420. Daydream Believer デイドリーム・ビリーバー (カヴァー)

Daydream Believer デイドリーム・ビリーバー : Anne Murray アン・マレー

モンキーズ1967年のヒット曲をカナダのアン・マレーが12年後にカヴァーしたもので、女性の立場から歌詞を少し変えて歌っています。


Japanese EP
Album : I'll Always Love You
  The Best..So Far

Released:December 1979
Written by: John Stewart (ジョン・スチュアート)
Produced by: Jim Ed Norman (ジム・エド・ノーマン)
 アン・マレーについて:
Anne Murray
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アン・マレーはカナダを代表する歌手の一人で、1978年のヒット曲"You Needed Me"「辛(つら)い別れ:9回目」ではカナダ人で初めて全米1位に輝き、グラミーでも最優秀ポップ女性歌手賞に選ばれています。
この曲がリリースされたのは1979年12月ですが、ヒットチャートに入ったのは1980年1月と80年代に入ってからで、アメリカで12位、カナダで17位の中ヒット、アダルト・コンテンポラリー部門ではどちらも1位となりました。

モンキーズのオリジナル曲はこのブログの10回目で採り上げていますが、ここでは女性の立場から歌詞の"I"と"you"を入れ替えて歌っています。 カヴァーといってもイントロのピアノや後半のストリングスなどは同じようなアレンジで、原曲のニュアンスを損なわないものとなっています。

この曲の歌詞は結論先送り型で意味が分かりにくいのですが、同棲を始めた若い男女が朝の6時に起きて出かけなければならないという、厳しい現実を歌っているようです。
歌詞の中に出てくる "homecoming queen" の「ホームカミング」はアメリカの高校や大学で年に一度、元教諭や卒業生を招待して行われるイベントで、そこで投票によって選ばれるのが「キング」と「クイーン」ということなので、日本でいう「ミス・キャンパス」みたいなものでしょうか。

作曲者のジョン・スチュアートはカントリー系の人で、カウボーイみたいなテンガロン・ハットをかぶってログ・ハウス風のライブ・ハウスでこの歌を歌っている映像を見たことがありますが、
"Now you know how happy I can be" という部分を、
"Now you know how funky I can be" と歌っていたのが印象的でした。
『デイビー(ジョーンズ)は「ファンキー」という言葉は下品と思って「ハッピー」に変えたみたいだけど、ぼくは「ハッピー」の方が下品だと思ってる』―と、かなりこだわった発言をしていました。

アン・マレーはモンキーズのバージョンをそのまま踏襲(とうしゅう)し、男の立場からの歌詞を女性の立場から見て、主語を変更して歌っているようです。


Keyboards - Pat Riccio Jr., Brian Gatto
Drums & Percussion - Jorn Anderson
Bass - Peter Cardinali
Guitars - Aidan Mason, Brian Russell, Bob Man
Steel Guitar & Dobro - Bob Lucier
Strings & Horns arranged by Rick Wilkins & Peter Cardinali

  ●歌詞と対訳●

[1]
Oh, I could hide 'neath the wings of the bluebird as she sings
  あぁ、あそこでさえずっている 青い鳥の翼の下にでも 潜(もぐ)り込みたいくらい

The six o'clock alarm would never ring
  6時の目覚ましのベルは まだ鳴らないけど・・・

But it rings and we rise, wipe the sleep out of our eyes
  でもそれが鳴るので 二人して起き上がる、寝ぼけ眼(まなこ)をこすりながら

The shavin' razor's cold and it stings
  ヒゲを剃(そ)る剃刀(カミソリ)は冷たくて、(肌に)ヒリヒリするでしょ

(CHORUS)
Cheer up, sleepy Jean, oh, what can it mean
  「元気を出して、寝ぼすけジーン」っていう、 その言葉は

To a daydream believer and a homecoming queen
  夢ばかり見てる男の子と、ミス・キャンパス(※)だった女の子への(言葉)

[2]
I once thought of you as a white knight on a steed
  私はかつて、あなたを白馬に乗った王子様みたいに思ってた

Now you know how happy we can be
  今のあなたは どうすれば私たちが楽しくなれるか分かってる

Oh, and our good times started then
  私たちの楽しかった日々は あの時に始まった

With a dollar one to spend
  ほんの少ししか (自由に)使えるお金を持っていなくて (※)

But how much baby do we really need?
  でも私たちに本当に必要なものって、どれくらいあればいいんでしょう?

