Metal Guru / メタル・グルー

Metal Guru メタル・グルー : T. Rex T・レックス

 アルバム「ザ・スライダー」に先がけて5月に発売されたこの曲は、同年1月に発売された "Telegram Sam" (テレグラム・サム)に続き、イギリスとアイルランドで1位となっています。 『全身全霊がギンギラギンにシェイクするT.レックス ! またもナンバーワンの大ロックンロール!』―というのが、当時の国内版シングルに書かれていたキャッチ・コピーでした。


Japanese EP
Alubm : The Slider
  ザ・スライダー

Released: May 1972
Written by: Marc Bolan (マーク・ボラン
Produced by: Tony Visconti (トニー・ヴィスコンティ

  T・レックスについて:
Marc Bolan (マーク・ボラン)
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 1970年にビートルズが解散して一つの時代が終わると同時に、70年代はハード・ロックやプログレッシブ・ロックなど様々なスタイルの音楽が登場した十年でもありました。 マーク・ボランの一人ユニットとも言えるT・レックスは「グラム・ロック」と呼ばれ、当時はまだめずらしい「男が化粧する」というヴィジュアル面ばかりに話題が集まっていましたが、その独特のサウンドは今でも時々コマーシャルや映画などで使われています。

 T・レックスに興味の無い人にはどの曲も同じように聞こえるみたいですが、元々50年代のシンプルなロックンロールが好きだったマーク・ボランがアコースティック・ギターをエレクトリック・ギターに持ち替えてより大きな音を出し、それにプロデューサーのトニー・ヴィスコンティがストリングスのアレンジを加えることであの特異なサウンドが生まれました。
 それを更に不可思議なものにしているのが女性コーラスにも聴こえるバック・ヴォーカルで、これは元タートルズの二人のヴォーカリスト、ハワード・ケイランとマーク・ヴォルマンがファルセット(裏声)で歌っているものです。 それがマーク・ボランの中性的な歌声とギター・リフとも相まって独自の世界を構築し、一時は「第二のビートルズ」と呼ばれるほどの人気がありました。
 もっともそうしたワン・パターンのサウンドがいつまでも続くはずもなく、やがてその人気が衰えると「グラムロックは終わった」―と自ら宣言して勝手に幕を下ろしてしまうのですが・・・

 以前にやった "Get It On" (ゲット・イット・オン:97回目)もそうですが、マーク・ボランの書く歌詞というのは意味不明なものが多く、当時のロンドンっ子でも真意は分からなかったそうなので、それを日本語に訳そうとするのは無理というものでしょう。
 タイトルの "Metal Guru" (メタル・グルー)の "Metal" は「金属」、"Guru" はヒンドゥー教の「伝道師」のことですが、顔にラメを付けたりメタリックな衣装を着ることもあったマーク・ボラン自身のこととも言えそうです。 60年代末頃インドに傾倒していたビートルズの曲 "Across the Universe" (アクロス・ザ・ユニバース)の歌詞の中に、"Jai Guru Deva, Om" (讃えよ 導師 デイーヴァを、オーム)―というヒンドゥー教のマントラが入るので、多分そこから来ているのでしょう。 マーク・ボラン自身は、

I relate 'Metal Guru' to all Gods around. I believe in a God, but I have no religion. With 'Metal Guru', it's like someone special, it must be a Godhead.
ぼくはあらゆる神々の周りにいる「メタル・グルー」とつながっている。 ぼくは神を信じるけど、宗教は信じていない。 「メタル・グルー」と共にいる、それは特別な何かで、神性(を持ったもの)に違いないんだ。
―と相変わらず訳の判らないことを言っていましたが、深く考えるほどのことでもないでしょう。 彼らの場合、サウンドがカッコよければそれで良いのですから。 


死亡記事 マーク・ボランは30歳を目前にして自動車事故で他界してしまいますが、その日は奇しくもオペラ歌手のマリア・カラスが亡くなった日でもあり、日本の新聞の一面はマリア・カラスの記事で占められ、マーク・ボランのことは三面記事の片隅に小さく「マーク・ボラン氏(ロック歌手・30歳)死亡」と書かれていただけでした。
 それも「奥さんの運転する車から外に放り出され―」といういい加減な内容でしたが、実際は愛人グロリア・ジョーンズの運転する車 Mini 1275GT が街路樹に激突して大破し、ボランだけが死亡したようです。 入院していたグロリア・ジョーンズには、葬儀の日までボランの死は知らされなかったとか・・・



Marc Bolan (マーク・ボラン): vocals, guitar
Mickey Finn (ミッキー・フィン): percussion, vocals
Steve Currie (スティーヴ・カーリー): bass
Bill Legend (ビル・レジェンド): drums

