことくらい

Guess it's tea and toast for breakfast again  朝食はまた 紅茶とトースト(だけ)になりそうね
Maybe I'll add a little T.V. too    テレビも ちょっと点(つ)けて
No milk!     ミルクは要らない!
God, how I hate that   もう、それ嫌いなのよ ※
Guess I'll go to the corner,  そこの角(かど)まで行って
get breakfast from Jenny  ジェニーのとこで 朝食をゲットしてこよう
She's got a black eye this morning,    彼女、 今朝は目(の周り)に青アザができてる
"Jen how'd ya get it?"  「ジェン、それどうしたの?」―(って聞いたら) ※
She says, "Last night, -    彼女の言うには、「昨夜の、
Bobby got a little bit out of hand" ボビーは ちょっと手に負えなかったの」―だって ※

Lunchtime. I start to dial your number  ランチタイムに、あなたの電話番号をダイヤルしながら
Then I remember -    それから 思い出したように
so I reach for something to smoke    何か吸えそうな煙草に手を伸ばし
And anyways I'd rather listen to Coltrane ともかく、それより(ジョン)コルトレーンでも聴いてみる
Than go through all that shit again  それからまた つまらない時を過ごすの ※  

There's something about an afternoon spent doing nothing  午後は 特に何をするでもなく
Just listening to records and watching the sun falling  レコードを聴きながら日が沈むを眺め
Thinking of things that don't have to add up to something 大して役に立たないことを考える
And this spell won't be broken  この魔法の呪文は 破れそうにないわ ※ 
By the sound of keys scraping in the lock ドアの錠(かぎ)に触れる鍵(キー)の音を聞いても ※

Maybe tonight it's a movie  たぶん今夜は (TVで)映画をやるでしょう
With plenty of room for elbows and knees  肘(ひじ)や膝を伸ばす充分なスペースもあるし ※
A bag of popcorn all to myself,  ポップコーンの袋も 全部わたしのもの
Black and white with a strong female lead  白黒の 名女優の主演(映画)よ
And if I don't like it, no debate, I'll leave  気に入らなくても、すぐ、席を立てるわ ※

Here comes that feeling that I'd forgotten  忘れかけていたあの感覚が 戻ってきたの 
How strange these streets feel   路上にいるような 不思議な感覚が
When you're alone on them   通りに たった独りでたたずんでいる時のような
Each pair of eyes just filled with suggestion  周りの誰の目も 曰(いわ)くありげに見えて ※ 
So I lower my head,    それで私はうつむいたまま、
make a beeline for home    (蜜蜂みたいに)真っ直ぐ 家へと帰るの ※
Seething inside   心が ざわついたままで ※

Funny,    奇妙なことに、
I'd never noticed    まったく気付かなかったわ
The sound the streetcars make as they pass my window 市電が窓の外を通り過ぎる音にも
Which reminds me -      それで思い出したの
that I forgot to close the blind again   またブラインドを閉め忘れたことを
Yeah,     そうね、
sure I'll admit there are times when I miss you 確かにあなたがいないと寂しい時もあるわ ※
Especially like now -     特に今みたいに
when I need someone to hold me    誰かに抱きしめてもらいたい時には
But there are some things that can never be forgiven  でも 決して許せないこともあるの
And I just gotta tell you   ただし あなたに言っておくけど ※
That I kinda like this extra few feet in my bed  私はベッドの中に、こんな風に誰かの脚があるのが好きなのよ ※


※ Hits me: 直訳すると「私を打つ」です。
※ kind of like: 何となく好き。
※ God: この場合はただの間投詞で、「やれやれ」とか「なんてこった」といった苛立ちを表します。
※ how'd ya = how did you (どうして~したの?)の略で、口語的表現。
※ a little bit: ちょっと、少し。
※ out of hand: 手に負えない、抑えられない。

※ I'd rather: むしろ~の方がいい、どちらかといえば~の方がマシだ。
※ shit: 「糞(みたいな)」という下品な言葉で、「つまらない」とか「くだらない」くらいの意味で使ってます。
※ add up to: 結局~になる。 add up to nothing: 何にもならない、無駄に終わる。
※ spell: 呪文、魔法、魅力。
※ scraping: こすること。 削ること。 この場合は、ドアの錠前に鍵を差し込んで回す音でしょう。