(CHORUS)
Cheer up, sleepy Jean, oh, what can it mean
  「元気を出して、寝ぼすけジーン」って、その言葉は

To a daydream believer and a homecoming queen
  夢ばかり見てる男の子と、ミス・キャンパスだった女の子に

(間奏)

Cheer up, sleepy Jean, oh, what can it mean
  「元気を出して、寝ぼすけジーン」って、その言葉は

To a daydream believer and a homecoming queen
  夢ばかり見てる男の子と、ミス・キャンパスだった女の子に

Cheer up, sleepy Jean, oh, what can it mean
  「元気を出して、寝ぼすけジーン」って、その言葉は

To a daydream believer and a homecomin' queen ...
  夢ばかり見てる男の子と、ホームカミン・クイーンだった女の子に・・・



※ 'neath = beneath: ~の下に。
※ bluebird: 幸運の象徴としての意味もありますが、"eastern bluebird"(ルリツグミ),"arctic bluebird"(ムジルリツグミ)という鳥がいますから、ツグミの一種の青い鳥ということでしょう。 "she" というのは、その鳥を指します。
※ wipe out: 拭き取る、こする。
※ (rub) sleep out of one's eyes: 目をこすって眠気をさます。 
※ shaving: 髭剃(ひげそ)り。
※ razor: カミソリ(の刃)。
※ sting: (刺されたように)ヒリヒリする、チクチクする。 ※カミソリをお湯でなく、冷たい水で剃るとカミソリ負けで肌が荒れます。 湯を沸かす時間が無いのでしょう。

※ cher up: 元気を出せ。 元気出しなさいよ。
※ sleepy ..: 寝ぼすけ~、おねむの~ちゃん。 ※眠そうな人への呼びかけ。
※ Jean: ジーン(人名)。 (フランス語だと「ジャン」) 作曲者がジョン・スチュワートだから、彼自身のことかも。
※ what .. it mean: それってどういうこと(意味)ですか?
※ daydream: 白日夢を見る、 楽しい空想にふける。
※ homecoming: 意味は「帰郷」だが、アメリカの高校や大学で年に一度(主に秋に)元教諭や卒業生を招待して行う行事。 そこで投票によって「キング」と「クイーン」が選ばれ、戴冠式が行われる。 日本で言うと、「ミス・キャンパス」みたいな感じでしょうか。

※ white knight on steed (knight on white horse): 白馬にまたがった騎士。 救世主、救いの手。 "steed" は古語で「馬」のこと。
※ know how: 仕組み、~のやり方、ノウハウ。 
※ (person) with money to spend だと「自由にお金の使える人」。
"with a dollar one to spend" だと「1ドルしか(自由に)使えるお金が無い」くらいの感じでしょうか。

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

417. Seven Days セブン・デイズ

Seven Days セブン・デイズ : Ron Wood ロン・ウッド

ロン・ウッド1979年のソロ・アルバムから、ボブ・ディランの作ったこの曲を採り上げてみました。


Japanese EP
Album : Gimme Some Neck
  ギミ・サム・ネック

Released: April 1979 (Album)
Written by: Bob Dylan (ボブ・ディラン)
Produced by: Roy Thomas Baker
  ロン・ウッドについて:
Ron Wood
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前回エリック・クラプトンの時にこの曲について少し触れましたが、これは元々クラプトンのレコーディングのためにボブ・ディランが提供した新曲の一つでした。 でもクラプトンがこちらはパスしたので、その時レコーディングに参加していたロン・ウッドが代わりに歌わせてもらったという経緯(いきさつ)があります。 
確かに当時のエリック・クラプトンのイメージには合わなかったかもしれませんが、クラプトンのギターとヴォーカルのヴァージョンもあるなら聴いてみたい気もします・・・

ロン・ウッドはガラガラ声だし、ギターもそんなに上手という訳ではありませんが、味があって個人的には割りと好きです。 ローリング・ストーンズに居てもバック・コーラスくらいしか歌わせてもらえないから、時々こうしてソロ・アルバムを出したりするのでしょう。 
音楽の他に絵も得意で、このアルバム・ジャケットも自分で描いています。 アルバム・タイトルの"gimme"は"give me"を詰めた形、"neck"は「首」(ギターのネックも含む)の他に「(首に)抱きつく」や「愛撫する」という意味もありますから、その両方に掛けているのでしょう。
「ちょっとでいいから抱きしめてくれ」、あるいは「(ギターの)ネックを数本くれないか」(?)、です。

このアルバムが出た当時、何かの雑誌でキース・リチャーズが「山のてっぺんから地上に向けてロケットを発射する奴があるかい」―みたいな意味不明の発言をしていたのを読んだことがありました(昔の記憶で確かではありませんが)。 それでもキース・リチャーズを始めとするストーンズのメンバーもこのアルバムに参加していますし、キースはこの曲でバック・ヴォーカルを務めています。