Howard Kaylan (ハワード・ケイラン): backing vocals
Mark Volman (マーク・ヴォルマン): backing vocals
Tony Visconti (トニー・ヴィスコンティ): string arrangements

  ●歌詞と対訳●

Metal Guru is it you  メタル・グルーって きみのこと?
Metal Guru is it you  メタル・グルー(金属の伝道師)って きみのことかい?
Sitting there in your armor plated chair  装甲板でよろった椅子に 座ってる ※
oh yeah

Metal Guru is it true   メタル・グルー それって本当?
Metal Guru is it true   メタル・グルー それって本当かい?
All alone without a telephone   一人きりで 電話もなく
oh yeah

Metal Guru could it be   メタル・グルー もしかして ※ 
You're gonna bring my baby to me  ぼくに彼女を連れてきてくれるのかい?
She'll be wild you know a rock'n roll child   彼女はワイルドなロックンロール・チャイルドだね
oh yeah

Metal Guru has it been   メタル・グルー そうだったの?
Just like a silver-studded sabre-tooth dream  銀をちりばめた刀の刃みたいな夢だったの?※
I'll be clean you know pollution machine  ぼくが汚れたマシンを きれいにしてあげる ※
oh yeah

Metal Guru is it you  メタル・グルーって きみのこと?
Metal Guru is it you  メタル・グルーって きみのことかい?

(間奏)
(Oh yeah, oh yeah, yeah, yeah, rock!)

Metal Guru could it be   メタル・グルー もしかして 
You're gonna bring my baby to me  ぼくに彼女を連れてきてくれるのかい?
She'll be wild you know a rock'n roll child   彼女はワイルドなロックンロール・チャイルドだね
oh yeah

Metal Guru is it true   メタル・グルー それって本当?
Metal Guru is it true   メタル・グルー それって本当かい?
All alone without a telephone   一人きりで 電話もなく
oh

Metal Guru could it be   メタル・グルー もしかして 
You're gonna bring my baby to me  ぼくに彼女を連れてきてくれるのかい?
She'll be wild you know a rock'n roll child   彼女はワイルドなロックンロール・チャイルドだね
oh yeah


Metal Guru is it you  メタル・グルーって きみのこと?
Metal Guru is it you  メタル・グルーって きみのことかい?
yeah, yeah, yeah

Metal Guru is it you
yeah, yeah, yeah
Metal Guru is it you
yeah, yeah, yeah
Metal Guru is it you...
yeah, yeah, yeah...


※ armor plated: (戦車が)装甲した、よろう。
※ could it be (that): もしかして、ひょっとして。 できるのだろうか。 "Could it be true?" (それは本当かい?)
※ studded: (びょうや宝石を)ちりばめた。
※ sabre: サーベル、(がっしりした)剣、刀。 (※この辺り、ほとんど意味不明です)
※ pollution: 汚染、汚れ、公害。
※ you know: (言葉に詰まった時に)「えー」、「ほら」、「あの」。文末なら「~でしょ」とか「~だよね」。 

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Alison アリソン

Alison アリソン : Elvis Costello エルヴィス・コステロ

 エルヴィス・コステロのデビュー・アルバムから、叶わぬ恋を歌った切ないラヴ・ソングを選んでみました。 アルバムのタイトルになっている "My Aim is True" (ぼくの狙いは確かさ)は、この曲の最後に入るキメ台詞(セリフ)です。


Alison (single)
Alubm : My Aim Is True
  マイ・エイム・イズ・トゥルー+1

Released: 21 May 1977
Written by: Declan Patrick MacManus (Elvis Costello の本名)
Produced by: Nick Lowe (ニック・ロウ)

  エルヴィス・コステロについて:
Elvis Costello
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エルヴィス・コステロのファースト・アルバムは、長いこと聴く気になれなかったものの一つでした。 いわゆる「ジャケ買い」とは逆で、手にしたくない野暮なジャケットだったからです。

私がこの曲に興味を持ったのは、Everything But The Girl (エブリシング・バット・ザ・ガール)のアルバム「Acoustic (アコースティック)」に収められていたカヴァー曲を聴いてからです。 彼らのカヴァー(採り上げる)にはセンスの良いものが多いので、オリジナルも聴いてみる気になりました。 
この頃のコステロは「怒れる若者」でパンク(不良)しており、この曲のイメージでアルバムを聴くと、そのギャップに戸惑うかもしれません。



  ●歌詞と対訳●

Oh, it's so funny to be seeing you after so long, girl. 
  久しぶりにきみと会ってから とても不思議な気分なんだ ※