※ plenty of room: 余裕(スペース)が充分(たっぷり)ある。
※ no debate: 討論無しで、即決で。
※ suggestion: 暗示、示唆、ほのめかし。
※ make a beeline for home: (ミツバチが帰巣する時まっすぐ帰ることから)「まっすぐに家へと帰る」
※ seething: 沸騰している、煮えくり返る、逆巻いている、激しい。
※ admit: ~を認める。
※ miss: ~が無くてさびしい。
※ gotta = got to : ~しなくちゃ。 
※ kinda like = kind of like: 悪くないと思う、何となく好き。
※ few feet: 直訳すると「2~3本の脚」となりますが、詩的でないので単に「脚」としておきました。 
 

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ジャンル : 音楽

323. Stars スターズ

Stars スターズ : Simply Red シンプリー・レッド

 1991年シンプリー・レッド四作目のアルバムからセカンド・シングルとなったタイトル曲で、本国イギリスでは8位のヒットとなりました。 アメリカでは翌年に発売されたこともあり、44位とあまり売れませんでしたが・・・


Alubm : Stars (Import)
  スターズ
(試聴可)
Released: 18 November 1991 (Europe), January 1992 (America)
Written by: Mick Hucknall (ミック・ハックネル)
Produced by: Stewart Levine (スチュワート・レヴィン)

  シンプリー・レッドについて:
Simply Red (Gota 参加前のメンバー) 手前がミック
 フリー百科事典『ウィキペディア』 

 ずっと以前に採り上げたファースト・アルバムは、いかにもブルー・アイド・ソウル(青い目のソウル)といった黒っぽいサウンドでしたが、この4枚目のアルバムではリズム・セクションが替わったこともあり、非常にポップな内容になっていたので驚いた覚えがあります。 本国のアルバム・チャートでは2位となり、ヨーロッパでもヒットしたのですが、アメリカのアルバム・チャートでは76位と全く振るいませんでした。 私でも2~3回聴いたら飽きてしまったくらいですから、ソウル・ミュージック発祥の地のアメリカでは少しポップ過ぎたのかもしれません。

 前作のアルバムから "If You Don't Know Me By Now" (「二人の絆」ハロルド・メルヴィンのカヴァー曲)が大ヒットしたことでスターの仲間入りを果たしたミック・ハックネルでしたが、その後1991年になってミックが "Simply Red was essentially a solo project" 「シンプリー・レッドは本質的に(自分の)ソロ・プロジェクトだった」―と発言したことからメンバー間の不和が生じ、ドラマーのChris Joyce (クリス・ジョイス)とベーシストの Tony Bowers (トニー・バウワーズ)のリズム・セクションが抜けてしまいます。 代わりに屋敷豪太(ドラム)とショーン・ウォード(ベース)が急きょ参加して作られたのがこのアルバムですが、ショーン・ウォードはCDのブックレットに写真が載っていないので、正式メンバーとしての扱いは受けていないようでした。 このアルバムから音がガラッと変わってしまったのは、そうしたこともあるのでしょう。

 この曲の歌詞はつれない恋人のことを歌っているように聴こえますが、反・サッチャー主義 を歌った政治的な意味もあるのだとか。 そう言われても我々日本人にはどうもピンときませんから、ただのラヴ・ソングとして聴いていれば良いのかもしれません。 "dimension" (次元)とか "intention" (意図)とか、あまりラヴ・ソングには使わない単語が出てくるので、確かに訳しにくい歌詞ではありましたが・・・  

  Mick Hucknall (ミック・ハックネル) - Vocals & Background Vocals
  Fritz McIntyre (フリッツ・マッキンタイヤー) - Keyboards, Vocals & Background Vocals
  Tim Kellett (ティム・ケレット) - Keyboards
  Heitor T P (ハイターT.P) - Guitars
  Ian Kirkham (イアン・カークハム) - Saxophone
    Gota (屋敷豪太) - Drums, Percussion & Programs
      Shaun Ward (ショーン・ウォード) - Bass Guitar

Stars 『スターズ』を聴く: (4:07)
(※開くまでに時間がかかりますが、のんびりお待ち下さい。 しばらくすると、自動的に再生が始まります)