ロン・ウッドはフェイセズ時代の曲で、"Ooh La La"(「ウー・ラ・ラ」:293回目)を採り上げたことがありました。 特に1988年にボ・ディドリーと一緒にやった"Live at the Ritz" ( ライブ・アット・リッツ)のヴァージョンが好きです。 ゴキゲンなナンバーなので、聴いてみて下さい。

この曲はボブ・ディランの歌詞らしく随所で韻(いん)を踏んでおり、言葉のあそびみたいな歌詞が並んでいますが、日本語に訳してしまうとその面白さが消えてしまうので、対訳である程度の意味が分かったら、なるべく原文の言葉のリズムを楽しむようにして下さい。 


Ron Wood (ロン・ウッド) : Vocals, Guitar, Pedal Steel Guitar
Mick Fleetwood (ミック・フリートウッド) : Drums (フリートウッド・マック)
Ian McLagan (イアン・マクラガン) : Organ (元フェイセズの仲間)
Keith Richards (キース・リチャーズ) : Backing Vocals (ローリング・ストーンズ)

Grooveshark で、Seven Days 『セブン・デイズ』を聴く: (4:11)

  ●歌詞と対訳●

Seven days, seven more days she'll be comin'
  七日も、 七日もすれば彼女は戻ってくるだろう

I'll be waiting at the station for her to arrive
  俺は駅で 彼女の到着を待っているんだ

Seven more days, all I gotta do is survive.
  七日もの間、 俺にできるのは 何とか生き延びることだけ


She been gone ever since I been a child
  彼女が去ってからずっと 俺は(まるで)子供みたいだ

Ever since I seen her smile,
  彼女の微笑を見てからというもの 俺はずっと、

I ain't forgotten her eyes.
  彼女の瞳が 忘れられないんだ

She had a face that could outshine the sun in the skies.
  彼女の顔は 太陽が青空の中で最も光り輝いているようなものだったから

(Chorus)
There's kissing in the valley,
  そいつは ヴァリー(谷間)で交わしたキス

Thieving in the alley,
  (街の)アーリー(路地裏)では 窃盗があり、

Fighting every inch of the way.
  路上にあっては 至るところで喧嘩してるけど

Trying to be tende with somebody I remember
  俺が忘れられずにいるその人には 優しくあろうと努めてる

In a night that's always brighter in the day.
  夜でも常に 昼間よりも明るいんだ 

(間奏)

Seven days, seven more days that are connected
  七日も、 七日もの間(気持ちが)繋がり合っている

Just like I expected, she'll be comin' on forth,
  ただ俺の期待みたいなものだけど、彼女は急いで戻って来るだろう

My beautiful comrade from the north.
  俺のきれいな相棒が 北からやって来るんだ

(間奏)

I been good, I been good while I been waitin'
  俺なら大丈夫、 (彼女を)待ち続けている間は大丈夫なのさ

Maybe guilty of hesitatin', I just been holdin' on
  そんな躊躇(ためら)いは 罪なことさ、 俺はただ何とか持ちこたえているだけ

Seven more days, all that'll be gone.
  七日もすれば、 それで全てはお終(しま)いさ

(Chorus)
There's kissing in the valley,
  そいつは ヴァリー(谷間)で交わしたキス

Thieving in the alley,
  (街の)アーリー(路地裏)では 窃盗があり、

Fighting every inch of the way.
  路上にあっては 至るところで喧嘩してるけど

Trying to be tende with somebody I remember
  俺が忘れられずにいるその人には 優しくあろうと努めてる

In a night that's always brighter in the day.
  夜でも常に 昼間よりも明るいんだ

(間奏)

Seven days, seven days she'll be comin'
  七日も、 七日もすれば彼女は戻ってくるだろう

I'll be waiting at the station for her to arrive
  俺は駅で 彼女の到着を待っているんだ

Seven more days, all I gotta do is survive.
  七日もの間、 俺にできるのは何とか生きていることだけ

Seven more days, all I gotta do is survive.
  七日もの間、 俺にできるのは何とか生きていることだけ

Seven more days, all I gotta do is survive.
  七日もの間、 俺にできるのは何とか生きていることだけ・・・

(以下、繰り返し)



※ arrive: 着く、到着する。
※ survive: 1.生き延びる。 2.(困難な状況で)何とかやって行く、どうにか生きて行く。
 ("arrive" と "survive" を並べて韻を踏んでいる)
※ ever since: その後ずっと。
※ outshine: 1.~より光り輝く。 2.~より勝る、~より優れている。