And with the way you look I understand that you are not impressed.   
  でもきみの方は ぼくにあまり関心が無さそうだったけど ※

But I heard you let that little friend of mine 
  それから、聞いた話によると きみはぼくの年下の友達に ※

take off your party dress.   
  きみのパーティ・ドレスを脱がさせた、ってことだけど

I'm not going to get too sentimental
  ぼくはそんなことで 感傷的になったりはしないさ

like those other sticky valentines,
  (きみに)まとわりつく 他の求愛者たちみたいに ※

'cause I don't know if you've been loving somebody.
  だってきみが誰かを愛しているのかどうかさえ ぼくは知らないし

I only know it isn't mine.
   唯一分かっているのは その「誰か」がぼくじゃないことだけ

Alison, I know this world is killing you. 
  アリソン、この世の中がきみを苦しめているのは知っている ※

Oh, Alison, my aim is true.  
  アリソン、 ぼくの狙いは確かだよ ※



Well, I see you've got a husband now. 
  そう、きみは今 ご主人を手に入れたんだね

Did he leave your pretty fingers lying in the wedding cake?  
 彼はきみのきれいな指を添えて ウェディング・ケーキに(ナイフを)入れたのかい?

You used to hold him right in your hand. 
  きみはその間ずっと もう片方の手で彼を抱き寄せていたんだね

I'll bet he took all he could take.  
  彼は自分が手に入れられる全てを 手にしたという訳だ

Sometimes I wish that I could stop you from talking 
  時々ぼくは きみの話を止められたら良いのに、と願う

when I hear the silly things that you say.  
  きみのくだらない(おのろけ)話を 聞かされる度に

I think somebody better put out the big light, 
  誰かがあの大きな明かり(太陽)を 消してくれたら良いのに、と思う ※

cause I can't stand to see you this way.  
  だって、そんな様子のきみは とても見ちゃいられないから ※

Alison, I know this world is killing you.
  アリソン、この世の中がきみを苦しめてるのは分かってる

Oh, Alison, my aim is true.
  アリソン、ぼくの狙いは確かさ

My aim is true.   ぼくの思いは本当だよ

My aim is true.   ぼくの狙いは確かなものだよ

Repeat (繰り返し)



※ after so long: 長く待った末に。 久しぶりに。
※ impressed: 感動して、感銘を受けて、印象付けられて。
※ little: 年少の、年下の。
※ sticky: 1.ネバネバする、粘(ねば)つく。 2.不愉快な、不快な。
※ valentine: ヴァレンタイン(の日にプレゼントを贈る相手や恋人)
※ killing me (you): ~を苦しめる、死にそう、たまらない、耐えられない。
※ aim: 狙い、目標、目的。

※ put out: (明りを)消す。
※ the big light: 直訳すると「大きな明り」ですが、全てのものを照らす「太陽」のことと解釈しています。
※ I can't stand to ...: ~していられない、もう耐えられない、もう我慢できない。

London Calling ロンドン・コーリング

London Calling ロンドン・コーリング : The Clash ザ・クラッシュ

 イギリスで1977年に起きたパンク・ロック・ブームは下火になり、'70年代も終ろうとしていた'79年12月にこの曲のシングル・レコードは発売されました。 同名タイトルで2枚組みLPからの先行シングルで、イギリスのチャートでは11位となっています。


Alubm : London Calling
  ロンドン・コーリング
(試聴可)
Released: 1979 (December 7)
Written by: Joe Strummer , Mick Jones
Produced by: Guy Stevens

  ザ・クラッシュについて:
The Clash
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 タイトルの 「London Calling」 は第二次大戦中にBBCが放送で使っていた 「This is London calling ...」(こちらロンドンより・・・)から採られたもので、その年に起きた原発の事故とか、テムズ川に建設中のテムズ・バリアーによる氾濫の懸念など、様々な社会問題が歌われています。

 「A nuclear error」(核施設でエラーが出た)というのは1979年の Three Mile Island accident(スリー・マイル島の原発事故)のことでしょうし、「London is drowning」(ロンドンは溺れている)というのはテムズ川に建設中の Thames Barrier(テムズ・バリアー)によってロンドンが洪水になる怖れを指しているのでしょう。 金も力も無い若者たちが、音楽を武器に社会に対して牙をむいていた訳です。

 曲の終りに 「I never felt so much a'like...」(俺は そんなに似てると思わないけど・・)―とあるのは、ザ・フーのギタリストであるピート・タウンゼントに似てると言われることに言及したものでしょうか。 この部分、ライヴでは「I never felt so much a-like, singing the blues...」(ブルーズを歌うのと、そんなに似てるとは思わないけど・・・)となっています。 最後にツー・ツー・ツーと入るモールス信号は「S-O-S」でしょう。