  ●歌詞と対訳●

Anyone who ever held you   きみを抱きしめたことがある人なら 誰でも ※ 
Would tell you the way I'm feeling   ぼくの気持ちをこんな風に きみに伝えようとしただろう
Anyone who ever wanted you   きみを欲しいと望んだ男ならば 誰もが
Would try to tell you what I feel inside   ぼくの心の中を何とか きみに話そうとしただろう

The only thing I ever wanted   ぼくが望んだ 唯一のことは
Was the feeling that you ain't faking   きみのその気持ちが 「見せかけ」ではないということと、
The only one you ever thought about   ぼくがきみの思う唯一の人である、ということだけだった
Wait a minute, can't you see, that I...   ちょっと待って、分からないのかい、 ぼくは・・・

(Chorus)
I wanna fall from the stars   ぼくは 星空からでも 飛び降りたいくらいなんだ
Straight into your arms   まっすぐに きみの腕の中へと
I, I feel you    ぼくは、 ぼくはきみのことを感じてる
I hope you comprehend   きみが 分かってくれるといいのだけど ※


For the man who tried to hurt you   きみを傷つけようとした男なら
He's explaining the way I'm feeling   彼はぼくの気持ちを こんな風に説明しただろう ※
For all the jealousy I caused you   きみを悩ませた あらゆるジェラシー(嫉妬心)のために
States the reason why I'm trying to hide そんな状態だったから きみから隠れようとしたんだ 
   
As for all the things you taught me   きみがぼくに教えてくれた あらゆる物事は ※
It sends my future into clearer dimensions  ぼくの未来を 明確な次元へと導いてくれたけど ※
You'll never know how much you hurt me   ぼくをどれくらい傷つけたか きみは知らないだろう 
Stay a minute, can't you see, that I...   もう少しここにいて、分からないのかい、 ぼくは・・・

(Chorus)
I wanna fall from the stars   ぼくは 星空からでも 飛び降りたいくらいなんだ
Straight into your arms   まっすぐに きみの腕の中へと
I, I feel you    ぼくは、 ぼくはきみのことを感じてる
I hope you comprehend   きみが 分かってくれるといいのだけど

(間奏)

Too many hearts are broken   とても多くの 恋心が傷つき破れて
A lover's promise never came with a maybe   恋人の約束は たいてい守られないままで
So many words are left unspoken   多くの言葉が 話すこともなく残される
The silent voices are driving me crazy  その静寂の声が ぼくを狂わせるんだ ※

As for all the pain you caused me   きみがもたらした あらゆる痛みについては   
Making up could never be your intention   きみが意図して やったものではないとしても ※
You'll never know how much you hurt me   どれくらいぼくを傷つけたか きみは知らないだろう
Stay, can't you see, that I...   ここにいて、 分からないのかい、 ぼくは・・・

(Chorus)
I wanna fall from the stars   ぼくは 星空からでも 飛び降りたいくらいなんだ
Straight into your arms   まっすぐに きみの腕の中へと
I, I feel you    ぼくは、 ぼくはきみのことを感じてる
I hope you comprehend, that I...   きみが 分かってくれるといいのだけど、ぼくは・・・

I wanna fall from the stars   ぼくは 星空からでも 飛び降りたいくらいなんだ
Straight into your arms   まっすぐに きみの腕の中へと
I, I feel you    ぼくは、 ぼくはきみのことを感じてる
I hope you comprehend...   きみが 分かってくれるといいのだけれど・・・


※ held you: hold you (きみを抱きしめる)の過去形。
※ comprehend: 理解する、分かる。
※ explaining: 説明する、解説する。
※ I caused you: きみに迷惑(心配)をかける。
※ state: 状態、様子。
※ reason why: ~の理由。
※ as for: ~に関しては、~はどうかと言うと。

※ dimension: 1.(物理)次元:物理量を定義する物理特性で、長さ、質量、時間などがある。 2。(数学)次元:空間上の点の位置を一意に指定するための座標の数。立体は三次元で表される。 3.(物事の)側面、様相、特質、特徴。
※ driving me crazy: 1.気が狂いそう。 頭がおかしくなりそう。 どうかなりそう。 2.頭にくる。 嫌になる。 むかつく。
※ intention: 意図。 目的。 腹づもり。 


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テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
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