※ thieving: 窃盗、(物を)盗むこと。 (これも"fighting", "trying" で韻を踏んでます)
※ every inch of ..: ~の至るところで。

※ connect: 1.つながる、接続する。 2.【米俗】気持ちが通じる。
※ expect: 期待する、予期する。 (これも"connect" と "expect" で韻を踏んでいます)
※ on forth: VCR on forth で「ビデオ(テープ)を早送りする」だから、「急いで」くらいの感じで訳しておきました。
 次の"from the north"と並べて韻を踏んでいますが、日本語に訳すと意味が無くなりますね・・・
※ comrade: 仲間、同僚。 同士。

※ guiltiy: 罪な、やましい、後ろめたい。
※ hesitating: ためらう、躊躇する、決心のつかない。
※ hold on: 持ちこたえる、踏ん張る。
※ that'll be ..: それで~です。 
 that'll be all / that'll be it: それでおしまいです。
 (that'll be fine / that'll be good: それでいいです) 

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

416. Sign Language サイン・ラングウィッヂ

Sign Language サイン・ラングウィッヂ : Eric Clapton feat. Bob Dylan

エリック・クラプトン1976年のアルバムから、ボブ・ディランとのデュエット曲を選んでみました。 ロビー・ロバートソン(ザ・バンド)のギター・ソロも楽しめます。


No Reason to Cry
Album : No Reason to Cry
  ノー・リーズン・トゥ・クライ

Released: August 1976 (Album)
Written by: Bob Dylan
Produced by: Rob Fraboni
 エリック・クラプトン
Bob Dylan (L) & Eric Clapton (R)
/ ボブ・ディラン について:
Bob Dylan (L) & Eric Clapton (R)
 


この曲を含むアルバムは、ザ・バンドがオーナーの「シャングリ・ラ」スタジオでレコーディングされました。 (元「娼婦の館」だったところを改装したとか)

ザ・バンドのメンバーを始め、当時ローリング・ストーンズの正式メンバーになったばかりのロン・ウッドなど、気心の知れた仲間たちに囲まれてのレコーディングだったようです。

この頃のクラプトンは前作をジャマイカでレコーディングしたりと、かなりレイドバック(laid-back/のんびり、くつろいだ)していて、およそギター・バトルをやろうといった気はないらしく、ここでもロビー・ロバートソンにソロを弾かせています。 
このアルバムにはかなり多くのミュージシャンが参加しているのですが、詳しいクレジットは書かれていないので、各曲で誰が何を演奏しているのかは分かりません。

ボブ・ディランはかつて、ザ・バンドをバック・バンドとして率いていた親分で、クラプトンのセッションに参加するというよりは、スタジオの様子をのぞきに来てブラブラしていたようです。 ウィキペディアにある記事のその辺りを訳してみると、

Dylan dropped by and was just hanging out, living in a tent at the bottom of the garden.
ディランはちょっと顔を出したり、ただブラブラしているだけで、庭の外れにあるテントの中で暮らしていた。

He would sneak into the studio to see what was going on.
彼は今どうなっているかを見るため、スタジオに潜入していた。

Dylan offered his new, unrecorded song "Seven Days" to Clapton.
ディランは彼の新しい、未だレコーディングしていない新曲「セヴン・デイズ」もクラプトンに提供した。

Clapton passed on it, but Ron Wood took him up on the offer and released it on his third solo album Gimme Some Neck.
クラプトンはそっちはパスしたけど、ロン・ウッドはそのオファーに応じ、彼のサード・ソロ・アルバム「ギミ・サム・ネック」で採り上げてリリースした。 (シングル・カットされてます)
―ということになっています。 他にもヴァン・モリソンやピート・タウンゼント(「ザ・フー」のギタリスト)の参加した曲もあったというから、お蔵入りとなった曲が他にもあるようです。

3番の歌詞の中にギタリスト「リンク・レイ」の名前が出てきますが、ピート・タウンゼントは「彼は王者だ。彼と彼の曲『Rumble (「ランブル」)』がなかったら、自分はギターを持たなかっただろう」と言っていますから、何を演(や)ったのか気になるところですが・・・

この曲の作曲者はボブ・ディランになっていますが、クラプトンによるとディランが歌詞を書き、コード進行などは共同作業で進めていったそうです。 ディランの方が四つ年上の兄貴分だから、さすがのクラプトンもディランの前では少し分が悪いのかもしれません。
プロデューサーもクレジットはロブ・フラボニとなっていますが、実際にはカール・レイドルとクラプトン主導で進められ、フラボニはレコーディングの途中から参加したとか。 このあたりも割りとルーズですね。