 アルバム・ジャケットのデザイン(文字の配列など)はエルビス・プレスリーのデビュー・アルバムと同じですが、ギター(ベース)をぶち壊している決定的な写真は Pennie Smith(ペニー・スミス)の撮影によるもので、写っているのはベーシストの Paul Simonon(ポール・シムノン)です。 この写真は少しピンボケであったため、撮影した彼女は失敗作として使いたくなかったそうですが、ジョー・ストラマーに説得されて使用を許可したとか。 そして中身のレコードと共に、ロックの歴史に残るものとなりました。

 この London Calling
(ロンドン・コーリング)というアルバムは2枚組みのヴォリュームにもかかわらず1枚のLPと同じ値段でリリースされました。 これはLPレコードにオマケとして同じサイズのシングルをプラスしたいという約束をレコード会社に取り付け、実際にはLP2枚分の曲を入れるということで可能となったようです。 つまりレコード会社をうまくだました訳で、こうしたところは常に反体制の姿勢を崩さず、ファンを大切にする彼ららしいところでしょう。

 メンバー間の不和などが原因で1985年には解散してしまったクラッシュですが、2002年には再結成の話も進んでいたようです。 でも2002年12月22日にジョー・ストラマーが自宅で死亡(心臓発作)したことにより、実現はしませんでした。

 彼らのもう一つの代表曲である I Fought the Law(アイ・フォート・ザ・ロウ)で彼らは
I fought the law and the law won  俺は法律と戦った そして法律が勝ったんだ (×2)
I needed money 'cause I had none  俺は金が必要だった だって俺は持ってなかったから
I fought the law and the law won  俺は法律と戦った そして法律が勝ったんだ (×2)
 ―と歌っていました。 これはクラッシュのオリジナルみたいになっていますが、1959年に Sonny Curtis(ソニー・カーティス:バディ・ホリー&ザ・クリケッツのメンバーだった人)が書いた古い曲のカヴァーで、クラッシュは'65年の Bobby Fuller バージョンを元にしているようです。
 日本では自動車のTVコマーシャルに使われていましたが、歌詞の内容は知らずに使っているようでした。 この曲は既にアルバム「ロンドン・コーリング」のレコーディングが完了していた’79年7月にシングルとして発売されましたが、現在は輸入(US)版のファースト・アルバムにも収められています。



The Clash メンバー:
* Joe Strummer lead vocals, rhythm guitar, piano
* Mick Jones lead guitar, piano, backing vocals
* Paul Simonon bass guitar, backing vocals
* Topper Headon drums, percussion

* Mickey Gallagher organ
* The Irish Horns brass
  

●歌詞と訳詞●

London calling to the faraway towns   こちらロンドンより 遠く離れた街の人たちへ  
Now war is declared -    たった今 宣戦が布告されました
and battle come down   そして 戦争が始まろうとしています
London calling to the underworld   ロンドンより 地下社会の人たちへ
Come out of the cupboard,   食器棚に隠れてないで そこから出て来なさい
you boys and girls   男の子も 女の子も

London calling, now don't look to us   ロンドンより、 俺たちを見るんじゃねぇ
Phoney Beatlemania has bitten the dust  にせのビートルズマニア達は くたばっちまったぜ※
London calling, see we ain't got no swing   ロンドンより 俺たちは振り回したりしてないだろ
'Cept for the ring of that truncheon thing   警棒とかを鳴らす音は 別だけどな ※

(CHORUS)
The ice age is coming,   氷河期が来る
the sun's zooming in   太陽が 接近している
Meltdown expected,   溶けちまうだろう ※
the wheat is growing thin   小麦は 痩せ細って(実らず)
Engines stop running,    エンジンは 稼動を停止する
but I have no fear   でも 俺は怖くなんかない
Cause London is drowning and I,   なぜって ロンドンは(洪水で)溺れてるし それに俺は ※
I live by the river   俺は (テムズ)川のそばに住んでいるからな

London calling to the imitation zone   ロンドンより イミテーション(にせ物)地帯へ
Forget it, brother,    忘れろよ 兄弟
you can go at it alone   あんた 独りでやりな
London calling to the zombies of death   ロンドンより 死んだゾンビたちへ
Quit holding out -    抵抗するのは もうやめて ※
and draw another breath   もう一度 息をしな
London calling - and I don't wanna shout   ロンドンより 俺は叫びたくなんてないぜ
But while we were talking    でも 俺たちが話していた時
I saw you nodding out   俺は お前が(ヤクで)昏睡状態になってるのを見た
London calling, see we ain't got no high   ロンドンより 俺たちハイになんかなってないだろ
Except for that one with the yellowy eyes   黄色い目(※)をした奴は 別だけど

(CHORUS)
The ice age is coming,   氷河期が来る
the sun's zooming in   太陽が 接近している
Engines stop running,    エンジンは 稼動を停止する
the wheat is growing thin   小麦は 痩せ細って(実らず)
A nuclear error,   核施設でエラーが出た ※
but I have no fear   でも 俺は怖くなんかない
Cause London is drowning and I,   なぜって ロンドンは(洪水で)溺れてるし それに 俺は
I live by the river   俺は (テムズ)川のそばに住んでいるからな

(間奏)

(CHORUS)
The ice age is coming,   氷河期が来る
the sun's zooming in   太陽が 接近している
Engines stop running,    エンジンは 稼動を停止する
the wheat is growing thin   小麦は 痩せ細って(実らず)
A nuclear error,   核施設でエラーが出た
but I have no fear   でも 俺は怖くなんかない
Cause London is drowning and I,   なぜって ロンドンは(洪水で)溺れてるし それに俺は
I live by the river   俺は (テムズ)川のそばに住んでいるからな

Now get this   さあ、いいかい
London calling, yes, I was there, too   ロンドンより、っていうか、俺もそこにいたんだけど
An' you know what they said?    で あんた 奴らの言ってることが分かるかい?
Well, some of it was true!   そう、それは少しは 本当のことでもあるんだ
London calling at the top of the dial   ロンドンより ダイヤル(ヴォリューム)はトップに回して
And after all this,   そして これが済んだら
won't you give me a smile?   俺に微笑みかけてくれるかい?
London Calling   ロンドンより

I never felt so much a'like,   俺は そんなに似てないと思うけど ※
like-a, like-a...   似て、似て・・・
・・・-・・・、・・・-・・・(「S-O-S」のモールス信号)


※ Phoney :=Phony (俗)「にせの」、「にせ物」、「いかさま師」
※ bitten the dust :「bite the dust」(土を噛む)の過去形。 ホメロス(ホーマー)の叙事詩「イーリアス」で戦いに敗れた兵士が土を噛みしめながら死んでいった描写から、「屈辱を味わう」、「敗北する」、「倒産する」といった意味で使われるようになりました。 昔の西部劇でよく使われたフレーズとか。
※ truncheon :(警官などが持つ)「警棒」。 ロンドンでの暴動を指していると思われる。 
※ The ice age :氷河期
※ expect :(話)「~と思う」
※ London is drowning :Thames Barrier(テムズ・バリアー)建設で、ロンドンが水没するのでは・・・という懸念による。
※ hold out :「持ちこたえる」、「耐える」、「抵抗し続ける」
※ draw breath :「息をする」、「 生きている」
※ nod out :(俗) (麻薬で)「昏(こん)睡状態になる」
※ the yellowy eyes :薬物でハイになっている者の目を指す
※ nuclear error :1979年に起きたスリー・マイル島にある原子力発電所事故に言及している。
※ I never felt so much a'like : ザ・フーのギタリスト、ピート・タウンゼントに似てると言われることへの言及か。

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420. Daydream Believer デイドリーム・ビリーバー (カヴァー)

Daydream Believer デイドリーム・ビリーバー : Anne Murray アン・マレー

モンキーズ1967年のヒット曲をカナダのアン・マレーが12年後にカヴァーしたもので、女性の立場から歌詞を少し変えて歌っています。


Japanese EP
Album : I'll Always Love You
  The Best..So Far

Released:December 1979
Written by: John Stewart (ジョン・スチュアート)
Produced by: Jim Ed Norman (ジム・エド・ノーマン)
 アン・マレーについて:
Anne Murray
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アン・マレーはカナダを代表する歌手の一人で、1978年のヒット曲"You Needed Me"「辛(つら)い別れ:9回目」ではカナダ人で初めて全米1位に輝き、グラミーでも最優秀ポップ女性歌手賞に選ばれています。
この曲がリリースされたのは1979年12月ですが、ヒットチャートに入ったのは1980年1月と80年代に入ってからで、アメリカで12位、カナダで17位の中ヒット、アダルト・コンテンポラリー部門ではどちらも1位となりました。

モンキーズのオリジナル曲はこのブログの10回目で採り上げていますが、ここでは女性の立場から歌詞の"I"と"you"を入れ替えて歌っています。 カヴァーといってもイントロのピアノや後半のストリングスなどは同じようなアレンジで、原曲のニュアンスを損なわないものとなっています。