気心の知れた仲間たちと気ままにセッションしながら、それでいてある程度の緊張感は保っているのですが、この曲は大物二人のデュエットという呼び物以上にバックの演奏が素晴らしい。 有名人同士のデュエットというと大抵は名前だけで肝心の曲は面白くないことが多いのですが、この曲はなぜか好きで今でも時々聴きたくなります。


Eric Clapton (エリック・クラプトン): lead vocals, guitar (dobro)
Bob Dylan (ボブ・ディラン): vocals
Robbie Robertson (ロビー・ロバートソン): guitar solo

Grooveshark で、Sign Language 『サイン・ラングウィッヂ』を聴く: (2:55)

  ●歌詞と対訳●
[1]
You speak to me in sign language
  お前はサイン・ラングウィッヂ(手振り)で 俺に話しかけてきた

As I'm eating a sandwich in a small cafe
  俺は小さなカフェで サンドウィッチを食べていて

At a quarter to three
  3時15分前だった

But I can't respond to your sign language
  でも俺が お前の手振りに応えられずにいると

You're taking advantage, bringing me down
  お前はそれをいいことに 俺を落ち込ませるんだ 

Can't you make any sound?
  何か 音か声でも出せないのか?

[2]
It was there by the bakery,
  それはベーカリー(パン屋)の近くで、

surrounded by fakery
  フェーカリー(にせ物)に囲まれていた 

This is my story, still I'm still there
  これが俺のストーリー(話)だけど、 俺はまだそこにいるんだ

Does she know I still care?
  俺がまだ気にしているのを、 彼女は知っているのか?

(間奏)  Robbie Robertson : guitar solo

[3]   (Bob Dylan : vocal solo)
Link Wray was playing on a jukebox, I was paying
  リンク・レイのプレイが ジュークボックスから流れてた、 俺も演奏したことのある曲が

For the words I was saying, so misunderstood
  俺の言ったそうした言葉は、 かなり誤解されたけど  

He didn't do me no good
  彼が俺にもたらしたことは (決して)無駄なことじゃなかった

(以下、繰り返し)
You speak to me in sign language
  お前はサイン・ラングウィッヂ(手振り)で 俺に話しかけてきた

As I'm eating a sandwich in a small cafe
  俺は小さなカフェで サンドウィッチを食べていて

At a quarter to three
  3時15分前だった

But I can't respond to your sign language
  でも俺が お前の手振りに応えられずにいると

You're taking advantage, bringing me down
  お前はそれをいいことに 俺の気分を滅入らせるんだ

Can't you make any sound?
  少しは 音か声でも出せないのか?


※ sign language: 手話。 手振り。 「ラングウィッヂ」と「サンドウィッチ」を掛けている。
※ quarter to ..: ~時15分前。
※ respond: (質問などに)答える。 返事をする。
※ take advantage: ~に乗じて、 ~をいいことに、 ~につけこんで、 ~を利用して。
※ bring down: 落ち込ませる、 気分を沈ませる、 気を滅入らせる、 意気消沈させる。
※ make a sound: 音を立てる。 声を出す。
 (この場合は身振り手振りに対してだから、「声を出す」の方が近いでしょう)

※ fakery: いんちき、偽物、模造品。 先の "bakery" (パン屋)や後の "story" (物語)と並べて韻を踏んでいますが、単なる言葉のあそびで大した意味は無いように思われます。

※ Link Wray: フレデリック・リンカーン "リンク" レイ・ジュニア(Frederick Lincoln "Link" Wray Jr 1929年5月2日 - 2005年11月5日) アメリカのロックギタリスト、作詞家、作曲家。 そのギター・プレイで多くのミュージシャンに影響を与えている。
※ misunderstood: 誤解された、 正しく理解されない。
※ no good: 【形】役に立たない、使い物にならない、無価値な、無駄な。 【名】役立たずな人。 能無し、不良。
  

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

414. Love Hurts ラヴ・ハーツ (カヴァー)

Love Hurts ラヴ・ハーツ : Gram Parsons feat. Emmylor Harris

グラム・パーソンズの死後1974年にリリースされたセカンド・ソロ・アルバムから、エミルー・ハリスとのデュエットが切ないこの曲を選んでみました。


Love Hurts (Limited Edition)
Album : グリーヴァス・エンジェル(試聴可)
  Duets

Released: January 1974 (Album)
Written by: Boudleaux Bryant
Produced by: Gram Parsons
グラム・パーソンズについて
Gram Parsons
/ エミルー・ハリスについて
Emmylou Harris


Gram Parsons & Emmylou Harrisこの曲は1960年にエヴァリー・ブラザースによって録音され、1961年にリリースされたヴァージョンが最初のようですが、ロイ・オービソンシェールなど多くの人によってカヴァーされています。