この曲の歌詞は結論先送り型で意味が分かりにくいのですが、同棲を始めた若い男女が朝の6時に起きて出かけなければならないという、厳しい現実を歌っているようです。
歌詞の中に出てくる "homecoming queen" の「ホームカミング」はアメリカの高校や大学で年に一度、元教諭や卒業生を招待して行われるイベントで、そこで投票によって選ばれるのが「キング」と「クイーン」ということなので、日本でいう「ミス・キャンパス」みたいなものでしょうか。

作曲者のジョン・スチュアートはカントリー系の人で、カウボーイみたいなテンガロン・ハットをかぶってログ・ハウス風のライブ・ハウスでこの歌を歌っている映像を見たことがありますが、
"Now you know how happy I can be" という部分を、
"Now you know how funky I can be" と歌っていたのが印象的でした。
『デイビー(ジョーンズ)は「ファンキー」という言葉は下品と思って「ハッピー」に変えたみたいだけど、ぼくは「ハッピー」の方が下品だと思ってる』―と、かなりこだわった発言をしていました。

アン・マレーはモンキーズのバージョンをそのまま踏襲(とうしゅう)し、男の立場からの歌詞を女性の立場から見て、主語を変更して歌っているようです。


Keyboards - Pat Riccio Jr., Brian Gatto
Drums & Percussion - Jorn Anderson
Bass - Peter Cardinali
Guitars - Aidan Mason, Brian Russell, Bob Man
Steel Guitar & Dobro - Bob Lucier
Strings & Horns arranged by Rick Wilkins & Peter Cardinali

  ●歌詞と対訳●

[1]
Oh, I could hide 'neath the wings of the bluebird as she sings
  あぁ、あそこでさえずっている 青い鳥の翼の下にでも 潜(もぐ)り込みたいくらい

The six o'clock alarm would never ring
  6時の目覚ましのベルは まだ鳴らないけど・・・

But it rings and we rise, wipe the sleep out of our eyes
  でもそれが鳴るので 二人して起き上がる、寝ぼけ眼(まなこ)をこすりながら

The shavin' razor's cold and it stings
  ヒゲを剃(そ)る剃刀(カミソリ)は冷たくて、(肌に)ヒリヒリするでしょ

(CHORUS)
Cheer up, sleepy Jean, oh, what can it mean
  「元気を出して、寝ぼすけジーン」っていう、 その言葉は

To a daydream believer and a homecoming queen
  夢ばかり見てる男の子と、ミス・キャンパス(※)だった女の子への(言葉)

[2]
I once thought of you as a white knight on a steed
  私はかつて、あなたを白馬に乗った王子様みたいに思ってた

Now you know how happy we can be
  今のあなたは どうすれば私たちが楽しくなれるか分かってる

Oh, and our good times started then
  私たちの楽しかった日々は あの時に始まった

With a dollar one to spend
  ほんの少ししか (自由に)使えるお金を持っていなくて (※)

But how much baby do we really need?
  でも私たちに本当に必要なものって、どれくらいあればいいんでしょう?

(CHORUS)
Cheer up, sleepy Jean, oh, what can it mean
  「元気を出して、寝ぼすけジーン」って、その言葉は

To a daydream believer and a homecoming queen
  夢ばかり見てる男の子と、ミス・キャンパスだった女の子に

(間奏)

Cheer up, sleepy Jean, oh, what can it mean
  「元気を出して、寝ぼすけジーン」って、その言葉は

To a daydream believer and a homecoming queen
  夢ばかり見てる男の子と、ミス・キャンパスだった女の子に

Cheer up, sleepy Jean, oh, what can it mean
  「元気を出して、寝ぼすけジーン」って、その言葉は

To a daydream believer and a homecomin' queen ...
  夢ばかり見てる男の子と、ホームカミン・クイーンだった女の子に・・・



※ 'neath = beneath: ~の下に。
※ bluebird: 幸運の象徴としての意味もありますが、"eastern bluebird"(ルリツグミ),"arctic bluebird"(ムジルリツグミ)という鳥がいますから、ツグミの一種の青い鳥ということでしょう。 "she" というのは、その鳥を指します。
※ wipe out: 拭き取る、こする。
※ (rub) sleep out of one's eyes: 目をこすって眠気をさます。 
※ shaving: 髭剃(ひげそ)り。
※ razor: カミソリ(の刃)。
※ sting: (刺されたように)ヒリヒリする、チクチクする。 ※カミソリをお湯でなく、冷たい水で剃るとカミソリ負けで肌が荒れます。 湯を沸かす時間が無いのでしょう。