そのカヴァー曲の中でも一番のヒットは、1975年にリリースされたハードロック・グループ:ナザレスのバージョンで全米トップ10に入っているようですが、今回はカントリー系のこの二人のデュエット曲を選んでみました。
エミルー・ハリスは1983年にこの曲を再レコーディングしてグラミーにノミネートされ、彼女のコンサートでも今では定番となっているようです。

グラム・パーソンズはフォーク・ロックの草分け的グループ:ザ・バーズに一時期在籍していました。 60年代には明確なジャンル分けがなされていたフォークとロックを結びつけたのがザ・バーズのようなグループだとすると、ロックの世界にカントリーを取り入れてカントリー・ロックという新しいジャンルを作り出した人の一人がこのグラム・パソンズだったでしょう。

残念ながら当時としては早すぎたようで、ロックの世界でもカントリーの世界でもあまり受け入れられなかったみたいです。
むしろイギリスのバンドであるローリング・ストーンズは、1969年にヒット曲「ホンキー・トンク・ウィメン」をカントリー調に仕立てた「Country Honk (カントリー・ホンク)」なんて曲をやっていました。 そのストーンズの中でもキース・リチャーズはカントリー好きで、グラム・パーソンズとは親交があり、一緒にレコーディング(未発表)もしていたようです。

※そのキース・リチャーズがノラ・ジョーンズと歌っているヴァージョンもあり、曲のアレンジはこのグラム・パーソンズとエミルー・ハリスのヴァージョンがベースになっているようです。
→ Keith Richards and Norah Jones - Love Hurts, live 2004

エミルー・ハリスはカントリーの人ですが、何しろあの声であのルックスですからデュエットの相手としては引っ張りだこのようで、文字通りデュエット曲だけを集めた「Duets」というアルバムも出ています。
デュエットの相手はグラム・パーソンズを始めとして、ロイ・オービソン、ウィリー・ネルソン、ニール・ヤング、ジョン・デンバーなど多彩で、アルバムの最後にはザ・バンド1978年のライブ映画「ザ・ラスト・ワルツ」に収録されていたロビー・ロバートソンの曲(「エヴァンジェリン」)も入っていました。

グラム・パーソンズはセカンド・アルバムのレコーディング後、アルバムが発売される前の1973年9月にドラッグと酒の過剰摂取により亡くなっています。 まだ26歳の若さでした。


(画像はエミルー・ハリスのみですが、YouTubeでは音が一番良かったのでこれにしました)

Gram Parsons(グラム・パーソンズ): lead vocals, acoustic guitar
Emmylou Harris(エミルー・ハリス): vocals

  James Burton (ジェームズ・バートン): electric lead guitar
  Al Perkins (アル・パーキンス): pedal steel guitar
  Emory Gordy, Jr. (エモリー・ゴーディ・ジュニア): bass
  Ronnie Tutt (ロニー・タット): drums

Grooveshark で、Love Hurts 『ラヴ・ハーツ』を聴く: (3:41)

  ●歌詞と対訳●

[1]
Love hurts,
  愛するって つらい

love scars,
   愛は(心に) 傷跡を残すから

love wounds and mars
  愛は傷付けて 損なうから
 
Any heart not tough nor strong enough
  人の心はタフではないし そんなに強くないから

To take a lot of pain,
   この幾多の苦しみを 取り除いておくれ

take a lot of pain
   多くの痛みから 逃(のが)れさせておくれ

Love is like a cloud holds a lot of rain
  愛とは たくさんの雨粒を含んだ雲のよう

Love hurts,
   恋って つらいもの

mmm, mmm, love hurts
   人を愛するって つらいものさ

[2]
I'm young I know but even so
   ぼくはまだ若い、そうさ、でもそうはいっても、※

I know a thing or two
   少しは 分かっているつもりさ ※ 
 
I learned from you
   きみに 教わったから

I really learned a lot,
   本当に 沢山のことを教わったから

really learned a lot 
   ほんとに 多くのことを習ったから

Love is like a stove burns you when it's hot
  愛って 暑い時にストーブを燃やすみたいだ

Love hurts,
     愛って つらいもの

mmm, mmm, love hurts
   人を愛するって つらいことさ

[Bridge]
Some fools think of happiness 
  どこかの愚か者が 幸福について考える

Blissfulness,
   この上ない 至福の時を、

togetherness
   一緒にいられることを

Some fools fool themselves I guess 
 その愚か者は 自分をだましているかもしれないけど

But they're not fooling me
   でも ぼくをだましてはいない

I know it isn't true,
   それは 本当のことじゃないかもしれないけど

know it isn't true
    ほんとのことじゃないかもしれないけど

Love is just a lie made to make you blue
  愛はただ人を憂鬱にする 嘘にすぎないから

Love hurts,
     愛って つらい

mmm, mmm, love hurts
   人を愛するって つらいことさ

(間奏)

Love hurts,
     愛って つらい

mmm, mmm, love hurts
   恋をするって つらいもの

Oooh, love hurts 
   あぁ、人を愛するって つらいことさ



※ but even so: それにしても。そうは言っても。しかし、それでも。
※ know a thing or two: 少し(ある程度)は知っている。「かなり知っている」の控え目な表現。 直訳すると、「一つか二つくらいなら知っている」となります。

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

413. Happy ハッピー

Happy ハッピー : The Rolling Stones ローリング・ストーンズ

ローリング・ストーンズ1972年のアルバムから、めずらしくキース・リチャーズの歌うこの曲を選んでみました。 アメリカではセカンド・シングルとしてリリースされて最高22位、フランスでは5位のヒットになっています。


Japanese EP.
Album : Exile on Main Street
  メイン・ストリートの・・

Released: July 1972 (Album: May 1972)
Written by: Jagger / Richards
Produced by: Jimmy Miller (ジミー・ミラー)
 ローリング・ストーンズについて:
Mick Jagger (L) & Keith Richards (R)
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当時二枚組みのレコードとしてリリースされたアルバムの中で、この曲は二枚目の最初に収められていました。 まるでデモ・テープでも聴いているみたいに荒削りなサウンドですが、そこが逆に魅力とも言えるし、今ではキース・リチャーズを代表する曲の一つとなっています。 
ちなみに当時のキースは父親に反発して苗字を変え、Richard(リチャード)と名乗っていました。(18歳で家出をして、20年後に仲直りしてます)

制約の多かったデッカ・レコードを離れ、自らのレーベルを立ち上げて自由な音作りができるようになった彼らは、南フランスにあるキース・リチャーズの家の地下室に機材を持ち込んで、このアルバムの最初の録音が始まりました。
当時の彼らはいわゆる問題児でスタジオを貸してくれるところがあまりなく、あったとしても長く借りるにはレンタル料がかかり過ぎるということで、「どこかのガレージに機材を持ち込んで・・・」という話になったら、「なぜか皆んな俺の方を見るんだ」―と、のちにキースは語っていました。

ところでこの曲はキース・リチャーズ以外のメンバーが居ない時に録音され、わずか4時間ほどで最初のテイクが終了したそうです。 ストーンズの約束事として「ジャガー/リチャーズ」作となっていますが、キースがギターとベースを弾いて一人で歌っていますから、ほとんどキースの作品と言って良いでしょう。

その日の正午、キースが突然ギターを手にしてあのリフを弾き始め、その場に居たプロデューサーのジミー・ミラーがドラムを叩き、ニッキー・ポプキンスが電子ピアノを弾いて、ボビー・キースがバリトン・サックスとマラカスを担当し、午後の4時頃には録音が終わっていたとか。
そしてミック・ジャガーが後からバック・ヴォーカルを被せ、ミック・テイラーが後からスライド・ギターを弾いているようです。 デモ・テープのような荒々しさは、そうした録音方法から来ているのでしょう。

当時ヘロイン中毒だったキース・リチャーズの歌詞らしく、あちこちに薬物を匂わせるような隠語が出てきます。 良い子の皆さんは真似をしないで下さいね。


Keith Richards (キース・リチャーズ): lead vocals, guitar, bass
Mick Jagger (ミック・ジャガー): back vocals
Mick Taylor (ミック・テイラー): slide guitar

Jimmy Miller: drums
Bobby Keys: saxophone, maracas
Jim Price: trumpet, trombone
Nicky Hopkins: electric piano

Grooveshark で、Happy 『ハッピー』を聴く: (3:05)

  ●歌詞と対訳●

[1]
Well, I never kept a dollar past sunset
  一日が終わる頃には 1ドルだって残っちゃいない

It always burned a hole in my pants
  いつも ズボンを焦がして穴でも開いたみたいに (金が出て行ってしまうんだ)

Never made a school mama happy
  教育ママを喜ばせたことなんて 一度も無い

Never blew a second chance, oh no
  二度目のチャンスを 逃がしたくないんだ

(Chorus)
I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 恋人が欲しいんだ

I need a love to keep me happy
  ずっとハッピーでいられる 恋人が必要なのさ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーでいさせてくれ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーにしておくれ

[2]
Always took candy from strangers
  いつも 見知らぬ奴らから キャンディ(薬物)を手に入れる

Didn't wanna get me no trade
  俺は手に職が無いなんてことには なりたくなかったから

Never want to be like papa
  親父みたいになりたいなんて 決して思わなかった

Working for the boss every night and day
  昼も夜もずっと ボス(上役)のために働くなんて (嫌なこった)

(Chorus)
I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 恋人が欲しいのさ  

I need a love, baby won't you keep me happy?
  そんな相手が欲しいんだ、 ベイビィ、俺をハッピーにしてくれるかい?