※ cher up: 元気を出せ。 元気出しなさいよ。
※ sleepy ..: 寝ぼすけ~、おねむの~ちゃん。 ※眠そうな人への呼びかけ。
※ Jean: ジーン(人名)。 (フランス語だと「ジャン」) 作曲者がジョン・スチュワートだから、彼自身のことかも。
※ what .. it mean: それってどういうこと(意味)ですか?
※ daydream: 白日夢を見る、 楽しい空想にふける。
※ homecoming: 意味は「帰郷」だが、アメリカの高校や大学で年に一度(主に秋に)元教諭や卒業生を招待して行う行事。 そこで投票によって「キング」と「クイーン」が選ばれ、戴冠式が行われる。 日本で言うと、「ミス・キャンパス」みたいな感じでしょうか。

※ white knight on steed (knight on white horse): 白馬にまたがった騎士。 救世主、救いの手。 "steed" は古語で「馬」のこと。
※ know how: 仕組み、~のやり方、ノウハウ。 
※ (person) with money to spend だと「自由にお金の使える人」。
"with a dollar one to spend" だと「1ドルしか(自由に)使えるお金が無い」くらいの感じでしょうか。

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

417. Seven Days セブン・デイズ

Seven Days セブン・デイズ : Ron Wood ロン・ウッド

ロン・ウッド1979年のソロ・アルバムから、ボブ・ディランの作ったこの曲を採り上げてみました。


Japanese EP
Album : Gimme Some Neck
  ギミ・サム・ネック

Released: April 1979 (Album)
Written by: Bob Dylan (ボブ・ディラン)
Produced by: Roy Thomas Baker
  ロン・ウッドについて:
Ron Wood
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前回エリック・クラプトンの時にこの曲について少し触れましたが、これは元々クラプトンのレコーディングのためにボブ・ディランが提供した新曲の一つでした。 でもクラプトンがこちらはパスしたので、その時レコーディングに参加していたロン・ウッドが代わりに歌わせてもらったという経緯(いきさつ)があります。 
確かに当時のエリック・クラプトンのイメージには合わなかったかもしれませんが、クラプトンのギターとヴォーカルのヴァージョンもあるなら聴いてみたい気もします・・・

ロン・ウッドはガラガラ声だし、ギターもそんなに上手という訳ではありませんが、味があって個人的には割りと好きです。 ローリング・ストーンズに居てもバック・コーラスくらいしか歌わせてもらえないから、時々こうしてソロ・アルバムを出したりするのでしょう。 
音楽の他に絵も得意で、このアルバム・ジャケットも自分で描いています。 アルバム・タイトルの"gimme"は"give me"を詰めた形、"neck"は「首」(ギターのネックも含む)の他に「(首に)抱きつく」や「愛撫する」という意味もありますから、その両方に掛けているのでしょう。
「ちょっとでいいから抱きしめてくれ」、あるいは「(ギターの)ネックを数本くれないか」(?)、です。

このアルバムが出た当時、何かの雑誌でキース・リチャーズが「山のてっぺんから地上に向けてロケットを発射する奴があるかい」―みたいな意味不明の発言をしていたのを読んだことがありました(昔の記憶で確かではありませんが)。 それでもキース・リチャーズを始めとするストーンズのメンバーもこのアルバムに参加していますし、キースはこの曲でバック・ヴォーカルを務めています。

ロン・ウッドはフェイセズ時代の曲で、"Ooh La La"(「ウー・ラ・ラ」:293回目)を採り上げたことがありました。 特に1988年にボ・ディドリーと一緒にやった"Live at the Ritz" ( ライブ・アット・リッツ)のヴァージョンが好きです。 ゴキゲンなナンバーなので、聴いてみて下さい。

この曲はボブ・ディランの歌詞らしく随所で韻(いん)を踏んでおり、言葉のあそびみたいな歌詞が並んでいますが、日本語に訳してしまうとその面白さが消えてしまうので、対訳である程度の意味が分かったら、なるべく原文の言葉のリズムを楽しむようにして下さい。 


Ron Wood (ロン・ウッド) : Vocals, Guitar, Pedal Steel Guitar
Mick Fleetwood (ミック・フリートウッド) : Drums (フリートウッド・マック)
Ian McLagan (イアン・マクラガン) : Organ (元フェイセズの仲間)
Keith Richards (キース・リチャーズ) : Backing Vocals (ローリング・ストーンズ)

Grooveshark で、Seven Days 『セブン・デイズ』を聴く: (4:11)