Baby, won't you keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーにしてくれないか

Baby, please keep me ..
  ベイビィ、 どうか俺をずっと・・・にしておくれ

(間奏)  Keith Richards (キース・リチャーズ): guitar solo

I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 恋人が欲しいのさ

I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 相手が必要なんだ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーでいさせておくれ

Baby  ベイビィ

[3]
Never got a flash out of cocktails
  カクテル(混合/併用)じゃ フラッシュ(ハイな気分)になれやしない   

When I got some flesh off the bone
  骨からフレッシュ(肉)を 少しばかり引きちぎる時には

Never got a lift out of learjets
  小型の(自家用)ジェット機なんかで 運ばれたこともない

When I can fly way back home
  自分の国へ帰ろうと フライト(飛行)する時に

(Chorus)
I need a love to keep me happy
  俺をハッピーにしてくれる 恋人が欲しいんだ

I need a love to keep me happy
  ずっとハッピーでいられる 恋人が必要なのさ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーでいさせてくれ

Baby, baby keep me happy
  ベイビィ、 俺をハッピーにしておくれ

Baby  ベイビィ

(間奏)  Mick Taylor (ミック・テイラー): guitar solo

Happy,   ハッピーに

Baby, won't you keep me happy? ベイビィ、俺をハッピーにしてくれるかい?

Baby, won't you keep me happy?  ベイビィ、俺をハッピーにしてくれないか?

Baby, won't you keep me happy? ベイビィ、俺をハッピーにしてくれるかい?

Baby, won't you keep me happy?  ベイビィ、俺をハッピーにしてくれないか?

Baby, won't you keep me happy? ベイビィ、俺をハッピーにしてくれるかい?

Oh, keep on dancing, keep me happy  踊り続けて、 俺をハッピーにしてくれ

Now, baby won't you keep me happy? さぁ、ベイビィ 俺をハッピーにしてくれるかい?

Oh, baby don't you feel happy?  ベイビィ、ハッピーな気分じゃないか?

now, now, now ...

C'mon now, keep me happy  さあ、俺をハッピーにしてくれ

Keep on dancing, keep me happy  踊り続けて、 俺をハッピーにしてくれ

Keep on dancing, keep me happy  踊り続けて、 俺をハッピーにしてくれ

C'mon now, keep me happy  さあ、俺をハッピーにしておくれ



※ sunset: 夕方、夕暮れ時。 比喩的な使い方ということで、「一日の終わり」としておきました。 要するに、「宵越しの銭は持たない」ということでしょう。
※ burn a hole in one's pocket: (服を焦がしてポケットに穴が開いていることから)「金がすぐ出て行ってしまう」
 burn a hole in one's wallet: (財布を焦がして穴が開いていることから)「大金をつぎ込む」
この場合は"pants"「ズボン」(のポケット)に穴が開いているということで、同じような意味でしょう。

※ make someone happy: ~を幸せにする、~を喜ばせる、~を満足させる。
※ blow the chance: せっかくのチャンスを逃がす(台無しにする)。
※ second chance: 第二のチャンス。 二度目のチャンス。

※ candy: (米俗)candy man で「麻薬の売人」となり、当時ヘロイン中毒だったキースであれば、当然「飴」を買うのではないはず。
※ get no trade: 手に職が無い。
※ flash: 【俗】麻薬による快感を得る。 (麻薬で)幻覚を見る。 その次の"flesh"(肉)と並べて韻(いん)を踏んでいます。
※ out of: 1.~によって、~から。 2.~から生まれて。 3.~が無くなって、~が切れて。 
※ cocktail: 1.(酒の)カクテル。 2.【俗】大麻入りタバコ。 3.カクテル療法(多剤併用療法)。
※ Learjet: 【商標】リアジェット(小型ジェット機の名前)
※ way back home: 家に帰る、家まで戻る。

テーマ : 洋楽歌詞対訳
ジャンル : 音楽

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Sumi Haruo

Author:Sumi Haruo
昨年まで老母の介護をしていました。 古い記事へのコメントも大歓迎です。
※記事へのリンクは自由ですが、対訳はあくまでも私個人の解釈なので、訳詞の転載はお断りいたします。
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