  ●歌詞と対訳●

Seven days, seven more days she'll be comin'
  七日も、 七日もすれば彼女は戻ってくるだろう

I'll be waiting at the station for her to arrive
  俺は駅で 彼女の到着を待っているんだ

Seven more days, all I gotta do is survive.
  七日もの間、 俺にできるのは 何とか生き延びることだけ


She been gone ever since I been a child
  彼女が去ってからずっと 俺は(まるで)子供みたいだ

Ever since I seen her smile,
  彼女の微笑を見てからというもの 俺はずっと、

I ain't forgotten her eyes.
  彼女の瞳が 忘れられないんだ

She had a face that could outshine the sun in the skies.
  彼女の顔は 太陽が青空の中で最も光り輝いているようなものだったから

(Chorus)
There's kissing in the valley,
  そいつは ヴァリー(谷間)で交わしたキス

Thieving in the alley,
  (街の)アーリー(路地裏)では 窃盗があり、

Fighting every inch of the way.
  路上にあっては 至るところで喧嘩してるけど

Trying to be tende with somebody I remember
  俺が忘れられずにいるその人には 優しくあろうと努めてる

In a night that's always brighter in the day.
  夜でも常に 昼間よりも明るいんだ 

(間奏)

Seven days, seven more days that are connected
  七日も、 七日もの間(気持ちが)繋がり合っている

Just like I expected, she'll be comin' on forth,
  ただ俺の期待みたいなものだけど、彼女は急いで戻って来るだろう

My beautiful comrade from the north.
  俺のきれいな相棒が 北からやって来るんだ

(間奏)

I been good, I been good while I been waitin'
  俺なら大丈夫、 (彼女を)待ち続けている間は大丈夫なのさ

Maybe guilty of hesitatin', I just been holdin' on
  そんな躊躇(ためら)いは 罪なことさ、 俺はただ何とか持ちこたえているだけ

Seven more days, all that'll be gone.
  七日もすれば、 それで全てはお終(しま)いさ

(Chorus)
There's kissing in the valley,
  そいつは ヴァリー(谷間)で交わしたキス

Thieving in the alley,
  (街の)アーリー(路地裏)では 窃盗があり、

Fighting every inch of the way.
  路上にあっては 至るところで喧嘩してるけど

Trying to be tende with somebody I remember
  俺が忘れられずにいるその人には 優しくあろうと努めてる

In a night that's always brighter in the day.
  夜でも常に 昼間よりも明るいんだ

(間奏)

Seven days, seven days she'll be comin'
  七日も、 七日もすれば彼女は戻ってくるだろう

I'll be waiting at the station for her to arrive
  俺は駅で 彼女の到着を待っているんだ

Seven more days, all I gotta do is survive.
  七日もの間、 俺にできるのは何とか生きていることだけ

Seven more days, all I gotta do is survive.
  七日もの間、 俺にできるのは何とか生きていることだけ

Seven more days, all I gotta do is survive.
  七日もの間、 俺にできるのは何とか生きていることだけ・・・

(以下、繰り返し)



※ arrive: 着く、到着する。
※ survive: 1.生き延びる。 2.(困難な状況で)何とかやって行く、どうにか生きて行く。
 ("arrive" と "survive" を並べて韻を踏んでいる)
※ ever since: その後ずっと。
※ outshine: 1.~より光り輝く。 2.~より勝る、~より優れている。

※ thieving: 窃盗、(物を)盗むこと。 (これも"fighting", "trying" で韻を踏んでます)
※ every inch of ..: ~の至るところで。

※ connect: 1.つながる、接続する。 2.【米俗】気持ちが通じる。
※ expect: 期待する、予期する。 (これも"connect" と "expect" で韻を踏んでいます)
※ on forth: VCR on forth で「ビデオ(テープ)を早送りする」だから、「急いで」くらいの感じで訳しておきました。
 次の"from the north"と並べて韻を踏んでいますが、日本語に訳すと意味が無くなりますね・・・
※ comrade: 仲間、同僚。 同士。

※ guiltiy: 罪な、やましい、後ろめたい。
※ hesitating: ためらう、躊躇する、決心のつかない。
※ hold on: 持ちこたえる、踏ん張る。
※ that'll be ..: それで~です。 
 that'll be all / that'll be it: それでおしまいです。
 (that'll be fine / that'll be good: それでいいです) 

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

プロフィール

Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
老母の介護をしていた頃に、息抜きも兼ねて始めたブログです。
介護の終わった現在はそんな暇もなく休止状態で、たまの休みには気が向くと更新もしています。

※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の無断転載は固くお断りいたします。

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訳詞についてご意見のある方は、「歌詞の翻訳について」をご覧になってからコメントするようにして下さい。

好意的なコメントには出来るだけ返信するようにしていますが、あからさまな悪口は公開せずにサッサと削除しております。それが人情というものでしょう。

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